2012年7月26日:パート2

 午前零時30分。 正確には7月27日だ。 ロンドン・オリンピックの男子サッカー予選リーグで、日本が王者スペインを破った。(パチパチパチ) 明日は、いよいよ開会式。 これから数週間、日本のメディアは「オリンピック一色」になるはずだ。 野田政権にとっては、「救いの神」になるかもしれない。(苦笑)

 さて、7月24日の参院予算委員会で、自民党の牧野たかお氏が「対中国農産物不正輸出疑惑」を取り上げた。 輸出問題に関する質疑の全文を掲載する。 少し長いが、ぜひ、最後まで目を通して欲しい。 この問題の本質、農水省(特に筒井副大臣)の異常な対応が、ハッキリ見えて来るはずだ。 質疑のポイントは、改めて(整理して)書く。
 
<180-参-予算委員会-023号 2012年07月24日>

○牧野たかお君 私の方は、ずさんだったんではないかという認識はあるかという質問でしたけれども、まあその件はここで終わります。
 中国に対する不正輸出疑惑の質問は、これまで二月以降、衆参予算委員会とか農林水産委員会で取り上げられましたけれども、今回、農水省がこの輸出事業全体の調査をして、その結果を公表しました。(資料提示)
 それについてまず質問をしていきたいと思いますけれども、この一連の問題、要約すると、中国大使館の李春光一等書記官らが輸出のルートを提案して、これをベースに鹿野前農水大臣、筒井前農水副大臣が農水省を使って強引に話を進めたけれども、検疫に引っかかったり、また資金が不足したりして事実上事業が頓挫したと。これ、その過程の中で農水省の機密情報が外部に漏れたというのが、私はこの一連の、まあ事件と言ってもいいんでしょうけれども、この要約だと思いますけれども、郡司大臣、それでよろしいでしょうか。

○国務大臣(郡司彰君) お答えをさせていただきます。
 今委員から御指摘がありましたように、働きかけがどちらからなされたのかといえば、それは中国側から先になされたという事実も確認をされております。その後の展開につきましては、農林水産省がルール作りをする、レールを引くというような形の中で接触をいたしました。
 今御指摘がありましたように、事務的に詰めなければいけないところで若干の手違い等がございました。したがいまして、今のところでは、頓挫といいますか、中断をしておりまして、今後どのようにするかは、民間の団体であります協議会等としっかりと検討しながら、そしてまた、相手方であります中国の農業部等とも検討しながら進めていきたいというふうに思っているところでございます。

○牧野たかお君 若干の手違いというのはちょっと私どもと認識が違うと思いますが、松原国家公安委員長に来ていただいていますので伺いますけれども、この中間報告の中でも指摘されています関与でいえば、李春光元一等書記官の関与が非常に深いということが指摘されておりますけれども、公安当局は五月の末にこの李春光元一等書記官を外国人登録法違反などで書類送検をしましたけれども、公安当局としては、この中国の李春光元一等書記官を中国の工作員としてみなしていたんでしょうか。

○国務大臣(松原仁君) 御答弁申し上げます。
 個別の事案に係る事柄については、お答えを差し控えたいと思っております。
 なお、警視庁がこの度送致した事件については、在日中国大使館の一等書記官として本邦に滞在していた者を被疑者とする公正証書原本不実記載、同行使及び外国人登録法違反事件と承知をしております。現時点では、送致事実以外の刑罰法令に触れる事実は確認をできていないと承知をしております。

○牧野たかお君 松原委員長はこの摘発後の記者会見で対日工作には重大な関心を払っているというふうに述べられましたけれども、今のお答えとはちょっと大分違うような気がしますけれども、対日工作というのはどういったことを示すんですか。

○国務大臣(松原仁君) お答え申し上げます。
 警察としては、中国が我が国において先端科学技術保有企業、防衛関連企業、研究機関等に研究者、技術者、留学生等を派遣するなどして、長期にわたって巧妙かつ多様な手段で各種情報活動を行っているほか、政財官学等、各界関係者に対する各種働きかけを行うなど対日諸工作を行っているものと認識をしております。
 警察では、我が国の国益が損なわれることのないよう、対日諸工作に関する情報収集、分析に努めるとともに、あらゆる法令を駆使し、違法行為に対して厳正な取締りを行っております。例えば、平成十五年には在日中国大使館駐在武官の工作を受けた団体役員がその求めに応じた防衛関連資料を交付していた事件、平成十八年にはコンサルタント会社を経営する在日中国人が報酬を得て不正に在留資格を取得させ、その対価を主として得ていた報酬を中国情報機関員による台湾統一戦線工作や対日諸工作の資金として流用された事件等々を検挙をいたしております。
 以上のとおりでありますが、それ以上の具体的な内容については、今後の警察活動に支障を及ぼすおそれがあることから、お答えを差し控えさせていただきます。

