2016年3月19日

 22時過ぎ。 自宅の居間にいる。 目が痒い。 今日は相当、花粉が飛んでいたようだ。

 午前11時30分。 自民党総務会を途中で抜けて総理官邸へ。 サイバーセキュリティーの専門家であるウィリアム斎藤氏と一緒に菅義偉官房長官に会った。 何を話したのかは書かない。 菅長官に報告しておきたいことがあった。

 午後からもミーティングや役所のレクが続いた。 合間に総裁ネット戦略アドバイザーチーム立ち上げの準備も。 気がつくと19時を回っていた。 今日も1つ1つの日程を全力でこなした。 忙しいけど楽しい!

 大きく深呼吸をして、パソコンの前に座った。 衆院群馬1区公認問題に関するブログの続き(その7)を書く。

 本日の15時30分。 佐田玄一郎衆院議員が県庁の記者クラブで記者会見をやった。 ご本人の説明や記者との細かいやり取りのメモを読んでみた。 残念ながら、この内容では今の流れを変えることは、到底出来ないと思う。(ため息)

 さて、1年半前の衆院選挙の直前に群馬1区の現職候補の差し替えを求めた地元県議団と自民党前橋支部の動きは頓挫した。 自民党本部が1区県議団の申し入れを認めず、最終的に佐田玄一郎衆院議員の公認を決めたからだ。 

 あの時点での世論調査の数字や時間的制約等、様々な状況を総合すると、この時の党本部の判断は筋の通ったものだったと思う。 佐田玄一郎氏が自民党公認候補に決定し、衆院選挙に9回目の立候補をした後は、前橋市選出の県議団も(個人的感情や内心の葛藤を抑えて)選対幹部として選挙選を共に戦ってくれた。

 それでも、群馬衆院1区の選挙は予想以上に厳しかった。 野党や無所属のライバル候補たちとの差が日々、詰まっていくのを感じた。 何とか再選は果たしたものの、佐田候補の得票率は33%。 次点の無所属候補に7千票差まで迫られた。 民主党候補の比例復活も許すことになった。

 現職の佐田玄一郎候補が上記の選挙を勝ち抜くことが出来たのは、地元の県議団が曲がりなりにも選対に加わってくれたからだ。 安倍総理の要請を受けて比例区から出馬し、群馬1区における「尾身票」(尾身幸次・元財務大臣を支援していた人たち)の掘り起こしに奔走した尾身朝子氏(現衆院議員)の役割も大きかった。

 え? 山本一太も多少は佐田候補の勝利に貢献したと自負している。 3日間に渡って、大票田の前橋市内等で行われた佐田候補の地区拠点遊説や決起大会にぴたりと同行した。 次々に飛び込んで来る最新の選挙データを見ながら「少しでも手を抜いたら逆転される」という危機感にかられていたからだ。 1日に20ヶ所近くでマイクを握った日もあった。

 選挙選の最中も、1区県議団はそれぞれの支持者から突き上げを喰っていたに違いない。 自分も複数の後援会メンバー(特に女性部の人たち)から、「一太さん。佐田さんと並んで演説するのはやめたほうがいい!」と注意を受けていたくらいだもの。

 前回の衆院選挙では、1区県議団も、各地区の自民党支部役員や党員も、そして山本一太も、有権者の批判に晒されながら、それでも佐田玄一郎候補を一生懸命、応援した。 親分肌の笹川たかし元県連会長も駆けつけていた。 

 選挙中に何度か罵倒されたこともあった。 辛い選挙だった。

 その後の佐田議員の立ち振る舞いを見ると、前回の衆院選がどれだけ大変だったか、応援した人たちがどれほど苦労したのかを忘れてしまったのか、そもそも、あの選挙の状況を正確に把握していなかったのではないかと思わずにはいられない。 衆院群馬1区の選挙は候補者個人の力で勝ったのではない。 皆で力を合わせ、「候補者本人に対する有権者の厳しい目」という逆風を乗り越えたのだ。

 そこには、自民党が県都前橋の議席を失うわけにはいかないという共通の思いがあった。 「選挙に勝とうが負けようが、最後は議員本人(候補者自身)が責任を取ればいい!」みたいな話では断じてない!

 衆院選挙の後も、佐田玄一郎衆院議員と1区県議団、自民党支部役員との関係はもつれたままだった。 逆に溝が深まっていった気もする。 有権者の評価も好転しなかった。 

 佐田氏には、県議団との信頼関係を再構築する十分な時間とチャンスがあったはずなのに…。 申し訳ないが、どう考えてもご本人(佐田氏)の説明努力が足りなかったと思う。

 そうした状況の中で、昨年12月に佐田衆院議員に関する2度目の週刊誌報道が出た。 県議団が騒然となったのはよく分かる。

 前回の特集記事に比べれば、小さな扱いだったかもしれない。 週刊誌に書かれたことが全て事実だとも思っていない。 が、しかし、あの記事が世の中に出た時点で、佐田氏のほうから県議を含む地元関係者のところに出向き、事情を説明すべきだった。 県議団から呼ばれて釈明するというのは最悪のパターンだ。 しかも、誰一人、その釈明に納得しなかった。

 1区県議団や自民党支部役員たちが、「仮に昨年末の記事の内容が事実無根だというなら、記者会見を開いて説明するか、記事を掲載した週刊誌を訴えて欲しい」と発言しているのは、佐田氏を窮地に陥れたいからではない。 いざ選挙となった時に、自分たちの支持者(有権者)に「佐田候補のあの週刊誌の記事は事実と全く違う。だからぜひ、応援してください!」と説明しなければならないからだ。

 いや、もっと率直に言うなら、「そうでもしてもらわない限り、佐田議員の言葉は信用出来ない」と思われている。 そこまで信頼関係が崩れているのだ。

 今日の県庁内での記者会見で、佐田玄一郎衆院議員が「記事にある会話の中身は全てウソだ。天地神明にかけてあんなことは言っていない!」と断言した。 そうだとすれば、なぜ、あの週刊誌報道の直後に会見でそう言ってもらえなかったのか? 数ヶ月前にやっていただきたかった。 「あまりに遅すぎる」感は否めない。

 前回の衆院選挙の際は、1区県議団や地元党員の気持ちを察しながらも、党本部の決定を受け入れ、自民党議員としての職責を果たした。 今回も公認問題を協議した自民党前橋支部役員会に出席し、事前に意見を交わしていた県選出の5名の国会議員の考え方も踏まえて、「分裂選挙のシナリオは誰も望んでいない。もう少し慎重に議論を進めるべきだ!」と繰り返し主張した。 孤軍奮闘して佐田氏を庇った形になった。 敢えて、損な役回りを演じた。

 しかしながら、これまでの様々な経緯を目撃して来た自分の目から見て、昨日の1区県議団の「やむにやまれぬ行動」を責めることは出来ない。 もっと踏み込んで言うと、県議団のほうに「理」があると思う。

 今後、佐田衆院議員がどんなに謝罪や説明を繰り返しても、1区県議団の「現職候補を推薦出来ない」という方針を撤回させることは出来ないだろう。 この状況で佐田氏が再出馬したとしても、選挙に勝つことは難しい気がする。(ため息X10)

 あ、午前零時を回っている。 腹筋と背筋をやらないと。 この続きはその8で。 


◇山本一太オリジナル曲:
「素顔のエンジェル」
「マルガリータ」
「かいかくの詩」
「一衣帯水」
「エイシア」