2016年1月3日

 夜。 たまには熱いコーヒーも悪くない。 明日、通常国会が開幕する。 もう20年、国会議員をやっているが、1月4日の国会開会というのは記憶にない。 ここから夏の参院選挙まで、1日1日が真剣勝負だ。

 「声帯」の手術は1月7日に決まった。 あと3日間、思う存分、喋っておくことにしよう。(笑) 手術の翌日には退院する。 が、生まれて初めての手術&生まれて初めての入院の後は、「1週間の筆談」という未体験ゾーンに突入する。 誰かに話しかけられたら、反射的に応答してしまう。 大きなマスクをして、その上にマジックで「話しかけないでください!」とでも書いておかないと。(笑X2)

 1月13日(水)から「自民党カフェスタ」発の週1回のレギュラー番組として新たなスタートを切るはずだった「山本一太の直滑降ストリーム@cafesta」は、放送開始を1ヶ月間、延期することになった。 

 第1回目の放送は、2月10日(水)(20時~21時)に決定。 初回のゲストは俳優の津川雅彦さん。 日本を代表する俳優の1人で、保守の論客としても知られる津川さんと、幅広いテーマで対談する。 スゴく楽しみだ。

 あ、そうか。 安倍総理には「1月のどこかで時間を作ってください」とお願いしてある。 本人から3度目の出演の了解はいただいている。 総理秘書官に連絡して、2月のどこかで改めて総理の日程をもらわないといけない、な。

 新たな「直滑降ストリーム」には、政治家のみならず、映画プロデューサーや芸術家、タレント等、様々な分野の人たちが登場する予定だ。 喉が治ったら、毎回、音楽(ミニライブ?)もやる。 

 18歳、19歳の有権者へのアピールも意識した「とても自民党議員の番組とは思えないイノベーティブな空間」を創り上げたい。 皆さん、新しい「直滑降ストリーム」にぜひ、ご期待ください!!

 昨日(2日)も映画を観た。 第71回ヴェネチア国際映画祭でヤング審査員特別賞を受賞したヒューマンドラマ「消えた声が、その名を呼ぶ」だ。 世界三大国際映画祭の全てで主要な賞を受賞しているトルコ系ドイツ人、ファティ・アキン監督の最新作。 ひとことで表現すると、魂を揺さぶられる力作だった。

 映画の題材はヨーロッパ近代史のタブーとされているアルメニア人の大量虐殺。 オスマントルコで発生した言われるこの事件の犠牲者は100万人とも150万人とも言われるが、アルメニア政府とトルコ共和国政府との間の見解が一致していない。 トルコはこの事件の計画性や組織性を否定している。

 物語の主人公は、1915年、トルコの憲兵に強制連行され、奇跡的に生き残ったアルメニア人鍛冶職人のナザレット。 ナイフで喉を切られ、声を失った男が、生き別れになった娘を探し続ける9年間の軌跡が描かれている。 愛する娘を見つけるために必死で奔走する父親の姿が深く胸を打つ。 「親子の愛情」には、国境も宗教も民族もない。 その「当たり前の事実」に改めて気づかされる。 

 映画を見ながら思った。 こういうことが、今も世界のあちこちで繰り返されているのだ、と。 敬虔なキリスト教徒であるナザレットは家族を愛し、誠実に、真面目に生きている。 この何の罪もない普通の家族が国と国との戦争に翻弄され、大きな時代のうねりに巻き込まれる。 ある日、突然、最愛の妻を殺され、娘たちと引き離されてしまう。

 ここ数日、頭から離れない「難民問題」も再び胸を過ぎった。 何も悪いことをしていないのに、生まれ育った故郷(祖国)を追われる。 逃げなければ命がない。 帰る場所もない。 この映画で描かれた状況こそ、中東やアフリカの破綻国家で発生している「紛争難民」の人たちが直面している現実なのだ、と。 方法はともかく、日本にもこういう人たちに手を差し伸べる道義的責任がある、と。

 もうひとつ、とても気になったことがある。 主人公のナザレットはナイフで喉を切られた傷がもとで「声」を出せなくなる。 ジェスチャーや筆談で必死に意思を伝えようとするナザレットの姿を見て、山本一太の「想像もつかない1週間」を思った。(ふう)

 映画が終わった後、心の中でつぶやいた。 「声帯の手術が上手くいきますように!神様、お願いします!」と。(笑)  

 ああ、やっぱり「声」って本当に大切なんだ、な。 回復した後も声帯は大事にしよう。

追伸:映画「消えた声が、その名を呼ぶ」の舞台となった場所を地図で調べてみた。 ストーリーの始めのころの場所はISの活動地域とほぼ重なっている。 グーグルマップで距離もチェックしてみると…。

 あ、ナザレット一家が住んでいたトルコの街Mardin(マルディン)からAleppo(アレッポ)まで徒歩で376kmしかない。 東京と名古屋くらいの距離だったのか。 その途中に、ISの拠点であるKobani(コバ二)を見つけた。 Mardin(マルディン)から少し南下すると250km くらいのところに Raqqah(ラッカ)がある。 ロシアが今、空爆しているのは確かこのあたりの地域だと思う。

 映画の物語は1915年から始まっている。 が、まだ同じ場所で同じようなストーリーが現在進行形で数多く起こっているに違いない。 もしかすると、あの頃よりもっと無慈悲なかたちで!


◇山本一太オリジナル曲:
「素顔のエンジェル」
「マルガリータ」
「かいかくの詩」
「一衣帯水」
「エイシア」