2017年11月2日

 

 過去の「直滑降ブログ」でも触れたが、自分は当初、「このタイミングで総選挙をやる」ことに強い違和感を覚えていた。事実、このブログにも「出来れば避けたほうがいい!」という趣旨のことを書いた。

 「解散」が総理の専権事項であることは言うまでもない。マスコミがどんな憶測を流そうと、安倍首相自身が解散の意図を表明しない限り、最後までどうなるか分からない。そう考えていた。

 総理が「解散する」と宣言していない段階では、「何も言うべきではない!」とか、「総理の考えに従えばいい!」という見方も含め、党内から様々な意見が出るのは当然だとも思っていた。だから、自民党議員全員の命運に直結する衆院選挙に関して、堂々と自分の意見を述べたのだ。

 同時に、自分たちが選んだ自民党総裁である安倍首相が、総理の権限で解散を決めた時には、その瞬間から(その理由に納得出来ようと出来まいと)「異論は一切、唱えない」と明言していた。

 幸運なことに、安倍総理の解散表明会見を聞いて、「北朝鮮問題への対応こそ、最大の理由だ」と確信した。「なぜ、今、総選挙をやらねばならないのか?」かがよく分かった。

 そう感じたからこそ、直後のブログで「総理の決断を100%支持する!」と記した。「自民党圧勝」という選挙結果から見れば、安倍首相の戦略的判断は正しかった。

 与野党が特別国会の会期について議論していた際、「年内の実質審議を先延ばしにすることには反対だ。国民への説明がつかない!」「少なくとも総理の所信表明演説、本会議の代表質問、衆参の予算委員会はやるべきだ!」と主張した。約1ヶ月の会期を確保出来たことは、本当に良かったと思う。

 仮に自民党が「国会の会期問題」で党内のオープンな議論をやり、総務会等で「党として年内の実質審議はやらない」と決めたとする。そうなれば、当然、民主的な党内手続きを経て決定した方針に基づいて発言する。「党内で議論したが、00の理由で来年1月までは審議時間を確保出来ないことが分かった。その点は国民の皆さんに理解していただきたい」と発信するだろう。

 「党内で賛否の分かれる問題であっても、徹底的に議論し、決定したらその結論に従って一致協力して進む!」何度も言っているように、これが他党にはない自民党の開かれた政治文化(強み)であり、組織としての矜持だ。過去、22年間、自民党の国会議員としてこの姿勢を貫いて来た。どんなに苦しい場面でも、「自分だけいい子になった」記憶はない。

 マスコミ報道の影響もあると思うが、地元の有権者によくこう言われる。「一太さん、今の自民党は、いわゆる『安倍一強』じゃないか。皆が総理に遠慮して、自由に意見の言えない状況になっているように見えるよ!」と。

 その度に、「そんなことはありません。私も相当、思ったことを言ってるでしょう。(笑)誰からも咎められたりしたことはありませんよ!」と答えている。

 今の自民党執行部に「個々の議員の意見を強引に押さえつけようとする」ようなひとは誰もいない。前述したように、そうしたプレッシャーを受けた経験は一度もない。

 が、念のために、これだけは書いておく。党の方針として「正式に決定してもいない問題」に関する1人1人の自民党議員の発言に圧力をかけるようなことは、断じてやるべきではない!民主的なプロセスの過程で、若手でもベテランでも自由に発言し、議論が出来るのが自民党の最大の強みだ。そのことを、けっして忘れてはならない!

 長年、受け継がれて来たこの伝統が、野党時代にも崩れなかった自由民主党の「統治機能(ガバナンス)」の根幹であり、さらなる安倍長期政権を実現するためのカギになる。

追伸:昨日は最終の新幹線で高崎へ。今朝は睡眠負債を抱えながら、「まち」に飛び出した。終日、某テレビ番組の同行取材が入った。番組スタッフの皆さん、高崎のだるま弁当、美味しかったでしょう?!(笑)

 午前中は地元日程。朝8時15分からの高崎駅前での街頭演説を皮切りに、後援会幹部との打ち合わせ、地元企業の工場や会社の視察、高崎市長との懇談等の日程を次々にこなした。

 午後からは東京へ。党本部でのクールジャパン戦略特命委員会幹部による協議、議員会館での外交政策や議員立法に関する関係省庁のレク&打ち合わせが夜まで続いた。

 終日、同行した某テレビ局のスタッフが言った。「国会議員って、本当にいろいろなことをやっているんですね!」と。普段のままの活動(=政治家のありのままの日常)を見てもらった。「秘書に暴力を振るう国会議員なんて普通はいない」ことが伝わればいいなと思う。