2017年10月23日

 間もなく午前1時。熱いコーヒー(紅茶じゃなくて)を飲みながら、パソコンキーボードを叩いている。

 衆院選は今回も「自民党の圧勝」に終わった。自民党は公示前の勢力を維持した。自民党単独で絶対安定多数(264)を上回り、与党(自公)の議席も再び3分の2を超えた。

 正直言って、この数字には驚いた。自民党の獲得議席は「最大でも260前後」だと予想していたからだ。山本一太の杞憂は杞憂に終わった。(ホッ)想定外のことが、次々と起こった。選挙情勢は最後まで二転三転した感じだ。政治のダイナミズムを改めて痛感した。いい勉強になった。

 二階幹事長が言ったとおり、選挙は結果が全てだ。安倍政権が「国民の信任を得た」ことは間違いない。何しろ、同じ内閣での「国政選挙5連覇」は前代未聞!この記録はもう破られない気がする。自民党に対する安倍首相の貢献は計り知れないものがある。

 が、それでも、この勝利にけっして慢心してはならないと思う。選挙中も自民党への追い風は全く感じなかった。最も大きな勝因は「野党の分裂で自民党への批判票が分散した」ことだ。敵失に助けられた面が多い。

 万一ふわっとした野党共闘(野党統一候補)が実現していたら、自民党は(少なく見積もっても)50〜60議席を失っていた。各小選挙区の開票結果を分析すれば一目瞭然だ。

 たとえば、小池百合子・希望の党代表が「排除の論理」などというものを振り回さなかったら、かつ自らが首相候補として衆院選に立候補していたら、(展開によっては)与党の議席が100議席近く落ち込んでいた可能性すらある。

 だからこそ、(圧倒的な勝利を収めたとはいえ)「勘違い」は禁物だ。昨日、衆院選の結果を受けて記者会見した安倍総裁が「今まで以上に謙虚な姿勢で、真摯な政権運営に全力を尽くさねばならない」と述べた。この言葉に安堵した。

 次の国会では、野党から厳しい追及を受けることになる。「仕事師内閣」の力量が問われるのもこれからだ。「勝って兜の緒を締めよ!」この言葉を自民党議員全員が噛みしめる必要がある。

追伸:昨晩、群馬1区(前橋市)の選対事務所で尾身朝子候補当選の万歳をした後、新幹線で東京へ。23時過ぎからTBSの選挙特番に出演。続けて午前零時30分から、テレビ朝日の選挙ステーションに足を運んだ。

 本日20時からはBSフジ「プライムニュース」に登場。厳しい衆院選を勝ち抜いた無所属、希望の党、立憲民主党の衆院議員3人と今回の選挙結果や今後の展望等に関して意見を交わした。

 残念ながら(?)、自公政権と政策で競い合える「現実主義に立脚したもう1つの選択肢」になり得る政治勢力は当分、出現しそうもない。国会における「一強多弱」の状況は今後も続く。

 こうなると、民主主義を健全に機能させるためには、自民党の中で政策のバランスを取っていく以外にはない。すなわち、党内の各派閥が「擬似政権交代を繰り返すサイクルを作る」ということだ。