2015年12月12日

 今日は元某国駐日大使等と都内のテニス・イベントに足を運んだ。 国内のトップ選手によるエキジビション・マッチをコートのすぐ脇で見せてもらった。 スゴい迫力だった。 

 同じテーブルに座った情報戦略の専門家で国際関係論の教授でもある某国の元大使とは、中国情勢等についても意見交換した。 再会を約束した。 

 さて、亡父山本富雄は「いわゆる党人派」の政治家だった。 当時の国会便覧には「陸軍士官学校出身」と書いてある。 大学には行っていないが、(実は)知識も教養もあるインテリだった。 文学から哲学まで、様々なジャンルの書物を読破していた。

 亡父はスキーと温泉のメッカである草津町で生まれて、草津町で育った。 子供の頃からスポーツは万能。 特に得意のスキーでは、何度も国体に出場した。 オリンピックには行けなかったものの、全日本選手権の滑降競技で2位になったこともあった。 ちなみにこの時、優勝したのはあの伝説の名スキーヤー、猪谷千春選手だったと聞いている。

 その後、20代(?)で草津温泉の老舗旅館「山田屋」を継ぎ、草津町議会議員にもなった。 町議を3期を務めた後、仲間から押されて県議会へ。 県議3期目の途中で参院選挙に出馬し、国会議員に転身した。 息子が言うのも何だけど、本当にカッコいい親父だった。 

 何しろ、ハンサムだった。 県議時代は草津の支持者の人たち、特に女性から「顔は長島、頭脳はケネディ」などと呼ばれていた。(笑) 若い頃から女性にもスゴくもてていたことを後から(自分が政治家になってから)知った。 時々、「もうちょっと父親似だったら良かったのに!」と思ったりする。 お母さん、ごめんなさい!(笑X2)

 過去20年、いろいろな政治家を見てきた。 煌びやかな学歴を持つ「頭のいい議員」は山ほどいる。 が、いわゆる「政策通」と呼ばれるひとたちには、あまり魅力を感じなかった。 

 古今東西、時代は違っても、優れたリーダーに不可欠な資質がある。 それは「人間的魅力」だ。 どんな世界でも、胆力、決断力、包容力がなければトップは務まらない。 

 過去のブログにも何度か書いた。 これまで損得抜きで(政治生命を賭けて)応援したいと思った政治家は2人しかいない。 小泉純一郎元総理と安倍晋三現総理だ。 この2人には、他の政治家にない「魅力」がある。

 前々回のブログでも触れたが、一昨日、臨時総務会が招集された。 公明党と協議中の「軽減税率」のあり方について様々な意見が出た。 いつものように、二階俊博総務会長が出席した総務の意見を丁寧に聞いてくれた。 手を挙げた全員に発言のチャンスを与えてくれた。 何と民主的な運営だろう。

 会議の終盤、二階総務会長が総務会の運営に関して党のスタッフを叱りつける場面があった。 詳しいことは書かないが、実に筋が通っていると思った。 今の自民党に、これだけの重量感と風圧を持つ「党人派」のベテラン政治家は、なかなか見当たらない。

 これまで、二階総務会長との接点はほとんどなかった。 30代後半で国会議員になり、若手改革派の1人と見なされていた時代から「自民党の古い政治文化」を批判して来た。 二階総務会長はどちらかと言えば、自分が対峙すべき陣営にいる存在だと認識していた。

 が、最近、つくづく思う。 二階総務会長はかなりカッコいい! 「伊吹派」が(いつの間にか)「二階派」になったのも、二階派がこれだけ人数を増やしたのも、親分である二階総務会長に魅力があるからに違いない。 そう言えば、二階派の若手議員が言っていた。 「一太さん、うちのグループって、すごく雰囲気がいいんです!二階会長、面倒見がいいんですよね!」と。

 ふうむ。 やっぱり叩き上げの親父を見て来ただけに、「党人派」の政治家に惹かれるんだ、な。 何よりも信義や筋を重んじるアニキ(菅官房長官のニックネーム)が大好きだもんなあ。

追伸:政界入りした直後から、村上正邦幹事長、青木幹雄幹事長という参院自民党の2大実力者にたった1人で逆らい続けた。 にもかかわらず、(過去のブログで告白したように)この2人の先輩政治家の強烈な個性と魅力に尊敬の念を抱いていた。 だからこそ、出来るだけ近づかないようにしたのだ。

 党や政府で数々の要職を歴任した亀井静香氏は、亡父と親交があった。 親父はよく「亀井さんは義理人情に厚いひとだ」と話していた。 が、あらゆる構造改革に反対する亀井氏は、自分にとって戦うべき守旧派の象徴のような存在だった。 

 亡父と親しかったとはいえ、同じ派閥に属していた頃から、ほとんど言葉を交わしたことはない。 理由はシンプル。 亀井氏が悪魔のようにチャーミングだからだ。(笑X3) 近づき過ぎたら、あっという間に取り込まれてしまう予感があった。 このひととは、いつかゆっくり話をしてみたい。  


◇山本一太オリジナル曲:
「素顔のエンジェル」
「マルガリータ」
「かいかくの詩」
「一衣帯水」
「エイシア」