2017年10月29日

 

 衆院選は自民党の圧勝だった。連立与党(自公)で再び3分の2以上の議席を確保した。何度も書いたように、現行の制度の下で「安倍政権が国民の信任を得た」ことは紛れもない事実だ。

 過去のブログでも触れたが、「国政選挙を5回連続で勝利に導いた」安倍総理の自民党に対する功績は計り知れない。このことだけでも、安倍首相は戦後の政治史に名前を残すだろう。(ニッコリX20)

 ちなみに、自民党関係者の間では、「小池百合子・希望の党代表こそ、今回の勝利の最大の立役者だ。この際、自民党の『殿堂入り』を果たしてもらったらどうか?」などというジョークも飛び交っている。(苦笑)

 もっと早く書いておかねばならない言葉があった。「最初から20〜30議席を減らすことはやむを得ない」と覚悟して臨んだ厳しい戦いの中でも自民党を支持し、自民党の候補者の名前を書いていただいた方々には心から感謝している!

 大切な7人の同志を含め、ほとんどの仲間たちが国会に戻って来てくれたことも本当に嬉しい!!安倍政権を応援していただいた皆さん、それぞれの選挙区で自民党公認候補を支援してくださった皆さん、本当にありがとうございました!!

 もちろん、最も心配していた「無党派の人たちの間に反自民の風が吹く」ことがなかった根本的な背景に「過去5年間の安倍内閣の数々の実績が国民から評価されている」という事実があることは間違いない。たとえば経済が悪かったら、それだけで選挙の地合いは十分悪くなるもの。

 が、そうは言っても、自分も含め「ここまでの大勝」を予測していたひとは、ほとんどいなかったはずだ。当初は「接戦又は苦戦」が予想されていた多くの小選挙区で自民党候補が勝ち抜くことが出来た最大の要因は、野党の分裂による「敵失」だ。

 永田町きっての選挙研究家(笑)である山本一太が言うのだから間違いない!実は自分の周りの仲間たちもそう囁いている。

 自民党の衆院3回生たちは幸運だ。逆風の選挙を一度も経験せずにここまで来れたのだから。もちろん、地道な努力で再選を果たした議員も少なからずいると思う。が、逆風に見舞われた選挙の恐ろしさは、経験したものでなければ絶対に分からない。

 無党派層を本気で怒らせたら、いかなる組織選挙も為す術がない。その点で言うと、「毎回、安倍総理の人気と戦略で爆弾低気圧に見舞われずに済んでいる」ことを感謝して欲しい。油断せず、自らの実力を過信せず、選挙基盤を固める努力を続けてもらいたい。

 複数の自民党議員が次のような趣旨のことを言った。

 「選挙が終わって(自分自身も勝ち残れて)ホッとした。これで少なくとも次の3年間は選挙がない。いや、次回の衆院選は4年後だろう。」

 「仮に安倍内閣の支持率が急落したり、何らかの問題で追い詰められた時は、誰か違うひとに総理になってもらえばいい。事実、選挙は圧勝したが、(世論調査では)安倍首相の続投を望まない国民のほうが多い。」

 「だいいち、過去に安倍内閣の支持率が急落した時も、自民党への支持は安定していた。その時、最も選挙に勝てそうなひとを総理にする。そうやって政権を担い続ける。当然のことだ。」

 これは、意外に多くの自民党議員の本音だろう。もしかすると、(当分の間)「党内の擬似政権交代サイクル」しか、健全な民主主義を機能させる方法はないのかもしれない。が、彼らの言葉に「ある種の傲慢さ」を感じた。

 そもそも2年後の参院選挙のことが、頭からスッポリ抜けている。参院選で与党が過半数を失ったら、どんな事態になるか?そのことをすっかり忘れている。いや、野党時代を経験していない議員たちは「そもそも知らない」のだ。

 あ、そろそろ次の場所に行かないと。「その2」に続く。