2017年8月21日

 

 午前1時過ぎ。カロリーゼロのカルピスを飲みながら、ブログを書き始めた。今日は茨城県知事選の応援。自民・公明が推薦する大井川かずひこ候補と一緒に遊説カーに乗り、後部座席でマイクを握った。2ヶ所の街頭演説会でも応援演説を炸裂させた。

 大井川候補は素晴らしい人材。本人の力強い訴えを聞きながら、改めて「茨城県を再起動出来るのはこのひとしかいない!」と確信した。経産省の官僚として地方活性化に取り組んだ実績と経験、世界的なIT企業で培った知恵と行動力がある。停滞とマンネリ化に苦しむ茨城に新しい豊かさ、新しい夢と希望を吹き込む具体的な戦略がある。

 選挙は7選を目指す現職との予断を許さない接戦。何としても勝ち抜いて欲しい!!茨城県の皆さん、国際的な視野と独自の発想力で茨城を世界に売り込める「新しいリーダー」を選んでください!!

 国会は閉会中。森友問題や加計学園問題、PKO日報問題等に関するメディア報道も自然と沈静化する。改造内閣が国民から評価されていること、特に野田総務大臣と河野外務大臣に期待する声が多いこともあり、内閣支持率が多少は回復している感じがする。

 この感覚は、常に最も体感(現実)に近いNHKと日本テレビの世論調査の数字にも反映されるのではないか?この2つのメディアの最新データに注目したい。

 臨時国会の開会は9月下旬(?)くらいになるのだろうか?それまでに国民の好感度が高い野田大臣、河野大臣、小野寺大臣には出来るだけ存在感を発揮してもらいたい。政策のプロである林文科大臣や斉藤健農水大臣の発信にも期待している。

 ただし、安倍政権に対する女性の不支持率は依然として高い。とても楽観出来るような状況ではない。臨時国会では再び野党の厳しい追及が始まる。安倍総理自身が今回の内閣改造に関して行った記者会見の冒頭で、国民へのお詫びを口にした。全ての自民党議員は総理の次の言葉(国民の前での約束)を胸に刻み込んでおくべきだと思う。

 「先の国会では森友学園への国有地売却の件、加計学園による獣医学部の新設、防衛省の日報問題など様々な問題が指摘され、国民の皆様から大きな不信を招く結果となりました。そのことについて冒頭改めて深く反省し、国民の皆様にお詫び申し上げたいと思います。」

 「国民の皆様の声に耳を済まし、国民の皆様とともに政治を前に進めていく。5年前に私達が政権を奪還したときのあの原点にもう一度立ち返り、謙虚に丁寧に国民の付託に応えるために全力を尽くす。」

 さらに、「政府の説明に納得していない国民の声が圧倒的。説明責任をどう果たしていくのか?」という記者からの質問に対して、総理はこう明言した。

 「閉会中審査は先般も予算委員会が2日開催され、私や政府関係者も出席し、説明を重ねてまいりました。しかし、未だに多くの方の理解が得られていないということについて、真摯に受け止めなければいけないと考えています。」

 「今後も様々な形で、国民からの信頼回復に努めていきたいと考えています。その上で、国会から求められれば、政府として対応していくのは当然のことと考えています。臨時国会召集の要求は、内閣としてこれまで同様、適正に対応してまいります。」

 過去のブログにも書いたが、内閣改造を受けてのこの総理の言葉は国民の胸に響いたと思う。上記の会見での総理の謙虚な姿勢も支持率の回復に貢献した。間違いない。

 ただし、(以前にも指摘したが)単なる反省と謝罪が通用するのはここまでだと思う。国民は総理の言葉が実際の行動にどう結びつくかを注視している。臨時国会で安倍首相に求められるのは、「国民が納得していない問題に関して真摯に説明責任を果たす」努力だ。

 国民が「総理は約束を果たしていない」と感じれば、内閣支持率は再び落ち込むだろう。もう一度、下がったら回復は難しい。臨時国会には、そのくらいの危機感を持って臨むべきだ。

 考えて見て欲しい。安倍総理自身が「森友問題や加計問題等に関する政府の説明に国民の理解が得られていない」ことを認め、反省すると言っているのだ。それぞれの地元で民意を直接、拾っている自民党議員から「政府はもっとちゃんと説明すべきだ!」という意見が出ても当然ではないか。

 事実、森友問題や加計学園問題をめぐる政府の対応に厳しく注文をつけた石破茂前大臣の姿勢を評価する有権者は多かった。「一太さん、自民党にもちゃんとモノを言うひとがいるんだね!」と。

 石破さんは官邸や党執行部ではなく、国民のほうを向いて発言したのだ。自分だって、安倍総理を応援しているからこそ、「苦言ブログ」を連載した。お世辞を言っても、国民の信頼は回復しない。

 もう一度言う。オープンで懐の広いのが自民党の文化だ。重要な政策課題に関しては党内で議論を尽くして方向性を決め、一致結束していく政党なのだ。総理の方針と少しでも違うことを言った途端に、周辺から(?)「内閣を窮地に追い込もうとしている」とか、「後ろから鉄砲を撃っている」みたいな情報が拡散される。22年、頑なに自民党議員をやって来たが、党内の「こんな了見の狭い空気」は記憶にない。これも「党内一強」のマイナス面かもしれない。

 安倍総裁が9条改憲の中身について具体的な提案をした。同時に、改憲へのタイムテーブルにも言及した。自分は「9条1項、2項はそのまま残した上で自衛隊の存在を明記する」という総理の加憲案に賛成だ。

 2項がそのままだとすると、ある種の神学論争は残るだろう。が、それでも憲法学者の6割が自衛隊を違憲だと考える状況は一刻も早く解消しなければならない。多くの同僚議員もそう考えているはずだ。事実、自民党憲法調査会の平場の議論では、「総理の提案を支持する」意見が大勢を占めた。

 憲法改正を発議するためには、衆参で3分の2以上の賛成が必要だ。その意味で、改憲勢力が3分の2に達している今が「千載一遇のチャンス」であることは疑う余地がない。発議には、公明党や維新の会の賛同も要る。「100%の結果は得られなくても、少しでも前に進める!」高村副総裁の言葉を借りれば、これこそ「リアリスト安倍晋三の真骨頂」だ。

 これに対して、石破氏が異論を唱えた。「2項は削除すべきだ」と主張した。自分だって可能ならそのほうがいいと思う。が、そうなると発議は難しくなる。それはそうとしても、石破さんの意見は、これまでの党内の9条改正議論では中心的なものだった。総理が示した案は、最も穏健な選択肢なのだ。

 自分が言いたいのはこういうことだ。山本一太は総理の加憲案にも、2020年新憲法施行の目標にも賛同する。が、違う意見のひとだっている。国家のあり方を決める憲法改正の議論、しかも与党の改正案をまとめるための議論なのだ。総理が提案したからという理由で「何の異論も出ないままに」進んだら、そっちのほうがよほど不健全だ。

 安倍総裁は意味のある一石を投じた。総理の提案を踏まえ党内で徹底的に議論を重ね、結論を出していけばいい。この件に関しても、石破さんを含む加憲慎重派(?)を悪者にするのは間違っている。

 あ、もう午前3時。腹筋と背筋をやってから、急いで寝る。