2013年5月13日

 夜9時。 先ほど帰宅。 これから夕食を作る。 その前にブログの更新を済ませてしまおう。

 夜6時から8時まで、「領土・主権に関する有識者懇談会」の第2回会合に出席した。 本日の議題は、尖閣諸島をめぐる問題。 前回に引き続き、有識者の間で活発な議論が展開された。 あっという間の2時間だった。 この件については改めて。

 さて、先週の金曜日(5月10日)に行われた参院の「沖縄及び北方問題に関する特別委員会」では、8名の与野党委員から質問を受けた。 民主党の尾立源幸議員、徳永エリ議員、自民党の長谷川岳議員、公明党の木庭健太郎議員、みんなの党の江口克彦議員、生活の党の主濱了議員、共産党の紙智子議員、そして社民党の山内徳信議員だ。

 尾立源幸議員からは北方領土隣接市町村振興の支援策について、徳永エリ議員からは、北方領土啓発イベントについて、長谷川岳議員からは、北方領土隣接地域への修学旅行の誘致について、木庭健太郎氏からは、北方領土啓発運動の重要性や沖縄振興への取り組みについて、それぞれ貴重な提言やアドバイスをいただいた。

 続けて、江口克彦議員からは、領土・主権に関する有識者懇談会の活動について、主濱了議員からは、沖縄の一括交付金の制度設計について、共産党の紙智子議員からは北方領土近隣市町村への対策のあり方について、山内徳信議員からは、沖縄振興策の中身について大臣としての姿勢を問われた。 この方々からの叱咤激励も、しっかり受け止めたい。

 さっそく、8名の与野党委員との質疑の内容(山本大臣との一問一答)を掲載したい。 最初は、民主党の尾立源幸氏とのやり取りから。 1つ1つの言葉に、尾立議員の誠実な人柄が感じられた。 議事録の抜粋は、以下のとおり。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー平成25年5月10日(金)参・沖北特委 尾立 源幸君(民主)

(尾立議員)
 民主党新緑風会の尾立でございます。まず今日ようやく委員会が開催されたことほんとに嬉しく思っておりますし、また委員会の事でございますが、3月の中旬に根室市を中心に視察を企画しておりましたけれども、国会の都合でそれが実現できなかったこと、関係者の皆さんに大変な御尽力を頂いたんですけど、そのお詫びを申し上げたいと思います。また機会があればぜひ訪問させていただきたいと、委員長共々思っております。よろしくお願い致します。それでは質問に入らせて頂きたいと思います。

 まず北方領土隣接地域等振興基金についての質問をさせていただききたいと思います。これは御案内の通り、国と北海道で共に出し合って作った基金でございます。とりわけ北方領土隣接地域の市町または振興計画に基づく事業等々に活用されているわけなんですけれども、主に水産資源の増大対策や教育施設整備などこういったものに内容としては使われております。

 私が今日御指摘をさせていただききたいのは、資料でお配りをさせていただいておりますが、1ページ目をご覧いただきたいと思いますが、この100億円の基金というものの運用益が非常に利率が低下したことによって悪くなっております。実は徐々にこの基金は積み増しをして平成3年で100億円というものが満額積み立てられたのですが、そのころの運用益というのは利回りで6%近く、額でいうと5億9千万円を上回るような、こういう運用益が出て、これを活用してきたわけなんですけども、ご覧いただきますと平成23年、24年になりますともう1億7千万円ぐらいに低下すると。差額でいうと4億2千万円も少なくなってきているということなんですね。

 おそらくこの基金を作った時の想定利回りというのは、やはり100億が積まれた時のこのあたりを念頭にですねいろんな事業計画やまた関係者の理解も得られてこれを造成したと思うんですけど、このような金利の低下の局面において、本当にこの運用益だけで十分な、最初に申し上げましたような地域の振興ができるのかということについて山本担当大臣にお聞きしたいと思います。

 政権新しくなられて、我々問題意識持っておったんですけど、たぶん暮れに就任なさったので、もう予算ができていたと、細かいことがわからない中でもう25年度の予算が出来てしまったと思うんですけども、今となっては十分ご承知な訳ですから、現状の問題意識と来年に向けての決意をお聞かせいただきたいと思います。

(山本大臣)
 今先生がおっしゃった点は私も大臣就任後、まず最初に北方対策の問題として実は問題意識を持ったところでございますのでよく内情は存じ上げております。近年、先生がおっしゃったように低金利の影響で北方基金の運用益は減少傾向でしてですね。これに鑑みて内閣府と国土交通省ではそれぞれ御存じだと思いますが別途の予算措置で補完を行っておりまして、地域住民の生活の安定、世論啓発、それから元島民の援護に寄与してるものであるというふうに認識しております。

