2014年7月8~11日*掲載順が前後します。

 英国のキャメロン政権が打ち出した大学と産業界のギャップを埋める科学技術イノベーション・ネットワークは、「カタパルト」と呼ばれている。 英国出張の最初の視察先は、ロンドン市内の病院内に設けられた「細胞治療カタパルト」だった。

 このプロジェクトの目的は、世界トップクラスの細胞治療技術を確立し、英国の主要産業として発展させること。 CEOも、最高科学責任者も、産業化の視点を強く滲ませていた。 シリコンバレーでも主流になっている「オープンイノベーション」は、日本では馴染みにくい概念だ。 が、外国企業も積極的に活用しようとするカタパルトの戦略には、学ぶべき点も多いと感じた。

 続けて訪れたのは、「ヘンリー・ジャクソン・ソサエティー」という保守系のシンクタンク。 ロシア問題、日中関係、集団的自衛権を含む国際政治全般について意見交換した。 チャタムハウス(王立国際問題研究所)やIISS(国際戦略研究所)と比べるとけっして規模は大きくない。 が、英国議会には様々な形で食い込んでいる。 先入観や規模に囚われず、日本政府として活用出来る様々なシンクタンクとの人脈を開拓していく必要がある。

 中華料理の昼食を済ませた後、IISSの本部ビルに移動。 ジョン・チップマン所長(CEO)が待っていてくれた。 約1時間、日本政府とIISSとの連携、日中関係、集団的自衛権等について英語で議論した。(ふう) しゃべったのは、自分とチップマン所長のみ。 中身の濃いやり取りだった。

 IISSからは「沖縄フォーラム」についての提案があった。 こちらからは、IISS内に日本研究のポストを設けるための検討を提案した。 この会談は、安倍内閣の領土・海洋政策担当大臣、沖縄担当大臣として、しっかりフォローアップしたい。

 シンクタンクの後は、ビジネス・イノベーション・技能省を訪問。 デビッド・ウィレッツ大学・科学技術担当大臣、マーク・ウォルポート政府首席科学顧問と会談した。 会談の中身は、次回のブログで。


「fs山本一太オリジナル曲「素顔のエンジェル」「マルガリータ」「かいかくの詩」