2015年10月29日:パート2

 18時30分。 議員会館事務所でパソコンの画面に向き合っている。 

 米国訪問中の安倍総理のツイートは高い視聴率を記録した。 リツイートが数千に達することもあった。 英語のツイートも多くのひとに読まれた。 この間、フォロワーの数も増加した。 それなりの成果はあったと考えている。

 総理の訪米同行中に起きたネット戦略アドバイザーとしての「失敗」については、発生後に現地で書いたツイートやブログで事情を説明し、謝罪した。 あれ以上、何かをつけ加えるつもりはない。 が、ひとつだけ言っておきたい。

 自分が本当に心苦しいと思ったのは、あの失敗によって「総理のツイッター発信」を近くであれほど手伝ってくれた山本チームの人たちの努力を台無しにしてしまった気がしたからだ。

 ネット戦略アドバイザーに関するシリーズを書きながら、少しづつ頭がクリアーになって来た気がする。 1年間の試行錯誤を踏まえ、早急にやらねばならないのは次の3つだろう。

(1)安倍総裁のネット戦略アドバイザーとして果たすべき機能をもう一度整理し、目的を達成するために必要な予算と人員を確保し、正規の山本チームを立ち上げる。 たとえば、世界第3位の経済大国の首相かつ与党の総裁である政治リーダーが総選挙の応援をしながら発信するツイッターの発信をボランティアのチームで管理するなどということ自体に無理があった。 昨年の12月は、我ながらよくやったと思う。(苦笑)

(2)来年の夏に向けて、安倍総理の最も強力な発信装置になり得る個人アカウントからのツイートによる発信は戦略的に練られたものでなくてはならない。 自民党広報本部を含む関係組織と連携、協力し、党全体で対応する必要がある。 さっそく木村太郎・広報本部長、平井卓也・広報本部長代理とアポを取ることにした。

(3)歴代の総理に比較しても類稀な国際発信力を持つ安倍首相は、SNSをもっと有効に外交戦略として活用出来るはずだ。 オバマ大統領やモディ首相のケースを考えると、この発信だけは、官邸任せ(政府主導)にしないほうがいいと考えている。 ここらへんは知恵を絞る必要がある。

(4)「カフェスタ」のような仕組みを最大限に活用し、総理のメッセージを定期的に動画で発信する装置を作る。

 あ、そろそろ会合に向かわないと。 え? 打ち合わせに料亭なんか使わない。 大抵、都内のファミレスだ。


◇山本一太オリジナル曲:
「素顔のエンジェル」
「マルガリータ」
「かいかくの詩」
「一衣帯水」
「エイシア」