2013年4月22日:パート3

 4月11日の衆院内閣委員会。 維新の会の中丸啓議員から、マイナンバー法案の中の記述「人格が高潔で認識の高い者」に関して、「人格が高潔という定義」について聞かれた。 なるほど、法律によく出て来る枕詞だけど、意味を考えたことはなかった、な。 中丸氏の「CIOの任期」についての問題意識は的確だと思う。 中丸議員との質疑の内容は以下のとおり。

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平成25年4月11日(木)衆議院・内閣委員会(維) 中丸啓議員
議事メモ<抜粋>

(中丸啓議員)
 それではですね、特定個人情報保護委員会について、ちょっと質問させていただきます。まず第40条の関係なんですけども、委員長及び委員は、人格が高潔で識見の高い者、よくこういう言葉使われるんですけど、私、国会議員になるまで普通に会社経営やってましたんで、私自分自身振り返ってみても、人格が高潔だとは思ったことがないんですけど、人格が高潔な人が委員長及び委員と、いうのに当たってですね、これ甘利大臣でも山本大臣でも構わないんですけど、人格が高潔の定義について教えていただければと思います。

(甘利大臣)
 先生は立派に人格が高潔な方だと見えますが、大体公的な人選をするときにはですね、決まり文句でこういうタイトルが付いているわけでありまして、絶対的基準というのはなかなか難しいとは思いますが、客観的に見て、立派な人であるということに尽きると思います。もちろん、今までの経歴、やられてきた業績等々ですね、そういう客観基準で判断して、この人ならば間違いないということを最終的に決める、その総合的な評価の、抽象的な文言として、そういうものになっているんだというふうに承知をいたしております。

(中丸啓議員)
 抽象的ですよね、やはりね。山本大臣、笑っていただいているんですけど、山本大臣いかがですか。

(山本大臣)
 非常に難しいんですけど、具体的に言うのは。やっぱり、社会的な常識がしっかりある方、バランスをもって物事を判断できる人、それからやっぱり悪いことをしない、卑怯なことをしない、その卑怯なことをしないっていうのは、なかなか難しいと思うんですけども、そういう方だと思います。

(中丸啓議員)
 ありがとうございます。非常に、枕詞のようによく登場する言葉なので、普通の一般国民から見た時にですね、人格が高潔って何ぞやっていう話も出ますし、まあそれで、選ばれた人は人格が高潔かという話にもなると思いますので、こういうの付けないといけないんでしょうけど、まあ識見の高いというのは分かりやすいですよね、その人の経歴とか。

 なかなか人格っていうのは、自分の家内とか息子くらいなら分かりますけど、よっぽど親しい人でないとその人の人格ってなかなか初対面とかでは判断しにくい、書面では特に分かりにくい部分だと、例えば、それがあれば、そういった見識のある人が高潔だと証明する、なんか推薦があるとかですね、そういう何か基準がないんだったら、もうちょっと違う言い回しに、ここで議論することではないかもしれないですけども、考えてもいいのではないのかなという気は少ししてます。

 全体的に、こういう特に法律の文言というのはそういったところが非常に多い、解釈の仕方は様々に分かれて、先ほどのように誤解をしているような表現とか非常に多いと思うんですけども、マイナンバー法案って非常に国民の注目度も高いですし、関わる人たちの数も非常に多い法案で、一部こういう議論、こんだけ長い時間さしていただいている中で、全然違う話も出たりしてるみたいですけど、いわゆるもっと真摯に細かいとこまで、私はやっていく必要があると、すごく思ってまして、まあ、その後は第三者機関がやりますからっていうもんではなくてですね、そのために議論してるので、もちろん費用対効果とかも私もさしていただきましたけれども、さすがに代表質問含めて三回目になりますので、このマイナンバーについて。