○牧野たかお君 対日工作というのは幅広いことだと思います。人脈を、その今の中にあったように、政界また財界、官僚の中にもつくろうというのも私はその対日工作の一環だと思います。
 この李春光元一等書記官、まさに私はその対日工作を行っていたというふうに思います。主な関与をまとめてみましたけれども、鹿野前大臣が五回、筒井前副大臣が七回、そして農水省の幹部職員が二十回前後、この李春光元一等書記官と会っているわけです。言うならば、農水省の奥深くまでこの李春光元一等書記官が入り込んでいたということを私は示していると思いますけれども、郡司大臣、どのように認識されますか。

○国務大臣(郡司彰君) お配りをいただいた資料も見させていただいております。ここに、例えば五回あるいは一回というような回数についての記述は、これは報告の中にしてありますから、それはもう私どもでも確認をしております。
 ただ、例えば、何年の何月にまとめて会ったとかということではなくて、若干その期間は長い、しかし、そのような回数、接触があったといいますか、話合いがあったということはこれは事実だというふうに報告でさせていただいております。

○牧野たかお君 じゃ、野田総理に伺いますけれども、今月の十二日、衆議院の予算委員会で平沢議員がこの問題について質問しましたけれども、テレビで私も見ていましたが、あの時点ですと、総理は、この農水省の中間報告は、調査結果ですね、読んでいらっしゃらなかったように見受けられましたけれども、その後、この中間報告、二種類ありますけれども、しっかりお読みになられましたでしょうか。

○内閣総理大臣(野田佳彦君) 私なりに、あの直後でありますけれども、目を通させていただきました。

○牧野たかお君 この中間報告書、この事業そのものについての調査結果ですけれども、この中に載っているんですけれども、李春光元一等書記官の様々な関与の中で私は一番問題なのは、日本の農産物を展示即売する事業を含めて、この輸出事業が絡んだ話題を去年の十二月の日中首脳会談で取り上げるように、その首脳会談の一か月前に農水省の方に提案したことだと思います。それを受けて、筒井前副大臣が総理に直談判をして、野田総理がこの予定地を日中首脳会談の前に視察をした。そして、日中首脳会談の冒頭にこの事業について話題として取り上げたということでありますけれども、野田総理、この事実についてどういうふうにお感じになりますか。(発言する者あり)

○委員長(柳田稔君) 指名が聞こえませんので、お静かにお願いします。

○内閣総理大臣(野田佳彦君) その一等書記官がそういういわゆる行動があったというのは、その中間報告にもたしか出ていたというふうに思います。それが、筒井副大臣がいわゆる私の訪中の直前のミーティングで私に常設の展示館に是非寄ってほしいと言ったこととの関係があるのかどうか、これはちょっと分かりません。分かりませんけれども、少なくとも、いわゆる農産物の輸出拡大をしていかなければならない、特に震災があった年だったので、風評被害等もありますので、そういういわゆる政策目的は共有をしていました。そういう政策目的を共有している中で、首脳会議のまさに行く途中に、道すがらに、空港からの途中でその展示館があったので約十分ほど立ち寄ったというのが事実でございますが、そのことをもって、その個別の事業の後押しを首脳会議で申し上げたわけではございません。立ち寄ってきたということは事実関係で冒頭で申し上げましたけれども、その後押しをお願いしたわけではございませんので、直接的なこれは関係はないというふうに思っております。

○牧野たかお君 いや、総理、その後、要するに総理が日中首脳会談に行く途中にその視察をしたということが、要はこの後つくられる、七月につくられる輸出促進協議会というところの宣伝に使われているわけですよ。
 だから、要するに、李春光元一等書記官がいろいろ画策をしたということについては、総理がそれに私はまんまと利用されたというのは私は率直にお認めになった方がいいと思いますけれども、いかがですか。

○内閣総理大臣(野田佳彦君) 個別事業の後押しをしたつもりは全くございませんが、何かの例えば写真を使ったとか等々があったとするならば、それは私の言ったことを活用はされたんだというふうには思います。
 ただ、この事業自体については、それを存続する効果があるのかを含めて、今農水省の中で検討されているというふうに思いますので、その動きを注視をしていきたいというふうに思います。

