2012年9月25日:パート4

 間もなく午後10時。 東京の部屋。 午後5時から、新宿西口で「最後の総裁選街頭演説会」があった。 今回も、4人の候補者の演説を、ひと言も漏らさずに聴いた。 候補者の表情、演説の迫力、聴衆の反応等を、細かくチェックした。 

 沖縄、福岡、長野を除く全ての演説会場に足を運んだ自分だからこそ、微妙な変化も感じ取ることが出来る。 お世辞抜きで、総裁選の締め括り演説も、安倍候補の「言霊パワー」が他の候補者を凌駕していた。(ニッコリ)

 午後6時30分から、党本部で安倍選対の会議。 30名の国会議員が出席した。 会議では、「他陣営からの引き剥がしが激しくなっている。最後まで、油断せずに引き締めていく必要がある!」という意見が続出した。

 その1で書いたように、「石原陣営が他の候補者を支持する議員の引き剥がしを強烈にやっている。党員票で負けても、2位になる可能性が出て来た」という情報が、しきりに流されている。 もちろん、ガッチリとディフェンスは固めておく必要がある。 が、しかし、安倍候補の支持を表明している議員を引き剥がすなんて、簡単に出来るとは思えない。

 何度も言っているように、石原候補を批判するつもりはない。 自民党を代表するスター政治家のひとりだもの。 が、しかし、今回の総裁選が「長老シナリオ」のとおりに決着したら、自民党は失速する。 「やっぱり自民党は変わっていない!旧態依然とした派閥主導、長老支配の政党だ!」という認識を持たれたら、総裁選を通じて戻りつつある自民党への期待も、一気に崩れ落ちるだろう。 それは、皆、分かっているはずだ。

 ましてや、自民党イメージダウンの直撃を受けるのは、次の選挙を戦う衆院議員だ。 だいいち、国会議員は、1人1人が独立自尊の存在。 今さら、派閥の圧力(?)で、自らの意志で応援すると決めた候補者を変える?! しかも、党にとってマイナスになることが分かっているのに?! そんな政治家がいるとは、とても思えない。

 一部のマスコミが報じている「林候補の票を剥がして、石原候補に回す」という長老の画策(?)も、俄には信じられない。 こんな話が記事になること自体、勇気を持って総裁選にチャレンジした林候補にも、林氏の推薦人になった人たちにも、失礼千万だ。

 万一、林候補の議員票が21票(20人の推薦+本人)を下回るようなことがあれば、「林氏は、派閥の会長の意向で出馬させてもらった」みたいな構図になってしまう。 今時、派閥の命令で「なりたくもない議員の推薦人になる」ような政治家は、1人もいない!(断言) 林候補は、1回目の投票で必ず21票以上の議員票を取る。

 もう一度、言う。 安倍候補は、「党員票では石原候補に勝った」と思う。 安倍候補への議員票を1票でも多く積み上げ、決戦投票への切符を手にする。 これが、「ちっちゃな奇跡」への第一歩だ。 とにかく、やれることを全部やるしかない!!

追伸:もし安倍候補が決戦投票に進出出来たとする。 安倍元総理は、「2位、3位連合」などというものは、全く考えていないと思う。 先日の「日曜討論」でも、ハッキリ言っていた。 「派閥の合従連衡で総裁が決まるような時代ではない!」と。 

 たとえば、ポストを条件に派閥の幹部と話をつけるようなことは、絶対にあってはならない。 自分はそう考えている。 いや、そんなことは、もう出来ないだろう。

 決戦投票では、個々の議員が自らの意志で、1票を投じることになるだろう。 その結果を受け入れ、新しい総裁の下で一致団結する。 それが自民党だ。


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