2015年4月26日~5月2日:パート3

<ワシントンDC編:No.2>

 米国出張中にテレビ朝日「朝まで生テレビ」のプロデューサーから出演依頼をもらっていた。 今回(5月29日)は、沖縄県那覇市からの生放送だって。 テーマは沖縄。 当然、議論の中心は基地問題になるだろう。

 今日、正式に出演OKの返事をした。 正直言って、日程があまりにキツイので少し迷った。 睡眠ゼロの状態で次の日程に突入しなければならないからだ。 が、このテーマの議論から逃げるわけにはいかない。 無理しても行くことに決めた。

 考えてみたら、「朝まで生テレビ」の出演は今年に入って4回目ということになる。 素直に言うが、この番組から声をかけてもらえる(=番組側に「パネリストに加える価値がある」と評価してもらっている)のはスゴく嬉しい。 以前にも書いたが、「政治家山本一太」はこの番組で発見されたのだ。 今も特別な思い入れがある。 

 第2次安倍政権の内閣府特命担当大臣として、沖縄、科学技術、IT、知財、領土、宇宙、海洋、原子力委員会等、幅広い分野の政策を担当した。 政治家としての「守備範囲」が広がったことだけは間違いない。 どの政策分野でもコメントしたいことは山ほどあるもの。(ニッコリ) 

 ふうむ。 「朝生」に連続で呼ばれていた時期が、過去にも一度、あった気がする。 あ、そうか。 小泉政権の頃だ。 イラク戦争の問題では、田原さんともかなり激しくやり合った記憶がある。 あの鳥越俊太郎氏とも、あちこちのテレビ討論でしょっちゅう激突していた。 あれはあれで「テレビ政治が熱い」時代だった…なあ。 ちょっぴり懐かしい。

 さて、ここからは前回のブログの続き。 米国上下両院合同会議における安倍総理の演説は、集まった米国議員たちの拍手喝采を浴びた。 何しろ、全員が総立ちになった「スタンディングオベーション」が合計で9回もあったのだ。 総理の言葉が聴衆の心を掴んでいた何よりの証拠だ。 

 あの熱気は、実際に本会議場にいたひとしか分からないだろう。 演説を聴いた米国の議会関係者によると、「喝采が起きた数は、他国の首脳の議会演説と比べてもかなり多い」とのことだった。

 安倍総理の演説が米国内で高い評価を受けたことは間違いない。 米国メディア界の大御所の一人である某ジャーナリストが使ったシンプルな表現「well recieved!」(とても評判が良かった)が、米国での反応を最も的確に表していると思う。

 演説の評判を裏付ける別の現象(?)もあった。 総理がワシントンDCの後に訪れたサンフランシスコとロサンゼルスでは、韓国系・中国系の団体による「歴史問題に関する日本政府のより明確な謝罪を求める?」デモがあったらしい。 

 米国在住の知人(ベンチャー起業家)の分析はこうだ。 「ロスでは、韓国系米国人の人たちが焦ってバスを何台もチャーターしたと聞いている。安倍総理の議会演説の評判があまりに良かったので危機感を持ったんだろうなあ。そこまでして足を引っ張ることないのにねえ…。」 前後の動きを見る限り、この見方にはかなりの説得力がある。 

 各メディアで報道されている総理の演説の内容を繰り返すつもりはない。 が、総立ちのスタンディングオベーションが起こった9つの場面のうち、ひとつだけ予想外の大きな反響を巻き起こした箇所があった。 「女性に力をつけ、もっと活躍してもらうため、古くからの慣習を改めてようとしています」という部分だ。 あらゆる分野で女性が活躍する米国では、特に議員たちの関心を引くようなフレーズではないと思っていた。 

 その晩、日米関係者を集めたワシントンDCのディナーで隣の席に座った米国人教授にこの「意外だった反応」について話した。 頷きながら聞いていた彼が、こんなことを言った。 「あなたの言うとおり、女性の社会進出という点で、確かに米国は日本より進んでいるかもしれない。が、まだいろいろ問題がある。十分ではない。多くの人はさらなる変化が必要だと考えている」と。 なるほど、あらゆる場所で女性が輝いているように見える米国社会でさえ、まだそんな感覚なんだ、な。 とても勉強になった。

 安倍首相の歴史的演説は40分という長さ。 最初から最後まで、総理は堂々と振る舞った。 スピーチの中身はもちろんのこと、落ち着いて、ゆっくり喋ったのも良かったと思う。 え? 総理の演説について「英語が下手だ」みたいな批判を繰り返していた野党議員がいるって?! 事実だとすれば、同じ日本の国会議員として、とても残念に思う。 あいたた、キーボードを打ちすぎて指が痛い。 この続きは次回のブログで。


◇山本一太オリジナル曲:
「素顔のエンジェル」
「マルガリータ」
「かいかくの詩」
「一衣帯水」
「エイシア」