2015年9月22日

 複数の永田町関係者から電話があった。 10月にも行われる予定の内閣改造と党人事に関する見通しを聞かれた。 

 平和・安全法制成立後の産経新聞による単独インタビューの中で、安倍総理の改造人事に関する4つの基本方針が既に明らかになっている。 

(1)内閣の大きな骨格は維持する。(2)人材の宝庫である自民党から多くのひと(老壮青)を新たな閣僚、党幹部として起用する。(3)内閣でも党でも引き続き女性に活躍してもらう。(4)適材適所の人事でなくてはならない~ということだ。

 今回は党の7つの派閥全てが安倍総裁の再選支持を鮮明にした。 安倍総理としても、このことは無視出来ないと思う。 ある程度、各派の意向やバランスを踏まえつつ、組閣や党人事をやることになるだろう。 党内の各勢力に配慮することは、ある意味、長期政権の宿命とも言える。

 こうした状況の中で、いかに人事の新鮮さ(=インパクト)と適材適所を貫けるか? ここが総理にとっての最大のポイントだ。 新内閣の目玉となる「サプライズ人事」も考えているかもしれない。

 複数のマスコミが、内閣の要である菅義偉官房長官と党の中核である谷垣幹事長の留任は固まっていると報じている。 麻生財務大臣、甘利経済再生担当大臣、岸田外務大臣の続投も規定路線だろう。 総理の「内閣の骨格は維持する」という言葉とも一致する。 

 個人的には、重要法案を仕上げた塩崎厚労大臣や平和・安全法制の成立に尽力した中谷防衛大臣にも、ぜひ続けてやっていただきたいと思っている。

 政治家・山本一太の最大の関心事は「総理官邸の人事がどうなるか?」だ。 長期安定政権を実現させるための最大の難関となる次の参院選挙まで1年を切っている。 これから10ヶ月間、最も重要なのは、内閣の危機管理能力だ。 その点から言うと、官邸チームの陣立は、組閣人事より遥かに重要だ。 自分はそう考えている。

 ここで言う「安倍官邸チーム」とは、菅官房長官と3人の副長官による4名のチームを指す。 個人的な感情は抜きにして言うと(笑)、今の安倍官邸チームは、(いろいろな意味で)歴代最強と言えるかもしれない。 

 菅官房長官の危機対応能力は折り紙付きだが、3人の副長官も冷静かつ有能な「必殺仕事人」だ。 事務の杉田副長官(元内閣危機管理監)は各省に睨みが利く。 政務の加藤・世耕両副長官は、政府や党のどんな役職でもそつなくこなすだけの力がある。 実際、10月の人事では、この2人の副長官を閣僚や党幹部として処遇する案もあると聞いた。

 菅官房長官の留任は決まっている。 注目を集めているのが、内閣人事局長も兼任する加藤勝信官房副長官の人事だ。 自分の周りの議員たちやメディア関係者も含め、今、永田町ではこんなことが囁かれている。

「安倍総理は側近の加藤副長官を将来、菅長官の後継の官房長官に抜擢したいと考えているのではないか?そうだとすると、その前に加藤氏に重要な閣僚ポストを経験させておく必要がある。能力的には十分でも、官房副長官として加藤氏の代わりが務まるひとが、なかなか見当たらない。総理はそこらへんのことも悩んでいるのではないか。」

 結論から言うと、安倍総理は今回も「総理官邸チーム」を丸ごと維持すると見ている。 自分が知る限り、過去に3年以上、政務の官房副長官を続けて務めた議員は(恐らく)ほとんどいない。 逆に言うと、それだけ危機管理マネージメントに精通している(=経験を蓄積している)ということだ。

 あ、お湯が沸いた。 この続きは次回のブログで。

追伸:調べれば調べるほど、嫌な気分になる。(ため息) 交渉相手である他党の議員の女性秘書に誘いをかけられて有頂天になるくらいなら「バカなヤツ!」と笑い飛ばせばいい。 が、議員と秘書との抜き差しならない関係は、周辺に様々な影響をもたらす。 

 つくづく思う。 人間の「本性」は変わらない、と。  


◇山本一太オリジナル曲:
「素顔のエンジェル」
「マルガリータ」
「かいかくの詩」
「一衣帯水」
「エイシア」