2014年6月10日:パート2

 以前、何度かこのブログに書いた記憶がある。 人の目の前で威張ったり、凄んだり、怒鳴ったりする政治家は、ちっとも恐くない、と。 こういうタイプに限って、実は気が弱かったり、脇が甘かったりする。 ウソやハッタリは、たちどころに見破られる。 政治家は皆、人間観察のプロなのだ。

 本当に恐ろしいのは、キャンキャン吠えたりせず、黙って相手の弱点を調べ、攻撃の準備を整え、実行に移す人間だ。 政治家の戦闘力とは、すなわち、「敵」にダメージを与える意思と能力と手段をどれだけ持っているか。 その一点に尽きる。 政界は権力闘争の世界。 漫画「ドラゴンボール」のスカウターではないが、相手の戦闘力を見誤ると手痛いしっぺ返しに遭う。  

 そういう意味で言うと、時々、このブログに登場する参院自民党のかつての首領(ドン)、青木幹雄元参院議員会長と村上正邦元参院議員会長には、政治家としての「凄み」があった。 政治スタイルは違うものの、この2人の風圧や存在感は図抜けていた。

 19年前、山本一太が参院議員に当選した直後から、村上時代が始まった。 村上正邦氏が亡父・山本富雄に代わって参院自民党幹事長に就任したからだ。 全盛期には、衆院も動かす実力者だった。 途中から青木時代に変わった。 青木幹雄氏は、官房長官として小渕内閣を支えた。 その人脈はあらゆる場所に通じていた。 今、考えてみると、この2人は、やっぱりスゴかった、な。 

 この2人の実力者が一線を退くまで、真っ向から逆らい続けた。 山本一太が政界にデビューしたのは30代の後半。 40代になっても、恐いもの知らずだった。 何度、痛い目に遭っても挫けなかった。 「役職なんて要らない!」と本気で思っていたからだ。 あれ、まるで佐野元春の歌(someday)みたいだ、な。(笑) 

 口では(公然と)「古い自民党の象徴だ!」などと批判しながら、実はとても魅力を感じていた2人の重鎮に公に楯突く参院議員は、自分以外に誰もいなかった。 夜の宴会の席で文句が聞こえてくることはあっても、実際に歯向かっていたのは山本一太だけだった。 今の参院1回生も、2回生も、あの頃のことは、全く知らないと思う。

 大臣になってから、よく「大人しくなった」「物わかりがよくなった」と言われる。 この1年半、閣僚としての1つ1つの仕事に、謙虚に、一生懸命、向き合って来たつもりだ。 が、心の奥にしまった「剥き出しの闘争心」は衰えていない。 隠したままの「牙」は折れていない。 時々、寝る前につぶやいてみる。 「けっして守りに入ってはならない!あの頃の捨て身の気持ちを忘れるな!」と。

 ダボスでも、シンガポールでも、米国でも、痛感、いや確信した。 安倍総理の日本再興が失敗したら、日本は2度と立ち上がれないだろう、と。 政治家としての最大、唯一の使命は、国益に貢献すること。 そして、最大の国益は、長期安定政権の下で、日本経済を再生させることだ。 何度も書いているように、(幸運にも)安倍内閣の存続と日本の国益は100%、一致している。 「安倍総理のためなら、ここで政治生命を使い切っても本望だ。最後は議員バッジを外す覚悟で突っ込もう!」 昨晩、改めてそのことを心に誓った。

追伸:
1.国会閉会まであと10日。 大臣室ではジョークを連発しているが、油断も弛緩もない。 残された委員会審議にも全力で取り組む。 明日、何かの理由で窮地に追い込まれ、大臣を辞職せざる得なくなるかもしれない。 毎日、そう覚悟しながら公務をこなして来た。 気がつくと、1年半。 あっという間だった。

2.大きく深呼吸した。 今は我慢するしかない。(ふう) が、必ず反撃のチャンスがやって来る。 やられたら(どんなに時間がかかろうと)必ず倍返しにする! これが唯一の抑止力だ。 その時が来たら、ネットを含む全ての発信力(目標の半分にも達していないが(ため息))を動員して、徹底的にやらせてもらう! 何年でも言葉のミサイルを撃ち込む!!(怒) 


「fs山本一太オリジナル曲「素顔のエンジェル」「マルガリータ」「かいかくの詩」