2014年2月26日

 前回のブログでもチラッと触れたが、知的財産戦略においても「6つの大臣イニシャティブ」(=いわゆる知財の6本柱)を打ち出している。 知財戦略本部の司令塔機能をアピールすると同時に、今後の取り組みの方向性を明確にするためだ。

 改めて言うと、6つのプライオリティーは、(1)職務発明制度の抜本的見直し(2)コンテンツの海外展開に向けた施策の総動員(3)営業秘密保護の総合的評価(4)音楽産業の海外展開に向けた施策の総動員(5)中小企業等の海外知財活動の支援強化(6)アーカイブの利活用に向けた整備の加速化だ。

 職務発明制度については大臣直属のワーキンググループで、コンテンツの海外展開に関しては大臣主催の有識者懇談会で、残りの4つのテーマは、知財戦略本部の検証・評価委員会のタスクフォースという形で議論を進めていくことになる。

 本日午後3時から「アーカイブに関するタスクフォース」の第1回会合が行われた。 アーカイブについては、文化庁の文化遺産オンライン、国立博物館のeー国宝、国会図書館の各種アーカイブが構築されている。 が、デジタルアーカイブも含め、省庁横断的な取り組みは大きく遅れている。

 日本文化の海外発信や地域情報の発信という観点から、アーカイブが重要だという認識は高まっている。 にもかかわらず、予算確保は厳しい状況に置かれている。 政府のアーカイブに対する取り組みの優先度をあげるためには、アーカイブの社会貢献を明確化し、利活用を強化することが不可欠だ。

 利活用を活性化するためには、関係各省・機関の横断的取り組みが必要となる。 加えて言うと、アーカイブの取り組みが遅れ、資料の滅失という危機に直面している映画フィルムやゲーム等の分野への対応は緊急を要する。

 まとめて言うと、「アーカイブに関するタスクフォース」では、アーカイブの利活用強化を図り、遅れている分野(映画フィルム、ゲーム等)へ 
の対応や国際発信強化のための諸施策を検証、検討する。 議論の結果は、きっちり知財計画2014に反映させたい。

 「音楽産業の国際展開に関するタスクフォース」の初会合も、3月3日(14時~15時30分)にセットされている。 このタスクフォースの狙いは改めて書く。


「fs山本一太オリジナル曲「素顔のエンジェル」「マルガリータ」「かいかくの詩」