2016年1月9日

 「声帯」の手術から2日目の夜。 筆談にも少し慣れて来た。 優しい食事に心も身体も癒されている。(ニッコリ) 「医食同源」とはよく言ったものだ。

 それにしても、昨日、参院本会議で行われた「北朝鮮核実験抗議決議」の採決に加われなかったのは残念だった。(無念) 安倍官房長官(当時)の強い後押しを受け、対北朝鮮経済制裁法案の成立に中核的な役割を果たしたのは自分なのに! 焦る気持ちを抑えつつ、本日のブログを書く。 

 北朝鮮による4度目の核実験強行を受け、朝鮮半島情勢が再び緊迫化しつつある。 昨日、韓国軍が軍事境界線付近での対北朝鮮宣伝放送を再開した。 南北間の緊張が更に高まる危険性がある。

 朝鮮半島問題に詳しい複数の専門家や軍事関係者は、「韓国軍による対北朝鮮宣伝放送は前線の北朝鮮軍兵士の士気に大きく影響する。付近の北朝鮮住民も動揺する。北朝鮮が最も嫌がる戦法だ」と分析している。 特に、金正恩首脳部への攻撃は相手の神経を逆なでするらしい。 今回の韓国の対抗措置に平壌が激しく反発することは間違いない。 

 事実、大型拡声器による放送再開の後、韓国側境界線付近の韓国軍は警戒態勢を強めている。 北朝鮮も38度線付近の兵力を増強している模様だ。

 今のところ、金正恩政権が砲撃準備をしている兆候はないと報道されている。 北朝鮮は国際社会の動きを注視しているという見方が多い。 が、けっして油断は出来ない。 今回、北朝鮮政府は、経済的な「生殺与奪」を握られている中国政府からの警告を無視する形で、4度目の核実験に踏み切ったのだ。   

 昨年8月の下旬。 参院で平和安全法制の審議が行われていた真っ最中に、朝鮮半島で軍事的緊張が高まった。 南北軍事境界線付近で韓国軍と北朝鮮軍が砲撃を交わすという事態が発生した。 

 衝突のキッカケは、8月初めに起こった北朝鮮の地雷による韓国軍兵士2名の負傷事件に対抗するため、韓国が11年ぶりに境界線付近で北朝鮮向けの宣伝放送を再開したことだった。 
 
 北朝鮮は一時、「準戦時状態」を宣言し、7割の潜水艦を出動させたと報じられたものの、板門店での南北高官協議により事態は沈静化した。 この砲撃事件の翌日、参院の平和安全法制特別委員会で自民党を代表して質問に立った。 質疑の中で、次の点を強調した。

 「最新の報道によれば、朝鮮半島情勢は緊張緩和の方向に向かっているようだ。今回の南北の砲撃による応酬は、金正恩政権の瀬戸際政策の一環である可能性が高い。最初から計算されていた節がある。が、こうした軍事的挑発が、常に計算どおりに運ぶとは限らない。誤算や誤認から武力衝突に発展するケースも十分に考えられる。すなわち、朝鮮半島有事は架空のシナリオではない。だからこそ、平和安全法制によって日米同盟を強化し、いかなる事態にも対応可能な態勢を整える必要がある」と。

 加えて、こうも指摘した。 

 「いずれにせよ、金正恩政権はこれからも同様の瀬戸際政策を何度も仕掛けて来るだろう。この地域での予測不確実性はさらに高まっている!」と。 残念ながら、思ったとおりの展開になりつつある。

 一昨日のニューヨークタイムズ紙が、「米国政府が国連安保理事会に提出する対北朝鮮制裁決議案の内容を関係国と調整中」という記事を掲載した。 金融制裁と船舶の寄港制限が主な柱のようだが、中国とロシアの慎重姿勢が気になる。

 過去のブログで何度か、米国議会による対北朝鮮経済制裁強化法案に言及した。 北朝鮮の核実験実施を踏まえ、昨年2月に下院外交委員会で可決された後、放置されていたこの超党派による制裁強化法案が下院で採決にかけられる見通しとなった。 これを契機に、北朝鮮問題に関する米国議会との連携をさらに強めていく必要がある。

 あ、携帯電話が鳴っている。 だから、まだ喋れないんだって!(苦笑)


◇山本一太オリジナル曲:
「素顔のエンジェル」
「マルガリータ」
「かいかくの詩」
「一衣帯水」
「エイシア」