2013年9月9日

 夜6時過ぎ。 大臣室での公務を終え、議員会館事務所に立ち寄った。 これから、IT関係者との夕食会に向かう。

 昨日、2020年夏季オリンピック・パラリンピックの東京開催が決まった。 9割を超える国民の願いを実現に導いた決め手の1つは、ブエノスアイレスのIOC総会に乗り込んだ安倍総理の最終プレゼンテーションだった。 異論を挟む人はいないと思う。 

 安倍首相の「政治的リスクを覚悟しての行動」が運気を呼び込んだ。 これこそ、政治リーダーの決断だと思う。 過去の大きな挫折を乗り越え、安倍総理は正真正銘の「勝負師」になった。 そんな気がする。

 さて、フィリピン出張報告の最終回を書いてしまおう。 IMFが昨年11月に発表したフィリピンのGDP成長率が、6%から7%に上方修正された。 ASEANの主要国では、最も高い数字をマークした。 

 好調な経済を支える原動力の1つが、約1000万人と言われる海外就労者からの送金だ。 過去のブログでも触れたが、この「国民の1割が海外に出稼ぎに出ている」という構造は、フィリピン経済の最大の強み。 が、同時に、国内産業が育ちにくいという弱点にもなっている。 今のところ、メリットがデメリットを大きく上回っている。

 驚くのは、フィリピンにおける年齢別の人口比。 国民の平均年齢が23歳という若さだ。 すなわち、人口ボーナスがあと40年続く。 しかも、労働力の質は高い。 経済特区の日系進出企業の人たちが口を揃えて言っていたように、日本とフィリピンの間には「文化の親和性」もある。 実際、フィリピン国民の親日度は8割を超えている。 世界で最も親日的な国の1つだ。

 今回のフィリピン出張を通じて強く感じたこと。 それは、フィリピンの持続可能性のあるクオリティーの高い労働力を日本の成長戦略にどう生かせるかという視点を、もっと真剣に議論すべきではないかということだ。 

 あ、そろそろ行かないと。 


山本一太オリジナル曲「素顔のエンジェル」「マルガリータ」「かいかくの詩」