2015年11月2日:パート2

 あーあ、2杯目の紅茶と一緒に「チョコケーキ」を食べてしまった。(ため息+反省) よしっ! 今晩も必ず運動する!!

 さて、今回、中国国内の公文書館等がユネスコに申請した「南京事件に関する資料」(写真、日記、裁判記録等)が記憶遺産に登録されたことを「日本の外交敗北だ!」と批判する人たちがいる。 が、自分はそうは考えていない。

 残念ながら、「中立的であるべき国連機関の事業(制度)をそれが創設された当初には想定しなかった方法で政治利用する」という中国政府のなりふり構わぬ戦略に翻弄されていることは確かだ。 この点に関しては、日本政府にある種の油断があったと言われても仕方がない。 

 政府に反省を促したい部分もあるが、同時に過去20年間、外交政策に取り組んで来た与党の政治家として、こうした展開を察知出来なかったことも恥ずかしく思う。 

 それはそうとしても、昨年6月の中国政府(外交部)による「南京事件と慰安婦に関する資料をユネスコ記憶遺産に申請した」という一方的な発表を受け、日本政府はこの2件の登録を阻むために相当の努力を積み重ねて来た。 それだけは間違いない。 

 最も重要なのは、この問題を「日本の外交敗北」に終わらせないよう、あらゆる対策を講じていくということだ。 もっと言うなら、「災い転じて福となす」発想が必要だと思う。

 これまでの日本政府の対応を振り返ってみよう。 事の発端は、昨年6月、中国外交部が「南京事件」及び「慰安婦」に関する資料をユネスコ記憶遺産に申請したと公式発表したことだ。 自分が調べた限り、上記の申請が公表された直後から「南京事件」の登録が決まった今年の10月までの間、日本政府は(公式なルートだけでも)中国政府に15回(?)の抗議を行っている。 

 同時にユネスコに対しても、15回(?)に渡って懸念を伝え、繰り返し慎重な審査を申し入れて来た。 ボコバ事務局長は日本政府の立場を熟知しているはずだ。

 日本政府が中国政府に対する抗議の中で、一貫して要請したのは次の3点。 南京事件と慰安婦に関する申請を取り下げること、全ての申請書類の提供、そして日本人専門家の受け入れだ。 ユネスコに対しても、この案件が政治利用される懸念を伝達し、資料の完全性や真正性の問題があることを指摘し、慎重な審査が必要だと強く主張して来たのだ。

 ユネスコに対する最大の拠出国であり、最大の理解者である日本政府のこれだけの要請を無視して登録を決定したユネスコ側の意図が全く理解出来ない!(怒X10)

 あ、そろそろ次の日程に行かないと。 その7では、日本政府の動きをさらに詳しく書く。 


◇山本一太オリジナル曲:
「素顔のエンジェル」
「マルガリータ」
「かいかくの詩」
「一衣帯水」
「エイシア」