2016年1月10日

 今日も終日、リラックスして過ごした。 7日の手術から3日半経った。 声を出せない(=喋らない)のも大変だけど、運動を控えるのも辛い。 

 ああ、ストレスが溜まる…なあ。 宜野湾市長選挙の情勢も気になる。 が、ここは我慢して休養する。 まだ先は長い。 「声」を治さなかったら、ウェブ番組も参院選の応援も出来ない!

 18時から日本テレビの「真相報道バンキシャ!」を見た。 今晩のテーマは3つ。 ①北朝鮮の核実験。義務教育で水素爆弾の物理反応式を学んでいた。朝鮮半島上空にはB52爆撃機が②相次ぐ観光バス炎上事故のワケ③あのブルーマンの日本人プロデューサーが新たに手掛ける新ミュージカルは60年代がテーマ。突然の資金難!どうする?~だった。

 どれも面白かったが、どうしても見たかったのは3つ目の特集。 ニューヨークで奮闘する日本人プロデューサーの話だった。 今晩のテレビで取り上げられたこの人物の名は、出口最一(まこと)。 過去の「直滑降ブログ」にも何度か登場している20年来の友人だ。 出口氏が総合プロデュースを手がけるミュージカル「TRIP OF LOVE」が、昨年の10月からニューヨークで上演されている。

 出口まこと氏は、あの伝説のショー「ブルーマン」の生みの親として知られている。 初めて会ったのは、今から25年前。 当時、出口氏は、ニューヨークのオフブロードウェーにある小劇場でロングランを続けていた「ブルーマン・グループ」のプロデューサーとして全力疾走していた。 以来、「ミュージカルのメッカ、ブロードウェーに乗り込んで成功をつかむ」という夢を追いかけ続けている。 

 出口氏が、ミュージカル「TRIP OF LOVE」の構想を語っていたのは15年前。 あらゆる困難を乗り越え、紆余曲折を経て、ようやくニューヨークでの上演に漕ぎ着けたのだ。 ニューヨークのショービジネスは厳しい競争の世界。 ブロードウェーへの進出を目指すこのミュージカルがいわゆる「オフブロードウェー」の最大の劇場にかけられ、その後3ヶ月間、上演を続けている。 これだけでも大変なことなのだ。

 「バンキシャ!」では、様々な問題と格闘しながら、ミュージカルの本場で成功を掴もうと奔走する日本人プロデューサーの奮闘が前向きに描かれていた。 「腹が据わっていていいですね!」「ぜひ頑張って欲しいですね!」 この日の番組コメンテーターである小説家の山本一力氏と書道家の武田双雲氏が、ポジティブな感想を連発していた。 というか、スタジオ全体が「こんなに頑張っている日本人の挑戦を応援したい」という雰囲気だった。(ニッコリ)  

 「TRIP OF LOVE」の制作費は、ブロードウェーの本格ミュージカルと遜色のない17億円。 全てプロデューサーである出口氏が出資者から必死にかき集めた。 番組のストーリーの中で、それでも襲って来る突然の資金難。 穴埋めに飛び回る出口氏に手を差し伸べる人も。 やっぱり、情熱はひとの心を動かすんだ、な。 選挙も同じだ。(笑) 

 番組では、豪華な衣装やダイナミックな舞台の映像も流れる。 このミュージカルの衣装を担当したのは、トニー賞を2回、受賞したグレッグ・バーンズ氏。 音楽監督も一流のミュージカルを手がけている。 役者はもちろん、歌もダンスも間違いなくブロードウェーの一級品だ。 全編に流れる60年代の音楽とともに「シックスティーズ」の文化が目まぐるしく展開する。 10月18日のオープニング上演も成功を収めたというナレーション。 これも間違いない。 実際、自分もその場にいたのだから。

 にもかかわらず、「TRIP OF LOVE」に関する翌日のマスコミ批評は手厳しかった。 ここらへんも率直に報道しているのがいい。 すかさず手を打つ出口プロデューサー。 出演者やスタッフの不安を和らげるために、「皆さんは私が守る」という手紙を全員に出したエピソードも紹介される。 

 何しろ、あれだけのショーがほぼ毎日(日によっては1日2回)行われるているのだ。 舞台に足を運ぶ観客は全客席の7割程度。 これでも大健闘だとは思うものの、総合プロデューサーにとっては、神経をすり減らす毎日だろう。

 が、それでも、出口まこと氏に全く挫けた様子はない。 常に前向きで強気だ。 今や世界中から絶賛されているあの「ブルーマン」だって、最初に上演した頃は観客がすごく少なかったらしい。 テレビカメラの前で熱を持って思いを語る出口氏。 「データを分析すると、ミュージカルを観に来る世代の多くは50代以上なんです。60年代の名曲は必ずその人たちを惹きつけますよ!」「僕の起源は子供の頃に見た大阪万博の世界。あの感じを出現させたいんです!」 これこそ、「言霊」だ。

 ひとつ、嬉しいニュースがあった。 「バンキシャ!」の取材によると、「TRIP OF LOVE」は少しづつ観客の心を掴みつつある。 ここに来て、お客さんの入りが8割近くに増えて来ているとのこと。 「何があっても成功させます。そのくらいのガッツは持ってますね!」と出口氏。 この言葉には痺れた。

 自民党の「クールジャパン戦略推進特命委員長」を引き続き務めることになった。 どんな分野であっても、世界の舞台で活躍している日本人、或いはグローバルな空間でトップを目指して挑戦している日本人は、全員が「生きているクールジャパン」だと考えている。 そのひとの活動や発信が、日本のプレステージを高めることに繋がるからだ。 出口まこと氏も間違いなくその1人だと思う。

 ミュージシャンでも、芸術家でも、建築家でも、格闘家でも、研究者でも、小説家でもいい。 「クールジャパン・ファンド」をそのまま活用するのは難しいとしても、世界を目指す日本のチャレンジャーをオールジャパンで応援出来る仕組みを何とか作れないものかと考えてしまう。

 ブログ読者の皆さん、(旅行でも仕事でも)ニューヨークを訪れる機会があったら、ぜひ、ミュージカル「TRIP OF LOVE」を観に行ってください! 絶対、損はしないと私が保証します。 ブロードウェーでしか見られない超一流の踊りや歌、舞台を存分に堪能出来ます! 加えて、そうすることで、世界で頑張る日本人を応援することが出来るのです!! 
 
 ちなみに劇場は、42nd Street 9&10 Avenueの「STAGE 42」です。

 そうか、ニューヨークには5万人の日本人が住んでいる。 先ず、この人たちに全員、「TRIP OF LOVE」を見ていただきたい。

 ショービジネスの本場、ブロードウェーで夢を実現しようと全てを賭けて勝負している日本人がいる。 皆さん、「出口まこと」の挑戦を応援してあげてください!! 私たちの後押しで「世界に通用する本物の演劇プロデューサー」を創り出そうではありませんか!!


◇山本一太オリジナル曲:
「素顔のエンジェル」
「マルガリータ」
「かいかくの詩」
「一衣帯水」
「エイシア」