2012年9月11日:パート2

 「群馬2区候補者差し替え問題」が決着した。 自民党群馬県連が実施した公募で2区支部長に選ばれた井野俊郎・伊勢崎市議で戦うという方針が確認された。 支部長になることと、党の公認を受けることはイコールではない。 が、井野市議が公認候補になることは確実だと思う。 そうなったら、当然、自分も(自民党参院議員として)井野候補を応援する。 

 方針が決まった以上、一致協力して選挙を戦う態勢を整える必要がある。 定点観測すると、保守基盤の強い群馬でも、確かに「維新の風」が吹いている。 自民党総裁選挙の結果や今後の政局によっては、「突風になる」可能性もある。 要注意だ。 

 衆議院選挙は、来年の可能性が高い。 間もなく立ち上がる「政党:日本維新の会」の支持率の動向を見定めた上で、群馬の得票を基盤とする上野ひろし参院議員(比例区:みんなの党を離党)は、必ず「群馬1区」に維新の候補者として手を挙げるはずだ。 2区の現職である石関貴史衆院議員(民主党を離党)も、追い風に乗る。 須藤昭男・県連幹事長も指摘していたとおり、かなり厳しい戦いになるだろう。

 候補者差し替え問題を話し合うために、高崎市内で招集された6日と7日の夜の緊急会議には、県連執行部、2区県議団、中曽根県連会長と自分の14名が出席した。 侃々諤々の議論をやった。 特に6日は、会議が紛糾。 夜11時過ぎまでやったが、結論が出なかった。 7日の会議でも、激しい議論の応酬があった。 ホンネで意見をぶつけ合えたのは、よかったと思う。

 会議では、山本一太のくら替え出馬を求める声が「8割」だった。 県議の人たちの気持ちを直接、聞いたのは初めてだった。 正直言って、ちょっと驚いた。 主力として選挙を戦う仲間たちの危機感が、ヒシヒシと伝わって来た。 誰が何を言ったのかは、書かない。 が、たとえば、2区県議団の中で言うと、1人が慎重又は反対。 1人がどちらかに一本化で中立。 5人は、明確に「差し替え論」を主張した。 南波選対委員長も、須藤幹事長も、一貫して「山本一太でやるしかない!」という立場だった。 

 「井野市議は好青年だ。公募で支部長を選んだという重みも十分に分かっている。が、維新の風に乗る現職の石関氏に勝つためには、山本一太氏に立ってもらうしかない!この2区で維新の風を止められないと、全選挙区に飛び火する。次回の参院選挙にも、県議選にも大きく影響する!」 要約すると、これが「差し替えざる得ない」と発言した県議の人たちの思いだった。 

 こうした多くの県議の意見に対して、中曽根県連会長が、「自民党の規則で、参院から衆院のくら替え出馬は、原則、認められていない!」「谷垣総裁、大島副総裁、石原幹事長の3人にもこの場の雰囲気を伝えたが、答えはノーだった!」「公募で決めた候補者を変えるというのは、県民(自民党支持者)にも説明がつかない!」と説明。 「ここは、当初の方針どおり、井野市議で行くべきだ!」と説得した。

 会議に出席した県議からは、厳しい注文が相次いだ。 「2区の選挙について、中曽根県連会長には、物心両面で全面に出て欲しい!」「2区全体をカバーするためにも、井野氏の選対は、中曽根会長をトップとする県連中心(県議中心)の体制にするべきだ!」「伊勢崎、桐生地区で、井野候補の企業への浸透が遅れている。中曽根会長に自ら歩いていただいて、支援体制を整えてもらいたい!」「前回の選挙で9万票を取りながら惜敗した笹川たかし前代議士と井野候補との関係がギクシャクしている。中曽根県連会長の力で、ぜひ、笹川前衆院議員からの支援を取り付けてもらいたい!」「差し替え論浮上の経緯について、伊勢崎市議団にも誤解のないように説明して欲しい!」等々。

 最後は中曽根県連会長から、「皆さんの意見をしっかり受け止め、自分が選挙の先頭に立つ!」という強い覚悟が示された。 その言葉を受けて、「井野候補で行く」ことが了承された。 いったんバラバラになりかかった気持ちを1つにまとめ、「雨降って地固まる」の状態にするためには、中曽根県連会長に強いリーダーシップを発揮してもらう以外にはない。 それが、全員の一致した認識だった。

 県連幹部から出馬要請を受けた経緯は、もう、いちいち言わない。 以上が、群馬2区問題決着までの大まかなストーリーだ。 次回のブログでは、揺れ動いた山本一太の気持ちを書かせてもらう。 それで、2区問題の話は終わりだ。


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