○牧野たかお君 私は、この中国への農産物の輸出ということについて、本当にこの協議会というところがスタートの時点から、その純粋な目的でつくられて、純粋なその目的として活動していたということについては甚だ疑問に思っています。
 何回も言ってきましたけれども、去年七月に設立されたこの輸出促進協議会というのは、元々民主党の樋口代議士の秘書だった、公設秘書だった田中公男さんという人を鹿野大臣が農水省の顧問に任命して、そしてその顧問に任命された田中公男さんという方が輸出促進協議会の理事長に就任して今活動をしているわけですよ。
 それで、要は、その拠出金、民間の企業や個人から集めたお金ですけれども、このスタート時点でいうならば、約二億円と言われておりますけれども、そのうちの八五%が健康食品の会社から集めているわけですよ、一億七千万。ですので、はなから農産物の輸出ということと私はちょっとずれているような気がしますけれども、郡司大臣はその点おかしいと思いませんか。

○国務大臣(郡司彰君) サプリメントの関係でございますけれども、これは呼びかけをいたしたときがございました。そのときの文書は、四百ほど案内を差し上げましたけれども、そして実際にお見えになった方も四百ぐらいいらっしゃいました。そのうち、サプリメント関係というのは三十名のような人数でございました。したがいまして、サプリメントを中心にしたというようなことではないだろうというふうに思っております。
 また、サプリメント業界そのものは、独自のその輸出のために、二十三年の三月二十九日にサプリメント協議会、輸出促進のための協議会でありますけれども、立ち上げましたほか、私どもの、この今お話がございました農林水産物等中国輸出促進協議会に複数の関係者が参画をしているというような事実はもちろんございます。もとより、サプリメント協会としての取組そのものを積極的に行ってきた団体でございますが、しかし協議会そのものがサプリメントを主にしてというようなことでは私どもは理解をしておりません。

○牧野たかお君 いや、といっても、要するにその展示館に日本の農産物を要は輸出して展示して即売するという趣旨でこの協議会を農水省はつくることを後押ししてきたわけですよね。その一番スタートの段階から、どこからお金を集めてそれを中国の方に送ったかというと、今申し上げたみたいに、健康食品会社からお金を集めて送ってきたわけですよ。
 もう一つ、新しいというか、別の事実について質問します。
 今年の三月十三日、大阪府の東大阪市の市役所で、李春光一等書記官、田中公男理事長、そして樋口代議士らが市内の企業六社を集めて中国へ輸出を呼びかけました。企業の業種は、洗剤メーカー、プラスチック製造会社、OA機器の部品製造、ゴムパッキン、金属加工の会社だったんですよ。
 だから、どこにも、農産物の輸出と全く関係ないと思うんですが、こういう活動をしているわけですよ。そういったことを把握されていますか。

○国務大臣(郡司彰君) 今のことについては把握しておりませんでした。

○牧野たかお君 ですから、この中間報告、まずその事業全体の調査結果ですけれども、私は、農水省がレールを敷いた敷いた、レールを敷いて後は民間に任せたと言っていますけれども、その後も農水省は実はいろいろなところに、例えば山形県とか秋田県とか、そういったところにも参加を呼びかけているわけですよ。そういうことでありながら、実際、この輸出促進協議会が何をやっていたのか、実はいまだに私は把握していないと思うんですよ。
 その点、私は、まず輸出事業そのものの調査についても極めて不十分だと思いますけれども、大臣、どう思われますか。

○国務大臣(郡司彰君) 五月の三十日でございますけれども、前大臣から、機密文書の関係についての調査報告をまとめるというような委員会がつくられました。そして、私のときになりましてから、国会での審議等をお聞きをして、それだけでは不十分であると、それ以外の、機密性以外のものについてもきちんと範囲の中で調べることをするようにと、そういう形で行ってまいりました。
 ただ、今ありましたように、サプリメント協会そのものはこれまでも中国に対して独自の運動といいますか取組をしてきたというのは、これは一定理解をしておりますし、私どもの範囲の中は農林水産物という範囲の中の動きとしてのとらえ方でございましたので、今のような形の団体との関係については、大変恐縮でございますけれども、私どもの範囲の中に入ってこなかった、調べていなかったということでございます。(発言する者あり)