 勉強する時間も非常に多く頂いているので中の細かいところを見てば見ていくほど矛盾点とか、本当にこれで大丈夫だろうかとか、もちろん我々は日本維新の会ですから推進していく方針なんですけれども、だからこそ、簡単にですね、後々のこともやはり、きっちり特に影響力の大きい、特に小規模事業者とか、そういったところには進めていかないと、配慮がいると、先ほど甘利大臣も申し上げましたけれども、そういう配慮をですね、山本大臣も併せてお考えいただければと思います。

 そういった中でそういう進める、配慮をする、文言をもう少し考える、いろんなことが出てくるんですけど、その進める、さっきの人格が高潔で識見の高い委員長及び委員の任期というのは5年というふうになっているんですけれども、まあ実際に実務の管理を行うのは、内閣情報政策監が当たられるんだと思うんですね。内閣情報政策監の任期はどのようになっていますか。

(山本大臣)
 今回の法案におきましては、内閣情報通信政策監、いわゆる政府CIOについての任期の規定は設けられておりません。これは内閣官房における他の特別職、例えば内閣危機管理監とか内閣広報官等々も同じでございます。委員ご存知のとおり、政府CIOはこの内閣の特別職ということで、総理の申出で内閣で任免される特別職ということですから、その任免については時の政権の判断ということもあると思います。しかしながら、安倍政権として、この政権として任命するということですから、任命された場合には、それは政府CIOがその目的を達成するために十分な任期は確保される、こういうことだと考えています。

(中丸啓議員)
 ありがとうございます。そのご決意はすごく伝わってまいりました。ただ、さきほどおっしゃられた、政府が変わったりすれば変わってしまうということはですね、我々よく議論の中で党内でも出るんですけど、そうすると、役人の皆さんは指名して責任を取るのは政治家だと、まあ当然だと思います、ただ待ってれば人変わるじゃないかと、ということはなるべく自分たちに責任が来ないように来ないようにやっぱりしたくはなるのは、別に責めているわけではなくて、これは普通の会社でも一緒だと思います。

 まあ、そういったところもあるので、特にこういう非常に大事なポジションの方っていうのは、我々前回の質問の時も言わせていただいたんです、そういったいろんなことあるとは思うんですが、できれば最低、前回、向井審議官が3年から3年半ぐらいでまた見直しをという話なので、そのやっぱり、その見直しまではですね、仮に政権が変わってもその人っていうのは政治家ではないと思いますので、続けれる仕組みっていうのがどうしても必要な気がするのですが、いかがですか。

(山本大臣)
 中丸議員のおっしゃっていることは本当によく分かります。ただ、これは先ほど申し上げた通り、時の政権の判断ということもあると思うのですが、少なくとも私がIT担当大臣をやっている間に、とにかくこの法案を通していただいて、与野党超えてやはり政府CIOが必要だと、どうしてもこれがないと、やはりIT投資の最適化もできないし、やはりIT戦略もきちっとできないというきちっとした実績を残すことによって、政権が変わってもですね、これを残そうと、きちっとしたインセンティブが生まれるようにしっかり取り組んでいきたいと思います。

(中丸啓議員)
 たらればの話ですけど、例えば今こういう答弁をさしていただいて、我々、もし日本維新の会が与党になったとしましょう、そういう場合に、今のご意見、もちろん私も同意見ですので当然引き継いでいくわけです、思いますけども、そうじゃない場合も考えられるわけですよね、だからそういった場合を踏まえて考えればやっぱり一定の法律の縛りを作っておくっていうのは大事ではないかという気が、我々委員の話し合いの中でも出てまして、もうあまり時間もなくなってますので、そういった意味で、法制化というのも必要じゃないかなと思うのですけどいかがですか。

(山本大臣)
 今の政府CIOの建てつけで言うと、なかなか法律で任期を書くということは難しいと思いますが、先生の問題意識はしっかり受け止めて、なかなか難しいとは思いますが、そこはしっかり受け止めていろいろ考えたいと思います。

(中丸啓議員)
 本当考えていただいてありがたいと思いますし、是非とも貫いていただきたいというふうに思います。
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山本一太オリジナル曲「素顔のエンジェル」「マルガリータ」「かいかくの詩」