2015年8月7日
午前8時から自民党海洋総合戦略小委員会。 「排他的経済水域に関する法整備推進ワーキングチーム」(座長:山本一太)が正式に発足した。 座長代理は、佐藤正久・自民党国防部会長にお願いした。 安全保障、海洋産業振興、環境等の面から緻密な議論を積み重ね、秋までには法案の要綱を作りたいと考えている。 この件については、改めて詳しく書く。
さて、ここからは前回のブログの続き。 国会で審議中の刑事訴訟法等の一部改正案には、「通信傍受の合理化・効率化」が盛り込まれている。 目的は(1)振り込め詐欺や組織窃盗、暴力団等による殺傷事犯など社会問題化している犯罪に対応することと、(2)諸外国と比較して実施件数がごく少数にとどまり、通信事業者や捜査機関の負担の大きい通信傍受の手続きを合理化・効率化することだ。
現行の法律では、通信傍受の対象犯罪を薬物犯罪、銃器犯罪、集団密航、組織的殺人としている。 改正案においては、この4つの対象犯罪を拡大した。 新たに殺傷犯関係(殺人、傷害、傷害致死、現在建造物等放火、爆発物使用)、逮捕・監禁・略取・誘拐関係、窃盗・強盗関係、詐欺・恐喝関係、児童ポルノ関係をつけ加えている。
新しく加えられた対象犯罪に関しては、新たな要件も設けられた。 現行法では、数人による共謀や補充性(他の方法では、犯人の特定や犯行状況等を明らかにすることが著しく困難である時)等が要件となっている。 改正案では、振り込め詐欺等を念頭に一定の組織要件(その犯罪があらかじめ定められた役割分担に従って行動するひとの結合体により行われたと疑うに足りる状況)が必要なことを明記した。
傍受手続きの合理化・効率化に関して言うと、現行制度では通信事業者の負担が大きい。 事業者に傍受を行なう際の立会い、傍受原記録の封印を求めることになるからだ。
新たな制度案では、(1)傍受した通信や傍受経過を自動的に記録し、これを即時に暗号化する装置を用いることで、立会い・封印を不要とする(2)通信内容を暗号化して一旦記録し、事後的に聴取することを可能にする~となっている。 つまり、技術的措置によって、不正の余地が物理的に排除され、傍受の経過等が全て事後的に検証可能となるということだ。
どんな手順で通信傍受が行われるのかも、詳細に聞いた。 なるほど、確かに通信事業者には重い負担がかかる。 傍受は通信事業者の施設で行われる。 場所を提供するだけでも大変なのに、傍受期間中はずっと立ち会わねばならない。 加えて、実際に警察が傍受を行なう場合には、通信事業者と数ヶ月も前から調整を行なう必要があるらしい。
役所のレクを通じて改めて確認したのは、日本における通信傍受には、極めて厳格な要件が付されているという事実だ。 諸外国(米国、英国等)に比べても、かなり抑制的に運用されている。 欧米でも、日本と同様、通信傍受に裁判所の許可(令状)を必要とする国は多いと思う。 が、日本のシステムの最大のポイントは、「犯罪が発生した後でしか、通信傍受という手段を使えない」という点だろう。 すなわち、日本では、犯罪捜査以外の傍受は出来ないということだ。
これに対して、米国や英国では、いわゆる「行政傍受」(情報収集のための通信傍受)が認められている。 これはこれで、テロを未然に防ぐための有効な手段として機能しているようだ。 何度も言うが、日本ではこの種の傍受は許されていない。 今回の法改正でも「厳格な適用」という原則は一切、変わっていない。
犯罪捜査でさえ、これだけ人権やプライバシー権に配慮した仕組みになっている。 そう考えると、ある通信事業者が犯罪者でもない個人の通信記録を第三者に漏洩する、ましてや政治家の要請で特定の情報を手渡すなどということは「明白な違法行為」(100%、プライバシー権の侵害)だ。
過去のブログでも触れたが、仮に他党のある政治家が何らかの手段で「何の犯罪にも関わっていない山本一太」の通信記録(電話やメールでの会話の内容、発信記録や着信記録)を通信事業者から手に入れて政治的に利用するようなことは、断じて許されない! 万一そんなことが発覚すれば、秘密を漏らした通信事業者の社会的信用は崩壊する。 それを政治的に使った政治家は、一瞬で政治生命を絶たれるだろう。
何度も言っているように、こんなこと、今の日本ではあり得ない。 過去にも一度もなかったと信じている。 が、IOE(Internet of everything)という現象が益々、グローバルに広がっていく社会では、十分に起きうる事態なのだ。 抑止のために、このブログで問題提起をしておきたい。
次回のブログ(その3)では、たとえば「山本一太の電話やメールの通信・受信記録(発信の有無も含めて)を不正に漏洩した通信事業者、その個人情報を政治的な目的で第三者に漏らした政治家」が、それぞれどんな罪に問われる可能性があるかを検証する。
追伸:自分は政治家であって、ジャーナリストではない。 でも、「取材して書く」「インタビューして発信する」という新たな政治スタイルの確立を目指したい。(笑) イノベーション・スピリットを持たない政治家なんて本当につまらないし、どのみち生き残れない。
◇山本一太オリジナル曲:
「素顔のエンジェル」
「マルガリータ」
「かいかくの詩」
「一衣帯水」
