2015年11月22~23日

 午前零時過ぎ。 熱い紅茶を片手にブログを書き始めた。 21日の土曜日は群馬で後援会設立準備会に出たり、高崎の「高校生販売甲子園(全国大会)」を視察した。 が、22、23日は、珍しく地元に戻らなかった。 

 丸2日間、東京でひとに会ったり、会合に出たりした。 情報交換をやり、外交関係の資料を読み、CNNのテロ関係のニュースをフォローし、政治家を題材にしたイタリア映画「ローマに消えた男」も見た。 いろいろなことをじっくり考える余裕があった。 たまにはこういう時間も必要だ。

 21日(土)の夜は、来日していた友人の俳優兼プロデューサー、マシオカ氏と会った。 マッシーが世界中でヒットした米国のTVドラマ「ヒーローズ」のヒロ役でブレイクしたことを説明する必要はないだろう。 マシオカ氏を囲む会には、気鋭の経営コンサルタント、グローバルに活躍する女性アーティスト、防衛省の若手官僚、20年来の友人等にも声をかけた。  何と刺激的で魅力的な人たち! 「参院がどうとか、ポストがどうとか」つまらないことで悩んでいる自分がとてもちっちゃく思えた。(笑)

 週末、複数の有識者から電話があった。 安倍内閣の政策や政局について意見を交わした。 ある大物ジャーナリストからこう聞かれた。 「一太さんは、来年7月の衆参ダブル選挙の可能性をどう見ているの?」と。

 言葉を選びながら、次のように答えた。 「私見ですが、総理が決断する可能性はあると思います。これまでは『あり得ない。1年半でまた総選挙をやるなんて国民の理解が得られない!選挙自体も不利になる!』と言って来ましたが、最近、見方が変わりました。最大野党である民主党の候補者擁立も、野党間の選挙協力も進んでいないからです。どうしても勝たねばならない来夏の参院選挙について言うと、今の状況だと最大野党の民主党が勝敗を左右する1人区で半分も公認候補を擁立出来ない感じがします。少なくとも地元(群馬県)で民主党の復活を望む声はほとんどないし、候補者の公募もうまく行っていないと聞いています。というか、今の野党、特に民主党から『何としても参院選で勝つ!』みたいな迫力や熱意が伝わって来ないんですよね!」

 さらに続けた。 「私は安倍長期政権こそ、日本の国益だと思っています。そのためには、参院で何があっても自公が過半数を確保する必要があります。マスコミや有権者から一時的に批判されたとしても、自民党が参院選挙に勝つことが国民のためになると確信しています。選挙区での地合はあまりいいとは言えません。共産党の候補者は票を伸ばすでしょう。が、そもそも、与党への批判の受け皿(保守の批判票も流れる候補者の立候補)がなければ、(現職、新人にかかわらず)自民党の候補者に競り勝つことは出来ません!」

 こうも解説した。 「私が見る限り、自民党の参院議員で本当に選挙に強い現職はそんなに多くありません。いかなる逆風でも生き残れるひとは、せいぜい4、5人でしょう。もともと全県1区の参院地方区で衆院議員のようなきめ細かい後援会組織を作るのは難しいんです。比例区でも、かつての目玉候補のように100万票以上を獲得出来るひとは見当たりません。その意味で言うと、衆参ダブル選挙は参院選挙の候補者にとって一種の『神風』なんです。各小選挙区で戦う衆院議員の選挙キャンペーンに相乗りさせてもらうだけでいいんですから!!」

 大物メディア人は、「なるほど、説得力があるな。僕もそう思う」と話していた。 さらにこう続けた。

「これも私の勝手な想像なんですけど、安倍総理は前回の解散も最初は考えていなかったんじゃないか、と。やはり、『民主党は300小選挙区のうち、半分も公認候補を立てられない。最新の世論調査の数字でも負けることは考えられない。自公で3分の2を維持出来る可能性が高い』という
データを提示され、決意を固めたんじゃないでしょうか。今度も同じ経緯を辿る気がしてならないんです。」

 最後にこうも言った。 「衆院選挙を1年延ばしたからといって、有利になるとは限りません。来夏に衆参ダブル選挙をやって勝てれば、安倍総理は腰を落ち着けて総裁任期を全う出来ます。少なくとも5年間の長期政権の下で日本経済再生に全力を尽くしてもらう。それが日本と日本国民のためだと信じています。だから以前のようにダブル選挙には反対などと言うつもりはありません。むしろ、最近はそうなって欲しいと思うこともあります。」

ただし、友党である公明党の了解を得るのは、なかなか難しいかもしれない。

追伸:総理が長い外遊から帰国した。 G20、APEC、東アジア首脳会議と続いた極めて重要な国際会議でのパフォーマンスは見事だった。 日本の総理として十分な存在感を発揮した。 これでまた内閣支持率は上がるだろう。 

 国内では、野党が一枚岩になることを妨げる「様々な現象」が続いている。 安倍総理の「運気」は衰えていない。 総理自身の覚悟と決断力が引き寄せている流れだ。 いつも言っているように、安倍首相に油断や慢心はない。 が、どう考えても、安倍首相のほうが野党より戦略的に1枚も2枚も上手だと思ってしまう。


◇山本一太オリジナル曲:
「素顔のエンジェル」
「マルガリータ」
「かいかくの詩」
「一衣帯水」
「エイシア」