2013年3月31日:パート2

 間もなく夜11時。 3月29日の参院予算委員会で、民主党の小林正夫・予算委員会理事から、科学技術予算について質問を受けた。

 総理や他の閣僚との質疑も聞いた。 政策はかなり違う部分もあるが、小林議員の真摯かつ真面目な主張に感銘を受けた。 山本一太科学技術担当大臣とのやり取りの中身は以下のとおり。 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
3月29日 参議院・予算委員会 (民)小林正夫君
議事メモ<抜粋>

(小林正夫議員)
 科学技術振興費の使い方について質問をいたします。政府の事業仕分けで2009年に廃止が決まった事業に対して、24年度補正予算で500億円が計上されました。これは、科学技術振興機構が産学連携の拠点とした施設の建設に取り組むと。要は箱ものを作るというのが、この予算計上でございます。この事業が廃止された理由。
 
 それと私は、iPS細胞でノーベル賞を受賞された山中伸弥教授、彼の発言など聞いてますとね、例えば、研究所で正社員の割合が10%程度しかなくて、あと非正規の人が多く働いている実態なんだと。ですから、こういう研究していくためには、ここに人件費をもっと投入して、この人達が安心して研究ができるような状況を作り出すことが必要だと、このように山中教授も言っているわけなんです。

 私は、事業仕分けで廃止になった、そういうものに対して500億円も計上するんじゃなくて、今、先ほど言ったようにノーベル賞の受賞者が、人件費についてもっと手厚くやってくれよと、こういうような発言をされているわけですから、我が国としては、技術立国を目指す意味で、ここにもっと予算を計上すべきだと、このように思いますけどいかがですか。

(山本科学技術政策担当大臣)
 廃止された事業の中身については下村文科大臣の方からお話があると思いますが、私の方から科学技術全体の観点をお話したいと思います。
 安倍内閣は科学技術イノベーション、これを経済再生の原動力の1つと位置付けておりまして、平成25年度の科学技術関係の予算については、補正と合わせて、かなりの額を確保できているという風に思います。
 
 先生の問題意識ですが、ハードについては、施設あるいは設備について言うとですね、世界最高レベルの研究に必要な最先端の設備の導入とか、あるいはもう老朽化しているインフラ等々もありますので、これについて予算を充てています。

 それから、大変大事な問題意識だと思いますが、研究開発人材の件についてはですね。これ文科省の予算ですけども、平成25年度で研究開発人材の支援を含む、研究大学強化促進費、これ60数億円つけてますし、あるいは山中先生の再生医療の研究、これも文科大臣から発表があったんですけども、10年間で1100億と、こういう風にもつけておりますので、おっしゃったとおり、先生、ソフト・ハード両面でしっかり科学技術イノベーションができるように、先生の問題意識も踏まえて、しっかり取り組んで参りたいと思います。

(小林正夫議員)
 山中教授が自民党の会合でも呼ばれて、色々講演をされたと思います。その時も同じように、やはり人件費、要は働く人、研究者を安心して働かせてくれと、こういう訴えがあったと思います。是非、技術立国を目指していく我が国において、箱ものを作るんじゃなくて、そういうものに、私はお金をきちんと使っていくことが必要だと、こう思ってますので、このことを指摘したいと思います。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


♪山本一太オリジナル曲「素顔のエンジェル」「マルガリータ」「かいかくの詩」