2013年10月27日

 参院予算委員会の基本的質疑(テレビ中継入り)で、4回、答弁に立った。 ひとつは、大塚耕平氏(民主党)からの突然の指名。 安倍内閣の日本再興戦略のキャッチコピーである「Japan is back」について、「もう少しいい表現があったのではないか?英語の得意な山本大臣、どう思いますか?」という質問だった。

 とっさに、「英語は大塚耕平委員ほど得意ではありませんが、総理の意図(日本は世界の表舞台に戻って来た)を世界中に発信するためには、とてもクリスピーな表現だと思います!」と答弁した。 与党席から拍手が沸いた。

 残りの3つは、自民党の山谷えり子政審会長、片山さつき環境部会長、民主党の吉川沙織議員の質問に対する答弁だった。 山谷えり子氏、片山さつき氏との質疑は、(以下のとおり)そのまま掲載する。
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<平成25年10月23日(水)(参)予算委員会>
(自)山谷えり子議員、片山さつき議員 議事メモ

(山谷えり子議員)
 安倍内閣になりまして、領土、主権を守るんだと、また、海外に色々なことを発信していくんだということで、領土主権対策企画調整室というものができ、また、対外広報戦略企画チームというのも設置されたところであります。領土担当の初代大臣は、山本一太大臣でございます。

 日本は島国と言われておりますけれども、実は海洋国家でありまして、陸地だと60番目ぐらいなのですが、海洋面積だと世界第6位で資源がいっぱいある、実は日本は資源大国ではないかということもあります。また、海洋の安全保障という視点からも海洋政策、領土主権対策は大切だと思いますが、この海洋基本計画、この4月に策定されたものでございますけれども、ここにですね、排他的経済水域に関する包括的法整備をしていくんだというようなことも書かれております。

 また、国境離島を守るんだということも書かれております。自民党、私共は、国境離島を守る法律を作っております。例えば、利尻、礼文、奥尻、佐渡、壱岐、隠岐、対馬、五島列島、与那国、見島等々ですね、そうした視点から領土を守る、海を守る、その辺をお聞かせ下さい。

(山本大臣)
 まず、海洋政策担当大臣として申し上げたいと思います。今、委員のおっしゃった、国境離島の管理・保全というのは極めて大事だと、特に領土問題を巡る情勢は厳しくなっていますので、ここでしっかりと国境離島を保全・管理することによって、領土・領海を守るということは非常に大事だと思っております。

 具体的に言うと、ご存知の通り、低潮線保全法を制定して、いわゆるEEZの基点となる低潮線を保護するということもやってきましたし、その中で特にEEZの外縁を根拠付ける島のうち、地図とか海図にまだ名前が記載されてない49の島に名前を付けました。

 それから今おっしゃった海洋政策担当大臣の下に作った有識者懇談会の中で、今度は領海の外縁を根拠付ける離島についてですね、まず、ちゃんと情報を把握せよと、離島の土地所有者をしっかり掴めと、さらには名前のない島があったら、名前を付けろと、これを直ちに着手すべきだという提言がありましたので、それを受けて、政府としては、今日、国土交通大臣もおられますが、関係各省と今、協力をして、例えば登記簿とかあるいは国有財産台帳を通じて、まず、とにかく島の所有者を把握すると、今500くらいありますけども、その上で分からない島については、名前を付けていくと、それをしっかりとやって参りたいと思います。

(片山さつき議員)
 2020年はITの目標イヤーでもございますので、山本担当大臣からその戦略をお伺いしたいと思います。

(山本大臣)
 おっしゃったとおり、(2020年のオリンピック開催年は)世界最先端IT国家創造宣言の目標年次とぴったり一致していますので、例えば、道路交通の分野では世界で最も安全な道路交通社会を作る2020年までとか、あるいは防災分野では地理空間情報を使った、例えば避難誘導とかですね、消火対策とか、そういうことをしっかり盛り込んでいきたいと思いますので、今後も積極的に関与すべき分野があれば色々言っていただいて、工程表に盛り込んで、IT政策の充実を図っていきたいと思います。
 
追伸:民主党の吉川沙織氏議員からは、サイバー攻撃に対応するための省庁間の連携について聞かれた。 IT担当大臣としての答弁は次のとおり。
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(山本大臣)
 IT政策担当大臣です。短く一つだけ付け加えたいと思います。本年から新しい法律的位置付けになった政府CIO、遠藤CIOが、今、関係府省とヒアリングを繰り返していまして、これはIT投資最適化と、それから無駄の排除が目的ですが、実は府省横断のプログラムがなくて、縦割りのまま全然違うシステムで情報管理が行われていると。これを出来るものから集約・統合していくと。この試み自体が、サイバーセキュリティを上げることになると思いますので、官房長官のもとNISC(内閣官房情報セキュリティセンター)と協力しながら、強力に進めていきたいと思います。

(吉川沙織議員)
 縦割りの排除しっかりやっていただければと思います。
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 衆参の予算委員会の基本的質疑で、全閣僚が(質疑の有無に関わらず)28時間(場合によってはそれ以上)、閣僚席に縛り付けられるという状況は、何とか変えられないだろうか? どの政党が与党になろうと、国益にはならない気がする。
 

fs山本一太オリジナル曲「素顔のエンジェル」「マルガリータ」「かいかくの詩」