2013年9月7日:パート2

 今晩の沼田市の花火大会は、雨が降っても決行するようだ。 ああ、よかった。 何しろ、43年ぶりのイベントなのだ。 神様、45分間だけでいいですから、絶対に雨を降らせないでくさださい!
 
 ちなみに、先の参院選挙での沼田地域の山本一太の得票は(予想通り)圧倒的だった。 利根・沼田地域の人たちは、皆、義理堅くて温かい。

 さて、フィリピン出張報告の更なる続編を書く。 今回のスービック、クラーク経済特区の視察の最大のポイントは、現地の運営組織との意見交換や特区内の施設見学に加えて、日系進出企業の本音を聞けたことだと思う。 経済特区に進出している主な日系企業7社との懇談で最も印象に残ったのは、朝食会に参加した企業幹部全員が、フィリピン人従業員の質の高さを指摘していたことだ。

 「フィリピン人従業員は全員、英語が出来る。容易にコミュニケーションが図れるメリットは大きい。」「英語の能力だけでなく、素直で協調性がある。手先も器用だし、優秀な労働力だ。何より明るいのがいい!」「正社員はほとんど離職しない。派遣社員も含めて、離職率は年10%と極めて低い。」「労使関係が極めて良好。会社側が従業員家族も含めた良好な関係構築に努力していることもあり、労働争議のようなものは全く起きていない。」等々。

 2つの経済特区では、韓国企業の進出が著しい。 進出企業の数、現地雇用の人数でも、韓国が日本を上回っている。 英語研修のために地域の学校に来る韓国の人たちも、年々、増え続けているとのこと。 スービックとクラーク地区の韓国人居住者は、日本人の10倍近くになっているようだ。(驚)

 嬉しかったのは、フィリピンの人たちが、日本企業に極めて良好なイメージを持っていること。 様々な話を総合すると、現地のフィリピン住民の間では、企業のプレステージ(=ブランドイメージ)も、就職先としての人気も、日本企業が(依然として)韓国企業を大きく凌駕している。 

 この日本企業と韓国企業の差は、会社の経営方式や経営者の能力というより、日本とフィリピンの「文化の親和性」にある気がする。 現地の日系企業がフィリピン人の従業員を大切にしていることが、日系企業への好感度を高めていることも見逃せない。

 フィリピンは今や、世界で最も親日的な国の1つになっている。 この背景には、フィリピンに進出した日系企業が、長年に渡ってフィリピン人従業員と良好な関係を築く努力を重ねて来たこと、様々な形で地域への貢献に務めて来たことが大きな原動力になっている。 そのことを確信した。

追伸:スービック地区では、「日立ターミナルメカトロニクス社」を、クラーク地区では、「ヨコハマタイヤ・フィリピン」をそれぞれ視察した。 日本の現職大臣の訪問は初めてらしい。 とても丁寧に対応してくれた。

 日立ターミナルメカトロニクス社は、ATM端末モジュール(キャッシュカードによる資金の出し入れのためのカードリーダー等)を主に生産している。 従業員は650名。 ヨーロッパを中心に世界に輸出しており、同社のみで毎年約57億円の売り上げがあるとのことだった。

 製造部門を含む全部門で「カイゼン(改善)」活動を行っていることに感銘を受けた。 優秀な者は、本社の競技会にも派遣しているって。 従業員との関係も極めて良好だ。

 ヨコハマタイヤ・フィリピン社は、生産規模の拡大を計画しているとのこと。 新たな土地を追加取得し、現在の2000人の従業員を3500人に増やす予定だと聞いた。 工場はとても活気があった。 フィリピン人従業員のバスケットボールチームは、かなり強いそうだ。

 課題は、フィリピン国内に材料メーカーが少なく、材料の調達にコストがかかることだって。 そう、国民の1割(約1千万に)が海外に出稼ぎに出ているフィリピン経済の構造は、強みでもあり、弱みでもある。

 あ、お湯が沸いた。 次回のブログに続く。


山本一太オリジナル曲「素顔のエンジェル」「マルガリータ」「かいかくの詩」