2012年6月15日:パート2

 間もなく午後5時。 新幹線で熊谷駅に向かっている。 館林市内の自宅に谷津義男元農水大臣を訪ねる。 わざわざ時間を取っていただいたのに、キャンセルするわけにはいかない。 午後6時の総務会にオブザーバー出席することは、断念した。(無念X2)

 前回のブログにも書いたが、消費税増税法案をめぐる3党の実務者協議で、自民党がこんなにもアッサリと「社会保障改革基本法案の根幹部分」(最低保障年金制度の創設と後期高齢者医療制度廃止の撤回)を取り下げたことに、衝撃を受けた。

 自民党は民主党とは違う。 あの法案の中身は、党内の正規の政策決定プロセスを経て、全員が参加出来る平場の議論も踏まえた上で、まとめられたはずだ。 税制調査会の総会でも、「最低保障年金と後期高齢者医療制度廃止の撤回だけは、譲らないですよね?」という自分の質問に対して、野田税調会長は、「基本法の条文を読んでもらえば、分かる。この法案を呑むということは、(撤回なのか、棚上げなのかという表現は別として)民主党がマニフェストを白紙にするということだ」と明言していた。 

 野田会長も言及していたその「現行制度を基本に…」という法案の文言を変えた、すなわち、社会保障分野の民主党マニフェストを撤回させるという基本方針を変更したのだ。 多くの自民党議員の認識と違う形で妥協した理由をオープンな場で説明するのは、執行部として当然の責任だと思う。 

 谷垣総裁にも、いろいろな考えがあるに違いない。 今回の経緯について、谷垣総裁らしく、誠実に、ストレートに話をしてもらいたい。 来週早々にも、全議員懇談会を開くべきだ。 谷垣総裁の思いが伝われば、多少の異論はあっても、最後はまとまるのが自民党だ。 このままの決着に、釈然としない思いを持っている同僚議員は多い。 執行部と実務者だけで決めたという印象が残ると、必ず禍根を残す。

 あ、間もなく熊谷駅。


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