2016年7月29日

 午前10時30分から参院自民党の特別総会が開催された。 冒頭、林芳正・議員会長選挙管理委員長から、「唯一の立候補者だった橋本聖子氏が議員会長に選出された」ことが報告された。

 議長席に座った橋本議員会長が吉田博美・国対委員長を「幹事長」に指名し、拍手で了承された。 橋本会長が(参院議長を含む)国会人事等に関する異議の有無を諮った場面で、手を挙げて発言を求めた。 次のような意見を述べた。 冷静に、穏やかに話した。

 「発言の機会をいただき、ありがとうございます!吉田幹事長を含む新執行部の人事には全く異論がありません。ぜひ、頑張って欲しいと思います。橋本議員会長の下で選挙制度改革、憲法改正論議を含む様々な問題を乗り越えていかねばなりません。特に選挙制度改革を決着させるには、相当の覚悟が必要です。私も参院自民党の一員として、橋本会長をしっかり支えていきたいと考えています。」

 「ただし、(報道等ですでに明らかになっている)参院議長人事に関しては、ひとこと言わせてもらいます。これまで、参院議長候補は新しい議員会長に一任するのが慣例でした。が、今回、私は議員会長に一任することに賛成出来ません。参院議長は参院の顔であり、三権の長です。三権の長は、総理大臣、最高裁判所長官、衆院議長、参院議長の4人しかいません。その参院の最高職である議員会長を決める正式な手続きがなかったこと自体が、おかしかったと思っています。」

 「今回の参院議長人事案については、党内でも様々な意見があります。細かいことは(あえて)言いませんが、違う意見があるとすれば、この際、皆で話し合って三権の長である参院議長を選ぶルールを作り、そのルールに従って新しい参院議長を選出するべきだと思います。」

 最後にこう付け加えた。

 「ここにいるほとんどのひとが一任に異論がないというなら、それは民主主義のルールとして従わざる得ないと思います。が、仮にそうなったとしても、新たな執行部には、ぜひ参院議長をどう選ぶかに関して、検討する場を設けていただきたいと思います。」

 本当は、次の(3年後の)参院選の戦略について提案したいこともあった。 が、これ以上は長すぎると判断した。

 喋っている間、議員総会室はシーンとしていた。 発言の後、パラパラという拍手すら起こらなかった。 派閥にいた頃には、親しく付き合っていた議員もいるのに…。

 この「アウェー感」は19年ぶりだ。(笑) でも、あの頃の状況に比べたら、ずっとマシだと思う。 結局、参院議長人事は、「異議なし」という合唱と拍手によって橋本会長に一任された。 一瞬、中腰になって総会室を見回した。 ほとんど全員が(伊達議長になることを分かっていながら)拍手をしていた。 この場面を心に刻み込んだ。

 感激したのは、武見敬三参院議員が(すかさず)「援護射撃」してくれたこと。 いや、援護射撃などという表現は失礼だ。 機会があれば、もともと正論を述べるつもりだったのだと思う。   

 「参院の果たすべき役割とは何か?」「その中でなぜ、三権の長である参院議長を選ぶ仕組みを整備する必要があるのか?」を真正面から、論理的に、格調高く語ってくれた武見敬三氏の胆力と見識と友情に感動した。 「こういうひとがいるなら、参議院にも意味がある」と思った。

 参院議長人事に関する今回のブログ・シリーズに関して、(内々に)「山本一太の言っていることは正しい!」「さすがに伊達議長は無理がある!」と言ってきた同僚議員は複数いた。 参院自民党内に、本音では「おかしい」と思っている議員が大勢いることも分かっている。

 が、理屈はどうでもいい。 口でカッコいいことを言うのは簡単だ。 参院自民党の特別総会で「三権の長である参院議長を選ぶルールの必要性」を訴えたのは、山本一太と敬愛する武見敬三氏しかいなかった。 そのことが全てを物語っている。

追伸:14時。 東京都大田区へ。 平将明衆院議員の強い要請で、東京都議補選に立候補している「山森ひろゆき」候補の応援に行った。 

 糀谷商店街の移動事務所開きで、応援演説をぶちかました。 平氏の公設秘書(政策ブレイン)として10年、頑張って来た山森候補。 何としても当選を果たして欲しい!


◇山本一太オリジナル曲:
「素顔のエンジェル」
「マルガリータ」
「かいかくの詩」
「一衣帯水」
「エイシア」