2012年8月8日:パート4

 間もなく午後5時。 議員会館事務所にいる。 内閣不信任決議案をめぐる攻防が、膠着状態に陥っている。 とてもよくない流れだと思う。(ため息) 悪い予感が的中した。

 ここまでの流れを整理してみよう。 昨晩の自民党役員会議で、「野田総理に解散の確約を求め、翌日(今日)の午前10時までに返事がなければ、内閣不信任決議案と問責決議案を提出する」という方針が固まった。  谷垣総裁の強い意向だった。

 本日の午前9時から行われた民主、自民、公明3党の国会対策委員長会談で、民主党から、(解散の時期について)「近い将来」という提案があった。 自民党は即座にこの案を蹴ったが、民主党の回答期限を昼まで(?)延ばして、新しい提案を待つことにした。 どんな経緯で、期限を延ばすことにしたのかは、よく分からない。(ため息)

 午後1時からの2度目の民主・自民の国対委員長会談で、民主党から新しい回答はなかった。 このゼロ回答を受けて、谷垣総裁が不信任決議案の提出を決断し、記者会見を開くと思っていた。 が、なぜか、ここでも協議を続けることになった。 ここらへんの理由も不明だ。(ため息X2)

 午後2時からの3度目の民主・自民国対委員長会談でも、解散の確約について新たな提案はなく、その代わりに民主党側から民主・自民・民主の3党による党首会談の申し入れがあった。 自民党と公明党は、この提案を持ち帰ったらしい。 なぜ、持ち帰る必要があるのか、ここもよく分からない。(ため息X3)

 え? 野田総理と谷垣総裁の党首会談をやる場合は、「近い将来」という提案を白紙に戻してやるべきだって?! 何の具体的な案もなく、党首会談をやったところで、野田総理が解散の約束なんてするわけがない!(深いため息)

 午後5時30分から、民主党の議員総会が始まる。 どのくらいかかるかも分からない。 結局、決着は夜までずれ込むことになった。

 谷垣総裁は、本気だったと思う。 政治生命を賭けて、決断しようとしていたに違いない。 が、この状況では、(残念ながら)「解散の確約」は取れないだろう。 党首会談をやって、「近い将来」が、「極めて近い将来」みたいな表現に変わるくらいではないか?(苦笑)  

 政治的直感で言うと、内閣不信任決議案も、問責決議案もなくなったと思う。 そりゃあ、そうだ。 党首会談で合意して消費税法案を通した後、参院で問責決議案を可決したところで、何の意味もないもの!!(ガクッX10)

追伸:細かいことは書かないが、脇国対委員長の孤軍奮闘に敬意を表したい。 これが、今の政治の現状だ。(深いため息X2)  


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