2013年9月3日:パート2

 夜8時30分。 成田からマニラに向かう飛行機の機中からのブログ。 先ほど、夕食(機中食)を食べ終わった。 マニラまではあと2時間余り。 ふと、米国留学時代のフィリピン人の友達(ランジット)の顔が頭を過った。 週末の夜、大学のキャンパス内にある学生寮の部屋で、コーヒーを飲みながら、夜遅くまで語り合った。 政治や人生、授業の中身や人間関係、恋愛まで、話題は尽きなかった。  

 小柄で、聡明で、野心に溢れていた若きランジット・ラモス・シャハーニーは、フィリピンの名家の出身。 ランジットが子供の頃に亡くなったという父親は、インド人の哲学者だったそうだ。 母親は国連の事務次長まで務めた有名な女性。 後にフィリピンの上院議員としても活躍した。   

 ジョージタウン大学卒業後、ランジットはフィリピンに帰国。 ほどなく、下院議員として政界にデビューした。 次世代政治家として注目されていたものの、その後、落選の憂き目に遭った。 政治にカムバックしたという噂は聞かない。 捲土重来を期して充電中だろうか? もうずっと会っていない。

 そうか、ゲリー(外務省国連局長)なら、連絡先を知っているはずだ。 マニラ滞在中に一度、電話してみよう。 Ranjit、how have you been?! ジョージタウン大学で一緒だったオレも太郎ちゃん(河野太郎衆院議員)も、政治の世界で頑張ってるぞ!! あの頃、ランジットがいつも力説していたように、ASEANの時代が到来したじゃないか!(ニッコリ)

追伸:今から30年前、ジョージタウン大学のグランドの土手に座って、ランジットの恋の悩みを聞いた。 こちらも当時の彼女のことを相談した。 「文化の違いを乗り越えるのは難しい。結婚は無理だろうなあ!」「もっとガンガン行かないと気持ちは通じないよ!」 そんなことを言い合ったのを憶えている。(笑) お互いに「恋」は実らなかった。

 ジョージタウンと聞くと、今でも胸が締めつけられるような感覚に襲われる。 いわゆる「若気の至り」もいろいろあった。 まだ、20代だったもんなあ。


山本一太オリジナル曲「素顔のエンジェル」「マルガリータ」「かいかくの詩」