○委員長(柳田稔君) 御静粛にお願いします。

○牧野たかお君 極めて、私はさっき申し上げた意味で不十分なんですけれども、おかしいこといっぱいあるんですよね。
 そのうちの一つをまた取り上げますけれども、これは北京の展示館の日本側の経費、これは協議会が払うことで契約を結んだはずなんですが、その経費を中国側に立て替えてほしいという内容の確認書ですよ。一番下に日本国農林水産省副大臣とあるんですが、農水省のこの調査の資料の添付資料には副大臣の署名が書いていないんですよ。要するに肩書だけ書いてあるんですが、これはどうして署名をしていないんですか。岩本副大臣。

○副大臣(岩本司君) 牧野委員にお答えをいたします。
 先ほどこのスタートの話をされましたけれども、元々は民主党有志の勉強会のときに五名の中国の方が、これ大使館の紹介の方々がいらっしゃって……(発言する者あり)いや、それで、分かりました、分かりました。ちょっと食い違いがあるものですから、食い違いがあるものですから、質問に。
 この名前が入っていない、入っている、これ両方の文書が、じゃ、それは省略させていただきますけれども、名前が入っている文書、入っていない文書、両方ございまして、この確認書という文書のことだと思いますけれども、これ私ども調べましたら、この確認書は、中国側からこの確認書を作ってくれという要請がありまして、それを日本側が作りましたと。そこで、この書いてある文書と書いていない文書、サインがしてある文書としていない文書、両方存在いたしております。

○牧野たかお君 じゃ、私の方から言いますが、中間報告書の調査の聞き取りの話ですと、ここに筒井前副大臣の署名が書いてある文書が今もあると言いましたけれども、それを要するに田中理事長に代筆させたという調査結果が出ているんですよね。
 だから、大体、こういうもの、副大臣という立場の署名を外部の人に代筆させるなんということは、こんなの農水省ではしょっちゅうやっていたんですか。とてもないと思いますけれども。

○副大臣(岩本司君) これまでの調査では、筒井前副大臣は、代表理事に代筆することを了解していたこと、また、代表理事からは、サインしてもらったか、あるいは代筆しておけとの話はあったが、相手方に出したかどうかは記憶が定かでないとの回答を得ているところでありまして、以上のことから、筒井副大臣の自筆のものか直ちに判断することは困難であります。
 この当時、筒井前副大臣は新潟県にいらっしゃいまして、そのサインの日付は新潟にいてサインできないわけですから、ということでございます。

○牧野たかお君 だから、こういう、まあ公文書だと思いますけれども、こういう公文書に副大臣の名前を、署名を外部の人に代筆させるなんということは私はあり得ないと思うんですが、こういうことが要はこの事業についてはいっぱい起きているんですよね。だから、とても私はこれはまともな国のかかわる事業ではないと思いますけれども、そういう、総理、今までの答弁、今のこの副大臣の署名の話も聞いて、こういったことがまかり通っていたということは異常だと思いませんか。(発言する者あり)

○委員長(柳田稔君) 御静粛にお願いをいたします。
 郡司農林水産大臣、御答弁をお願いします。

○国務大臣(郡司彰君) 報告書でつかんだ内容についてお話をさせていただきたいと思います。
 先般の七月十二日の衆議院の予算委員会で配付をされました署名入りの確認書でありますけれども、実は、先ほど来からいろいろ知らなかったのかという話をされております。実は、その文書につきましても初めてそのときにお目にかかったといいますか、入手をしたというようなことでございます。これまでの調査の中で、代筆することを了解をするとか、あるいはサインをしてもらったか、あるいは代筆をしておけとの話があったとかというような記憶が定かでないというような副大臣からの話も聞いておるところでありますけれども、自筆のものかどうか直ちに断定することが私どもには今のところないということも含めてできないということがあります。
 いずれにしましても……(発言する者あり)済みません。いずれにしましても……(発言する者あり)はい、分かりました。

○委員長(柳田稔君) 指名が聞こえませんので、御静粛にお願いします。指名が聞こえませんので、御静粛にお願いします、山本君。
 野田総理大臣、お願いします。

○内閣総理大臣(野田佳彦君) これは、衆議院の委員会のときも法的拘束力はない文書だというふうに聞いておりますけれども、ただ、こういう形で、いわゆる自分の肩書を書いたところにいわゆる代筆という形が、まあ中間報告ではそう出てきますので、そういう行為があるのかないのかというと、やっぱりこれは、普通はやっぱり自然ではないと思います。基本的には、基本的には自分でサインをすべきものだろうというふうに思います。

