2014年1月13日

 夜7時30分。 上空1万メートルからのブログ。 クアラルンプールから飛行機でハノイに向かっている。 べトナムは、これまでずっと行きたいと思っていたのに、訪れるチャンスのなかった国。 スゴく楽しみだ。(ニッコリ) 

 明日、べトナムの副首相兼外務大臣と会談する。 加えて、べトナム政府直属のシンクタンクとの意見交換や現地主要紙のインタビュー、在留邦人・日系企業関係者との夕食会、邦人プレスとの懇談もセットされている。 盛り沢山の日程だ。

 さて、本日、予定されていたマレーシアの外務大臣との会談は、日本を出発する直前に、突然、キャンセルされた。 もちろん、現地大使館の責任ではない。 駐マレーシア大使の尽力で、アニファ・アマン外相とのアポは、ちゃんと取れていたのだ。 頭の中で外相との会談のシナリオは、しっかり練り上げられていた。 それだけに、今回の「ドタキャン」は、とても残念だった。 

 いったんはアレンジされた閣僚レベルの会談が流れた理由は、地元選挙区の事情(?)で、アニファ大臣がクアラルンプールに戻れなくなったからだと聞いた。 アニファ外相の地元(サバ州)まで行くのは、さすがに無理だった。(笑)(飛行機で2時間半もかかる。マレーシアって広い…なあ。) 外務政務次官、外務副大臣、参院外交防衛委員長、自民党外交部会長だった時も、この種の「ドタキャン」は無かった…なあ。(驚)

 代わりに、外務省でダトー・ハムザ外務副大臣と会った。 過去、何度も日本を訪れている知日派の政治家だ。 昨年末の日本・ASEAN特別首脳会議の際も、ナジブ首相に同行して来日した。 とてもチャーミングな人物だった。 

 ハムザ副大臣に、海洋政策、領土・主権問題に関する日本政府の立場を丁寧に説明した。 安倍総理の靖国参拝の真意も伝えた。 気がつくと1時間。 中身の濃い会談が出来たと思う。 ハムザ副大臣との関係は大事にしたい。

 が、しかし、自分は日本再興の歴史的使命を担う安倍内閣の閣僚、18人しかいない大臣の1人だ。  中国に抜かれたとはいえ、日本は依然としてGDP世界第3位の経済力を持つ。 しかも、日本がASEANにとって(お互いにだけど)重要なパートナーであることは疑う余地がない。 それを考えれば、海洋政策・領土担当大臣としてのメッセージを伝える相手は、ナジブ政権の大臣でなければならない。

 「地元選挙区にいるアニファ外相と、せめて電話で少しでも話が出来ないだろうか?」 そう思って、中村大使にマレーシア外務省との調整をお願いした。 クアラルンプールを発つ前までには、外相とうまくコンタクトが取れなかった。 シンガポールに移動した後、もう一度、電話での接触を試みる。 せっかくマレーシアまで足を運んだのだ。 安倍政権の海洋政策担当大臣として、幾つかのキーワードだけでも、直接、外相に伝えたい。

追伸:午後3時から、ISIS(マレーシア戦略国際問題研究所)主催による有識者との非公式懇談会に出席。 参加したのはマラヤ大学の教授、著名な研究者、ジャーナリスト、政府の役人、海軍関係者、ビジネスマン等々。 なかなか手強い顔ぶれだった。 

 20分のプレゼンの後、1時間余りを質疑応答に費やした。 厳しい質問もあったが、何とか切り抜けた。 マレーシアの知識人の考え方を知る上で、とても有意義な会合だった。

 ううむ。 急に眠くなって来た。 少し目をつぶって休もう。  


fs山本一太オリジナル曲「素顔のエンジェル」「マルガリータ」「かいかくの詩」