2015年4月26日~5月2日:パート5

 あるひとから連絡があった。 「一太さんのブログ、ずっと読んでいます。米国訪問編、面白い。臨場感、伝わって来ます。こんな発信の出来るひとは他にいない。一太さんにしか出来ない安倍総理への貢献ですね!」と。

 山本一太は欠点だらけの政治家だ。 時には安倍総理に迷惑をかけてしまうこともある。 が、日本再生の恐らく最後のチャンスである安倍政権にほんの少しでも貢献したい。 しかも自分にしか出来ない方法で。 

 こんなちっちゃなつぶやきでも、「何か」を動かすかもしれない。 政治家として「言葉の力」を信じている。 だから、今回の米国訪問シリーズもしっかり最後まで書き上げる。

 与野党の政治家、霞が関の役人、マスコミ関係者等々。 このブログは、大勢のひとに読まれている。 詳しいことは言わないが、実際にそうした人々から反応がある。 時には、安倍総理も読んでくれている。 というか、(有難いことに)何か気になることがあると、わざわざブログの中身を安倍首相に報告に行ってくれる人たちがいるのだ。(笑)

 最近、ふと思うことがある。 安倍政権が5年以上続いて「日本再興」への道筋がついたら、山本一太の政治家としての役割も終わりかもしれない、と。 本当に楽しくて、面白くて、苦しい20年だった。 一生懸命、やって来た。 だから、この瞬間に政治家を辞めることになっても、何の後悔もない。 もともと失うものは何もない。 その覚悟をもう一度呼び起こして、明日からも前向きに行く。

 さあ、サンフランシスコ編の前半を終わらせてしまおう。  

<サンフランシスコ編:No.1>

 訪米中、安倍総理は様々な場所でスピーチをした。 総理のアドリブとユーモアセンスは日毎に研ぎ澄まされていく感じだった。 西海岸の夕食会等での挨拶で会場を笑いに包んだこんなフレーズがあった。 「これまでの日本の総理はワシントンDCは訪問しても、なかなか西海岸までは来られませんでした。皆、1年で交代してしまったからです!(笑)」

 首脳会談と歴史的な議会演説で日米の絆を再確認した今回の訪米のもうひとつのポイントは、総理が米国、いや世界のイノベーションの一大拠点であり、米国内で最も高い成長率を誇る西海岸(いわゆるベイエリア:サンフランシスコとシリコンバレー)に足を伸ばしたことだ。 シリコンバレーを2度に渡って視察した科学技術、IT政策担当大臣として、この日程は本当に嬉しかった。

 総理が東のハーバード大学とMIT、西のスタンフォード大学を訪問し、名だたる教授やベンチャー起業家と意見交換をしたのは、(ひとことで言うと)「日本を世界のイノベーション拠点にする」ためのヒントを掴むためだった。

 米国で今、最も活気のある町、サンフランシスコの日程をさっと振り返ってみよう。

 安倍総理がサンフランシスコに到着したのは4月30日の昼。 サンフランシスコでの最初の日程は、午後1時からの米国経済人、テクノロジー関係者、ベンチャーキャピタリスト等とのラウンドテーブルだった。 

 この会議を主催した三木谷楽天会長のプレゼンの後、日本の課題について突っ込んだ議論が行われた。 くるくる動き回っていて、三木谷さんに挨拶する暇がなかった。 いろいろ、ありがとうございました。

 ラウンドテーブルの後は、いよいよスタンフォード大学へ。 冒頭の総理と某有力教授との1対1のセッションで、安倍総理がスタンフォード大学を訪れた初めての日本の首相であることを知った。 同大学で行われた「シリコンバレー・ジャパン・イノベーション・プログラム」には、シリコンバレーの有力者がずらりと顔を揃えていた。 ダニエル沖本・スタンフォード大学教授等が中心になって持ち上げた企画らしい。

 ここでのイノベーションをめぐる議論は、スゴく面白かった。 なるほど、日本をベンチャービジネスの拠点にするための最大のポイントは「失敗しても再挑戦出来る文化を創る」ことなんだ、な。 そう言えば、「起業」(=挑戦)こそ、スタンフォード大学の哲学そのものだった。

 その後、安倍総理がシリコンバレーで訪問先に選んだのは、2つのベンチャー企業(テスラー社とFacebook社)だった。 あ、お湯が沸いた。 この続きは<サンフランシスコ編:No.2>で。

追伸:西海岸には、東と違う魅力がある。 ブランドや固定観念にとらわれない自由さがある。 気候の影響もあるかもしれない。 

 20代の頃に留学した米国ジョージタウン大学は、自分にとって「青春そのもの」だった。 それでも、ボストンの雰囲気(ハーバード大学)にちょっぴり憧れていた部分があった。 が、もう一度、留学する機会があったとすれば、間違いなくスタンフォード大学を選ぶだろう。


◇山本一太オリジナル曲:
「素顔のエンジェル」
「マルガリータ」
「かいかくの詩」
「一衣帯水」
「エイシア」