○牧野たかお君 いや、自然ではないどころか、極めて私は異常だと思いますよ。
 それで、ほかにもちょっと異常なことを伺いますけれども、この中国の展示館への出展というか展示をして、輸出をして展示をするということについてはもちろん経費が掛かるわけですよね。だから、その立替えしてくれというのがこの文書なんですが、促進協議会と中国側の企業との間で本来契約書があるはずなんですが、その契約書について農水省は調査したけれども、この契約書の写しとかを入手されたんでしょうか。

○副大臣(岩本司君) 入手をいたしておりません。
 先ほどの代筆でございますが、当時、農水省の顧問を田中氏が務めていて、顧問に代筆をさせたという、これは事実関係であります。

○牧野たかお君 顧問であろうと、私は代筆をさせるというのは全くおかしいと思いますよ。
 それで、今月の十九日の読売新聞の夕刊ですけれども、これは私も何回も委員会で質問しましたけれども、要は契約書というのが本当にあるのかどうかというのも分からないんですよね。農水省が調査しても、その契約書を、中国側とその輸出促進協議会が年間二億円で契約していると言われている、その契約書自体も見たことないんでしょう。
 だから、そういう中でこの事業を進めたというのは、私はこれも極めて異常だと思いますけれども、郡司大臣、そう思いませんか。

○国務大臣(郡司彰君) 私のときになりまして今後のことを考えるというときに、これまで確認がされていないものについてはしっかり確認をするようにということにいたしました。
 その中で、まさに今言われましたような契約書、それから負担をどのようにするかとか、そうした基本的なことが私どもの方に目にすることができない、これはおかしいということで、中国の方にどのようになっているんだという問合せをしてきたところでございますけれども、先ほど来の新聞の記事を読ませていただきました。そして、その後、田中代表のホームページで、二十日のことでしょうか、それが代わるものとして基本合意書あるいは経費負担の覚書というものがそれに当たるんだというような話をホームページに書かれておりますので、それをもって直ちにそのような形になるのかどうか、私どもはちょっと今、これから検討しなければいけないというふうに思っております。

○牧野たかお君 いや、農水省の顧問をして、任命を鹿野大臣が、大臣が任命をした農水省の顧問が理事長をしている、要は農水省が肝煎りでつくった社団法人ですよ。そこが、契約をちゃんとしているかどうかも農水省に知らせない、その農水省も、それを把握していなくてもその事業が継続されてきたというのは、これは私はあり得ない話だと思いますよ。
 次に、次にというか、これに関係しますけれども、今度、機密文書の漏えいの調査結果について質問したいと思います。
 まず、岩本副大臣がこの調査の責任者ですので伺いたいと思いますけれども、簡潔に、どのような機密文書が何点漏えいしていたのか、お答えください。

○副大臣(岩本司君) 代表理事から外部に提供された資料の中に機密性三の四つの資料が存在をいたしておりました。二通の公電の写し及び行政文書開示請求書が外部に提供されたことを確認をいたしております。
 外部に提供されました機密性三の資料といたしましては、まず一つが、今後の米の需給見通しについて、この文書が一点。そして、これはタイトルでございますが、公電の不適切な管理に関する対応について、中間報告、このタイトルの文書。もう一点が、雑誌エルネオス、これ四月号の記事に関する確認について。最後が、中国への輸出に関する指摘についての確認結果、これ中間報告。この計四文書が漏えいしていたということを確認をいたしております。

○牧野たかお君 機密性三というのは、テレビを御覧になっている方に伝えますと、要するに一が低くて、二の方が高くて、三が一番高いわけですよね。だから、非常に機密性が高いという文書でありますけれども、その中でも米の需給見通しというのは、これは先物取引で悪用しようとすればその時点で要するにお金もうけができますし、ただ、食料の需給の見通しですから、国家にとってみると非常に重要な私は機密だと思いますけれども、この書類、漏れていたと言われる書類の原本は誰のものだったんですか。

○副大臣(岩本司君) お答えいたします。
 原本はまだ特定をされておりません。

○牧野たかお君 しかし、その漏れていたものについては原本を特定できるような特徴があるんじゃないですか。

○副大臣(岩本司君) お答えいたします。
 筒井副大臣に提出した資料でございますけれども、これが筒井副大臣から渡ったのか、鹿野大臣から渡ったのか、あるいは接触していた役所の担当者から渡ったのかは確認をできておりません。ですから、今度、検察のOBの方を含めた方々にしっかりとチェックをしていただこうと、そういう方向でございます。