「エイシア」
午前8時から自民党海洋総合戦略小委員会。 「排他的経済水域に関する法整備推進ワーキングチーム」(座長:山本一太)が正式に発足した。 座長代理は、佐藤正久・自民党国防部会長にお願いした。 安全保障、海洋産業振興、環境等の面から緻密な議論を積み重ね、秋までには法案の要綱を作りたいと考えている。 この件については、改めて詳しく書く。
さて、ここからは前回のブログの続き。 国会で審議中の刑事訴訟法等の一部改正案には、「通信傍受の合理化・効率化」が盛り込まれている。 目的は(1)振り込め詐欺や組織窃盗、暴力団等による殺傷事犯など社会問題化している犯罪に対応することと、(2)諸外国と比較して実施件数がごく少数にとどまり、通信事業者や捜査機関の負担の大きい通信傍受の手続きを合理化・効率化することだ。
現行の法律では、通信傍受の対象犯罪を薬物犯罪、銃器犯罪、集団密航、組織的殺人としている。 改正案においては、この4つの対象犯罪を拡大した。 新たに殺傷犯関係(殺人、傷害、傷害致死、現在建造物等放火、爆発物使用)、逮捕・監禁・略取・誘拐関係、窃盗・強盗関係、詐欺・恐喝関係、児童ポルノ関係をつけ加えている。
新しく加えられた対象犯罪に関しては、新たな要件も設けられた。 現行法では、数人による共謀や補充性(他の方法では、犯人の特定や犯行状況等を明らかにすることが著しく困難である時)等が要件となっている。 改正案では、振り込め詐欺等を念頭に一定の組織要件(その犯罪があらかじめ定められた役割分担に従って行動するひとの結合体により行われたと疑うに足りる状況)が必要なことを明記した。
傍受手続きの合理化・効率化に関して言うと、現行制度では通信事業者の負担が大きい。 事業者に傍受を行なう際の立会い、傍受原記録の封印を求めることになるからだ。
新たな制度案では、(1)傍受した通信や傍受経過を自動的に記録し、これを即時に暗号化する装置を用いることで、立会い・封印を不要とする(2)通信内容を暗号化して一旦記録し、事後的に聴取することを可能にする~となっている。 つまり、技術的措置によって、不正の余地が物理的に排除され、傍受の経過等が全て事後的に検証可能となるということだ。
どんな手順で通信傍受が行われるのかも、詳細に聞いた。 なるほど、確かに通信事業者には重い負担がかかる。 傍受は通信事業者の施設で行われる。 場所を提供するだけでも大変なのに、傍受期間中はずっと立ち会わねばならない。 加えて、実際に警察が傍受を行なう場合には、通信事業者と数ヶ月も前から調整を行なう必要があるらしい。
役所のレクを通じて改めて確認したのは、日本における通信傍受には、極めて厳格な要件が付されているという事実だ。 諸外国(米国、英国等)に比べても、かなり抑制的に運用されている。 欧米でも、日本と同様、通信傍受に裁判所の許可(令状)を必要とする国は多いと思う。 が、日本のシステムの最大のポイントは、「犯罪が発生した後でしか、通信傍受という手段を使えない」という点だろう。 すなわち、日本では、犯罪捜査以外の傍受は出来ないということだ。
これに対して、米国や英国では、いわゆる「行政傍受」(情報収集のための通信傍受)が認められている。 これはこれで、テロを未然に防ぐための有効な手段として機能しているようだ。 何度も言うが、日本ではこの種の傍受は許されていない。 今回の法改正でも「厳格な適用」という原則は一切、変わっていない。
犯罪捜査でさえ、これだけ人権やプライバシー権に配慮した仕組みになっている。 そう考えると、ある通信事業者が犯罪者でもない個人の通信記録を第三者に漏洩する、ましてや政治家の要請で特定の情報を手渡すなどということは「明白な違法行為」(100%、プライバシー権の侵害)だ。
過去のブログでも触れたが、仮に他党のある政治家が何らかの手段で「何の犯罪にも関わっていない山本一太」の通信記録(電話やメールでの会話の内容、発信記録や着信記録)を通信事業者から手に入れて政治的に利用するようなことは、断じて許されない! 万一そんなことが発覚すれば、秘密を漏らした通信事業者の社会的信用は崩壊する。 それを政治的に使った政治家は、一瞬で政治生命を絶たれるだろう。
何度も言っているように、こんなこと、今の日本ではあり得ない。 過去にも一度もなかったと信じている。 が、IOE(Internet of everything)という現象が益々、グローバルに広がっていく社会では、十分に起きうる事態なのだ。 抑止のために、このブログで問題提起をしておきたい。
次回のブログ(その3)では、たとえば「山本一太の電話やメールの通信・受信記録(発信の有無も含めて)を不正に漏洩した通信事業者、その個人情報を政治的な目的で第三者に漏らした政治家」が、それぞれどんな罪に問われる可能性があるかを検証する。
追伸:自分は政治家であって、ジャーナリストではない。 でも、「取材して書く」「インタビューして発信する」という新たな政治スタイルの確立を目指したい。(笑) イノベーション・スピリットを持たない政治家なんて本当につまらないし、どのみち生き残れない。
◇山本一太オリジナル曲:
「素顔のエンジェル」
「マルガリータ」
「かいかくの詩」
「一衣帯水」
「エイシア」