2012年10月30日

 午前11時。 議員会館事務所で、パソコンの画面に向かっている。 1日遅れてしまったが、昨日の安倍晋三総裁との「10分懇談」について書きたい。

 月曜日の午前9時30分。 党本部の総裁室を訪ねた。 衆院本会議の前ということもあって、安倍総裁は何となく忙しそうな様子だった。 が、きちっと10分、時間を作ってくれた。 メモを取るような質問はやめて、自然に会話した。 「10分懇」は、走りながらスタイルを確立していければと思う。

 開口一番、前日に開票された鹿児島3区衆院補選の話題が出た。 「総裁、鹿児島で勝てたのは、本当に良かったですね!思ったより僅差でちょっとひやっとしました。が、安倍自民党にとって貴重な勝利です!」「うん!とにかく当選してホッとした。ただし、宮地さんには、次回の戦いに向けて、ここから本気で頑張ってもらわないといけない、ね。」

 野田民主党に逆風が吹いていることは間違いない。 が、選挙の勝敗は、様々な要素に左右される。 安倍新体制になって初めての衆院補欠選挙と2つの知事選で全勝したことはスゴく大きい。 安倍総裁には「運気がある」ということだ。

 石原新党をめぐる動きについても言葉を交わした。 安倍総裁は、石原都知事の行動を批判するようなことはしなかった。 逆に、石原新党、維新の会、みんなの党の連携の動きは侮れないと考えている様子だった。

「石原知事、橋下市長、渡辺喜美氏が一緒になるようなことになれば、それはそれでひとつの勢力になる。自民党として油断は出来ない!」と話していた。

 地元の有権者の反応からも、各種の世論調査のデータでも、野田民主党が国民の怒りに晒されていることは紛れもない事実だ。 実際、民主党の不人気が、安倍自民党の周辺に上昇気流を生み出している。 が、しかし、政治は「一寸先は闇」という世界だ。 このまま何のドラマもなく選挙に突入するとは、到底、思えない。

 世の中では、「次の選挙では、自民党が政権に復活する可能性が高い」と言われている。 でも、自民党を率いる安倍総裁は、油断も楽観もしていない。 これは、とても大事なことだ。   

追伸:村上正邦氏と青木幹雄氏という両巨頭が参院自民党で権勢を振るっていた頃、この2人の実力者に(最初から最後まで)逆らい続けた。 「あまりに強権的だ。個々の参院議員の特徴を消してしまうような組織の運営は間違っている!」と言い続けた。

 当然、ポストで優遇されたことは一度もなかったし、当時の茶坊主たち(その後、ほとんど落選)からも、恒常的な圧力を受けていた。(笑) それでも、(どういうわけか)この2人の実力者を恨んだり、嫌いになったりすることはなかった。 あんなに目をつけられ、叩かれたのに???

 良くも悪くも、村上氏と青木氏は「リーダー」だった。 参院では、圧倒的な存在感があった。 ひとつ間違えれば政治生命を奪われるような厳しい局面もあったが、この人たちは、「チマチマした嫌がらせ」なんて一切、やらなかった。 巨大な壁に挑んでいるみたいな高揚感があった。 

 実際、この2人が表舞台から去って以来、参院自民党には「司令塔不在」の状態が続いている。 特にこの1年間の不愉快な状況。 なるほど、人の上に立つ器って、あるんだよなあ。(ため息)

 あ、そろそろ昼食に向かう。 国連関係の友人と食事をする約束だ。


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