○牧野たかお君 公電ですね、公電というのは外国に所在している日本の大使館から日本の本国の方に、外務省の方に送られてくる文書ですけれども、今回は北京の日本大使館から外務省を通じて農水省に届けられた文書であります。このコピーも輸出促進協議会の田中理事長に渡っていたということが確認されています。この中間報告書に書いてありますけれども。
 このコピーにはファクス番号が付いていたと思いますけれども、このファクス番号というのはどういうものだったんですか。

○副大臣(岩本司君) お答えいたします。
 筒井副大臣室のファクス番号でございます。

○牧野たかお君 結論付けておりませんけど、この機密保持に関する調査結果というのは、ただ事実関係、聞き取りの事実関係を全部並べてありまして、米の需給見通しの文書も公電の写しも、筒井前副大臣が関与している疑いが強いというのを読み取れます。これは私だけがそう思っているんじゃなくて、この調査結果を発表したときに各新聞みんなそういうふうに書きましたけれども、その一方で、田中理事長は、米の需給見通しについては鹿野前大臣から直接手渡されたというふうにおっしゃっています。
 ですので、要は、いろいろ立場が違うとというか、関係者の証言がみんな食い違っておりますけれども、それで、結論はどういうふうに出すおつもりなんですか。

○副大臣(岩本司君) 牧野委員がおっしゃるとおりに、それぞれ皆様の御発言が食い違っております。そこで、第三者評価を実施すると。しかも、この第三者評価の弁護士の先生方は検察のOBでもあり、じゃ、民主党寄りとか思われちゃいけませんので、当時、石破農林水産大臣時代にお願いした弁護士の先生方もしっかり入っていただいて、それで進めていくということでございます。

○牧野たかお君 これじゃ調査の私は意味がないと思いますよ。それぞれの立場の人は当然自分を弁護するんでしょうから、私じゃありませんよ、私じゃありませんよとみんな言うわけですよ。そうすると、そういうふうに、その人たちが事情を聞いた結果そういうことを言っているということをこれ書いてあるだけで、結論は出していないんですよ。
 それで、筒井前副大臣は、これが筒井前副大臣のブログなんですが、何て書いてあるかというと、鹿野大臣が副大臣説明用資料、これは米の需給見通しですけれども、これを田中理事長に手渡すことは十分可能だ、徹底した調査をしたと言いながら、こんな誰でも分かる当たり前の調査もしていないんですから、結論ありきのいいかげんな調査と言われても仕方がないでしょうと、これ当事者の筒井前副大臣が、ブログに書いてあるんですよ。だから、まあ本当にひどい実態だなと思いますけれども、まず郡司大臣、この筒井前副大臣のブログ、見ましたか。

○国務大臣(郡司彰君) 読ませていただきました。

○牧野たかお君 じゃ、その感想は、どういうふうに思っていますか。

○国務大臣(郡司彰君) 本当に私自身を含めて情けないことが起こっているなというふうに思っております。
 そして、当初申し上げましたように、機密性の文書の調査報告だけでは済まない、それ以外のことについてもやはり調べなければいけない。一定の時間が掛かってしまいました。そして、しかし、その中でかなり多くの方にはきちんと対応していただいたというふうに思っております。
 それは、なぜかといえば、守秘義務も含めて、これは告発も含めてあり得るぞというようなことを前提に話をさせていただきました。しかし、途中から、先ほど来からお名前が出ておりますけれども、協議会の代表の方から流れてくるものに対しては全然違う角度のものもございましたし、それまでこちらの方で目にすることがなかったような文書も出てまいりました。
 したがいまして、これから同じようなことをまた同じ時間を掛けるのが適当かどうか判断をいたしまして、取りあえずこの中ででき上がった報告について第三者の方々にきちんと評価をしていただいて、もしも不十分なところ等があれば、それによってただしていきたいと思いますし、告発の仕方そのものも十分な示唆をいただいた上で考えていきたいというふうに思っております。

○牧野たかお君 午前中はあともう少しで時間がなくなりますので一つだけ質問しますけれども、この機密文書の漏えいというのは、今調査した中で分かった中での結論であって、結果であって、実はこれ以外にも私は機密文書流れていた可能性があると思うんですよね。
 それと、何回も申し上げていますけれども、警視庁が摘発した李春光元一等書記官にこの機密情報が漏れていた可能性というのは否定できますか。