 また24年度からなんですけれどもこれも先生御存じだと思いますが、隣接地域への修学旅行等に対する補助、これ1,500万円だと思いますけれども、これも実施しております。

 さらにこれもよく御存じだと思いますが、国土交通省においてはですね北方領土隣接地域振興等事業推進費補助金というものもありまして25年度の予算では1億円積んでありまして、内閣府においてもさらに北方領土隣接地域振興啓発経費ということで2、500万円、元島民後継者対策推進経費ということで2,400万円を計上しております。

 おっしゃった基金の積み増しについては、いろいろ当初私も議論させていただいたんですが、今の財政状況等を考えるとなかなか容易ではないというふうに考えますけれども、もともと北方基金を規定するこの北特法、これは議員立法ですので立法府において関係者、その他の方々でいろいろと議論していただく必要があるのではないかというふうに思っております。

 いずれにせよ今後とも隣接地域1市4町、北海道の意向も踏まえながら北方領土問題の解決に向けてしっかりと取り組んでまいりたいとこのように考えております。

(尾立議員)
 ぜひですね、今、7次の振興計画もスタートしておりますので、その計画に基づく事業が滞りなく行えるように、ぜひ万全のサポートをお願いしたいと思います。一言お願いできますか。

(山本大臣)御指摘を踏まえてしっかり努力をさせて頂きたいと思います。

(略)

(尾立議員)
 大臣にちょっと質問なんですけど。北方四島視察に行かれたと思いますがどういう経路で行かれましたですか。

(山本大臣)
 北方四島自体には残念ながらまだ国会のいろんなスケジュールもあって訪問をしておりませんけれども、ぜひ将来機会があればぜひ伺いたいと思っておりますが、飛行機とバスを乗り継いで根室の納沙布岬まで行って、そこから北方領土視察をいたしました。

(尾立議員)飛行機では中標津、釧路どちらで入られましたか。

(山本大臣)釧路から入りました。

(尾立議員)
 相当時間がかかったんじゃないかと思います。順調に行って2時間半ぐらいかかるんでしょうかね。130キロぐらいあると。一般道で行かなきゃ行けない。ただ、ここ非常に物流の拠点になっております。根室から釧路の方には海産物がたくさん大型トラックでばんばん通ります。

 特にサンマの時期などはほんとにサンマ街道のように、道にサンマが落ちてるような状況にもなってます。逆方向についてはガソリン等々物資がたくさん運ばれるんですけども、なかなかこの44号線というのは冬は非常な難所にもなっております。

そういう意味でここの、根室の方から産婦人科、出産されるときは根室に出産の施設がないということで中標津だとか別海だとか釧路にまで行かなきゃいけないというようなことになっておりまして、大変な需要な交通路なんですね。そういう意味でここの整備を一刻も早くしていただきたいという地元からの要望もありますが、このあたりについて大臣御感想とまた今日は国交省ですね、お願いいたします。

(山本大臣)
 釧路から納沙布岬までは3時間近くかかったと思います。私の印象としては、北海道は本当に広いなという事とその道路の周りになんか何もないって言いますかですね、なかなか何もないというのは失礼なんですけれども、すばらしい自然があったんですけども、もうちょっとこの3時間の間に何か観光客が来るとか、そういう施設というか、なんか材料がないのかなというふうに思いました。

 今おっしゃった話はもちろん国交省や関係省庁がありますけれどもそういう問題意識はしっかりと北方担当大臣として持って臨んでいきたいと思います。

(尾立議員)
 最後に時間になりました。山本大臣このいくつかの分野の質問を聞いていただいてこれらへの前向きな取組の決意をお聞かせください。

(山本大臣)
 北方領土隣接地域、言うまでもなく、1市4町は領土問題未解決ということで望ましい地域社会としての発展が阻害されているとそういう面があるというふうに考えております。さらに返還要求運動原点の地という特殊な位置付けもありますので安定した地域社会として形成する必要があると思います。

 先ほども申し上げたとおり隣接地域は北特法、北方領土問題解決促進のための特別措置の法律に基づいて国交省を中心に振興のための諸政策いろいろとやっておりますけども、今後とも政府関係各省しっかり連携をして取り組ませていただきたい。今日、先生が御指摘になった点も踏まえて北方対策担当大臣として一生懸命やらせていただきたいと思います。
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 さあ、食事の準備を始めよう!

 
山本一太オリジナル曲「素顔のエンジェル」「マルガリータ」「かいかくの詩」