○国務大臣(郡司彰君) これは牧野委員も御存じのことだと思いますが、実は機密性の三という文書がもう一部出ておりました。これは事実でございます。ただし、内容的に見ました場合に、本当に機密性三に当たるかどうかということがありましたので、今後は担当の者が機密のランクを付けるというような形を改めまして、まず局長のところできちんとランクを付ける場合には付ける、それからファイリングを行うなど、今後の防止については徹底をさせていきたいというふうに思っております。

○牧野たかお君 終わります。

○委員長(柳田稔君) 残余の質疑は午後に譲ることといたします。
 午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午前十一時五十四分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会

○委員長(柳田稔君) ただいまから予算委員会を再開いたします。
 予算の執行状況に関する調査を議題とし、平成二十四年度予算の執行状況に関する集中審議を行います。
 休憩前に引き続き、質疑を行います。牧野たかお君。

○牧野たかお君 午前中に引き続きまして、機密文書の漏えい問題について質問をいたします。
 午前中に述べたように、当事者であり、そしてこの中間報告の調査の結果の中に書いていたように、機密漏えいについては筒井前副大臣の関与が非常に濃厚だというふうに私は受け止めておりますけれども、その筒井副大臣が結論ありきのいいかげんな調査というふうにブログでそれを言っているというふうに午前中述べましたけれども、それでは、今回の調査で、誰が鹿野前大臣そして筒井前副大臣についてどういう方法で事情を聞いて事実関係を確認したのか、もう一度伺いたいと思います。
 調査の責任者の岩本副大臣、よろしくお願いします。

○副大臣(岩本司君) お答えいたします。
 調査チームとしてでございますけれども、役所の担当者が調査を行いました。

○牧野たかお君 役所の職員が前の大臣そして前の副大臣に事情を聞いても私はちゃんとお答えが返ってくるとは思えませんけれども、それで調査としてしまったということでいいんですか。

○副大臣(岩本司君) 筒井副大臣には、五回、聞き取り調査をいたしております。
 初めいろいろ議論の中で、じゃ、私が聞いた方がどうかということもあったんですが、元上司に対して私が聞くといろいろ情も入りますし、それよりも、そういう情が入ったりしないような方に聞くと。トータル五十六名の方に聞き取り調査をしておりますけれども、元部下の方が元上司の方に聞き取り調査をするということも避けました。
 以上でございます。

○牧野たかお君 本来ですと、鹿野前大臣には私は郡司大臣がお聞きになった方がいいと思いますよ。そして、筒井副大臣には、郡司大臣か若しくは岩本副大臣がちゃんと膝を詰めて本心をちゃんと明かしていただくようなそういう聞き方をしない限り、真実というのはこれ分からないんじゃないかと思いますけれども、大臣、どう思いますか。

○国務大臣(郡司彰君) 委員御存じのように、私が大臣になりましたとき、既にその調査の方向は動いておりました。そして、不十分だということの指示はさせていただきました。
 そして、今委員から御指摘がありましたように、初めのところから、当時は現の大臣が指示をしてできた調査でございましたからそのような形は取れなかったと思いますけれども、今思い返して、委員が御指摘のような点も考えなければいけなかったのかなというふうに思っております。

○牧野たかお君 今後の方針については改めて後で聞きますけれども。
 松原国家公安委員長に伺いますけれども、また一般論というお答えかもしれませんが、今までやり取りをしていた中身だけでも、そしてその前の衆参の質問の中でも、これだけ要するに今回の機密漏えいについては大臣若しくは副大臣の関与が疑わしいという結果が出ています。こういう中で、私は、農水省が相手が不詳のままでもこれを国家公務員法の守秘義務違反として告発をした場合、警察当局はちゃんと捜査をするような用意はありますか。

○国務大臣(松原仁君) お答えいたします。
 仮定の話についてはお答えを差し控えたいと思いますが、一般論として申し上げれば、警察が告発を受理した場合には、必要の捜査を行い、刑罰法令に触れる行為が認められれば、法と証拠に基づき厳正に対処するものと承知をいたしております。

○牧野たかお君 それでは、今のお答えですと、農水省が告発をした場合はちゃんと受理をして捜査をするというふうに受け止めます。
 先週の金曜日の二十日、先ほど来お話が出ていますけれども、弁護士四人を選任してこの二つの調査の第三者の評価を受けるということを農水省が発表しましたけれども、要は元々の調査が不十分なら第三者の評価を受けても私は意味がないと思いますけれども、この第三者の評価を受けるということの意味はどういうことなんでしょうか。大臣に伺います。

○国務大臣(郡司彰君) 経過は繰り返しをいたしませんが、既に大臣拝命のときに調査が始まっておりました。それだけでは足りないということで、新たな視点も加えた調査を二つ行わさせていただきました。そして、それにはそれなりのやはり時間が掛かりましたし、なおかつ、いまだに文書その他についても不十分なところがあるということを感じております。そういうところでありますので、改めて第三者によりまする調査をもう一度最初から行うということについては相応の時間が掛かるものだろうというふうにも思っております。
 私は、できる範囲の中ででき上がったその報告の中から、刑事責任を、あるいはまた、いろいろな角度から検討すべきものについては、評価をいただいた中で更に不十分なところの指摘があれば、そのことについてはしっかりやりたいと、そのように考えているところでございます。

○牧野たかお君 私は、必要なものは、その今の第三者の評価じゃなくて、第三者による調査機関を設けて、そこのところがしっかり私は調査すべきだと思いますよ。
 郡司大臣に伺いますけれども、再評価ではなくて、今私が申し上げたように、第三者機関による調査の意思、そしてまた警察への告発の意思について伺います。

○国務大臣(郡司彰君) 先ほど申し上げましたように、まず時間的に第三者の評価をきちんと限られた時間の中でやっていただきたいと思っております。そして、それを見た上で私どもとしてまた別な方法あるいはいろんな可能性についてはやりたいと思いますが、私どもの方は、できるだけ今審議をしている国会の中で一定のまとまりを皆様方に報告をしたいという時間の中からも、そのようにさせていただいているところであります。
 告発につきましてでございますけれども、これは答弁がございましたけれども、公的機関による告発の場合には、犯罪の構成要件に該当するか精査をするとともに、捜査が効果的かつ円滑に行われるよう捜査当局と事前に十分な調整を行うことが不可欠だというふうに伺っておりまして、私ども、既に関係をするところとの相談をさせていただいているというところでございます。

○牧野たかお君 それでは、告発を私はちゃんとしていただくように求めます。
 野田総理に最後に伺いますけれども、今までやり取りを聞いていただいて、私は農水省の今回のその調査、不十分でありますけれども、その調査だけでも、今の調査だけでもこれだけ深刻な問題が私は浮き彫りになっていると思うんですよ。鹿野大臣にしても、筒井副大臣にしても、野田政権が誕生したときに野田総理が任命されたお二人だと思います。ですので、私は、この問題の徹底究明はやっぱり野田政権の責任としてやるべきだと思いますけれども、総理のお考え、いかがでしょう。

○内閣総理大臣(野田佳彦君) 御指摘のとおり、鹿野前大臣、筒井前副大臣は私の任命の下で、元々大臣をやっておられましたけど、改めて組閣をする際に選任をさせていただいております。その意味では、私が任命権者でございました。
 なお、今、ずっと御審議をいただいてまいりました農水省にかかわる問題について、中間報告の評価はなかなか今厳しい評価をいただきましたけれども、そのことを踏まえて、法曹関係者、四名の弁護士の方、検事の経験があるという、こういう皆さんに改めて第三者による評価をしていただくという今段階に入っておりますので、その評価がどういう形で出てくるかということをまずは注視をしていきたいというふうに思います。

○牧野たかお君 私も、参議院では西田議員も再三、野田総理にこの問題について質問をしてまいりましたけれども、これまでの答弁というのは、李春光元一等書記官が摘発する前までは何の問題もないというふうな御答弁だったんですが、私は、認識が私は非常に甘かったというか鈍かったんではないかと思います。
 総理は、最近おっしゃっているのは、やるべきことをやって、その上で衆議院の解散・総選挙を判断するということをおっしゃっていますけれども、私はこの問題の解明というのはやるべきことの中に入るべきだと思っておりますけれども、総理はどういうふうにお考えですか。やるべきことをやってという、やるべきことの中にこの問題の徹底解明というのは入るべきだと思いますけれども、総理はどういうふうに考えますか。

○内閣総理大臣(野田佳彦君) きちんと国会の中で、あるいは国民の皆様に御説明のできる、そういう状況を早急につくるということはやるべきことの一つだと思っております。

○牧野たかお君 やはりこの問題は、あのお二人の、鹿野大臣、そして筒井前副大臣がここに来られて、それぞれの自分自身の口でちゃんと真相を明らかにすべきだと思います。これまで参考人招致が民主党の反対で実現しませんでしたけれども、改めてお二人の参考人招致とそして予算委員会の集中審議を求めて、私の質問を終わります。


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