2011年8月31日:パート3

 午後9時40分。 少し前に帰宅した。 午後7時から、2つの会合をハシゴした。 最初の会合は、出席した議員から「このことは書かないで!」と言われたので、書かない。(笑) 2つ目は、急遽、やることになった自民党10役の懇談会だった。 1時間以上、遅れて合流した。

 いつものように、大島副総裁が絶好調! 最後まで、ノンストップでしゃべり続けていた。 飽きないんだな、これが! 面白いから!! 「復興までは野田政権に協力する。その後は、全力で解散総選挙に追い込んでいく」ことで一致した。

 ここからは、前回のブログの続き。 中曽根議員会長の役員人事案に反対する人々が主張するのは、「小坂憲次幹事長を変えて欲しい」という1点だ。 逆に言うと、「山本政審会長と脇国対委員長の留任は認める」ということらしい。 彼らの主張や理屈については、今回の問題の決着がついた後で、詳しく書く。 ポイントは、中曽根会長が「3役の続投をセットで議員総会に諮った」ということだ。 「こっちの人はいいが、こっちの人はダメ!」などと言われても、議論は噛み合わない。

 昨日の特別議員総会で、「意見がまとまらないなら、今回の役員人事を認めるかどうかを、オープンな投票で決めればいい!」という発言があった。 「そうだ、そうしろ!」という応援の野次もあった。 一見、分かりやすいやり方に見えるが、この考えには賛同出来ない。 そりゃあ、そうだ。 投票結果がどうなろうと、参院自民党の結束を強める方向には行かない。 逆に亀裂が深まるに決まっている。 

 仮に投票が行われたとする。 中曽根議員会長の提案を支持する側が勝ったとして、今の執行部の方針に不満を持つ人々が納得するだろうか?!  特別総会で、あそこまで激しく異論を唱えたのだ。 「ああ、これでスッキリした。多数決で決まったのだから、もう異論は唱えません。これからは一致協力してやりましょう!」なんて言うだろうか?! 答えは明らかにノーだ。 対立はさらに先鋭化するだろう。 逆に、中曽根会長の案が否決されたとする。 負けた側には、やっぱり「感情的なしこり」が残る。

 それより何より、中曽根議員会長が提示した人事案が投票で否決されたとすれば、中曽根会長が信任されなかったということになる。 「今回の案が否決されたら、反執行部派も受け入れ可能な新しい人事案をもう一度提出して、了解を得ればいい!」というような単純な話ではない! 

 ある若手議員が、「一太さん!投票で決めればいいじゃないですか?3人のうち、1人が交代したくらいは、大したことないんじゃないですか?」と話していた。 が、そんなふうに収まる話ではない。 要である幹事長人事を過半数のメンバーに否定されたとしたら、中曽根体制は、たちまち「レームダック」になってしまう。 任期半ばで「議員会長選挙をやり直す」ことにもなりかねない! 逆に過半数で人事が認められたとしても、組織内の対立は抜き差しならない状態になる。 「役員人事を投票にかけろ!」と主張する人々は、そこまで分かって、言っているのだろうか?!

 「中曽根議員会長に特別総会の開会を求める」過半数(45名?)の署名が集まっているのは事実のようだ。 そのことは、前回のブログで書いた。 ある派閥では、所属議員全員が署名したって。 この要望書(?)にサインした人々を責めるつもりはない。 恐らく、「今回の役員人事案にこれだけの反対がある。にもかかわらず、中曽根議員会長が議論を打ち切って強行に決める可能性がある。そういう事態を避けるために、署名を集めている。え?中曽根会長を引きずり降ろそうというような意図ではない!」とでも説明したのではないか?! 「この署名を契機に、中曽根体制も一気に変えてしまおう!」という意図を持って署名した確信犯は少数だと思う。

 あるベテラン政治家(衆議院議員?)が、「この署名だけ確保しておけば、役員人事を投票に持ち込む時にも役に立つ。中曽根がこっちの考えている人間を幹事長にしない場合は、会長の信任投票に持ち込む手もある」などと囁いたという噂が聞こえて来た。 事実だとしたら、ふざけた話だ。(怒X100)

 もっとも、このシナリオは現実には起こらないと考えている。 議員総会でこれだけの反発があったのだ。 何度も言っているように、意見や立場は違っても、全員が「大事な仲間」だ。 中曽根会長が全面対決の道を選ぶとは思えない。 最後は、参院自民党が、もう一度、結束出来る状況を作ってくれる(=そういう決断をしてくれる)と確信している。

 それでも、万が一、(実質的に)「中曽根議員会長を解任する(引きずり降ろす)」ような動きになったとしたら、「首謀者」は断じて許さない!(怒X500) その時は、議員会長と一緒に野に下って(って、野党だから野の野に下って(笑))、翌日から反撃を開始する。 申し訳ないが、これまでの歴史は全てチャラだ。 覚悟を決めて、何年でも徹底的に戦ってやる!! この決意だけは、このブログに残しておきたい。

追伸:
1.ある派閥の会長(衆院議員)が、所属議員に電話をかけて、特別総会を求める署名を促した。 派閥と長老に支配されたオールド参院に逆戻りさせようという意図だ。 だいいち、衆院から手を突っ込んで来るなんて、不愉快極まりない!(ムカX10) もう少し事実関係を調べ、タイミングを見計らって、実名で書く。 

2.参議院議員になって16年。 参院のドンと呼ばれた全盛期の村上正邦氏にも、参院を「ミキオハウス」とまで呼ばせた実力者の青木幹雄氏にも、たった1人で、真っ正面から逆らって来た。 安倍元総理が試みた閣僚への起用は青木氏の反対で阻まれ(全く気にしてないけど(笑))、所属していた派閥の会長(森喜朗元総理)からは執拗な嫌がらせを受け(それでも言うことを聞かなかったけど(笑))、常任委員長や副大臣は当選回数が下の議員に先を越され(どうでもよかったけど(笑))、テレビ中継の質問も、ほとんど回って来なかった。(手を挙げたこともなかったけど(笑)) それでも、過去3回の選挙をぶっちぎりで勝ち、生き残って来たのだ。 そこらへんの「寄らば大樹の日和見政治家」とは、生存本能が違う!!

 2年後の選挙の準備は、全力でやる。 が、「明日、議員バッジを外すことになっても後悔しない」という気持ちは、ずっと持ち続けている。 そうじゃなかったら、郵政解散を決意した小泉官邸に乗り込み、総理に「どこでもいいから、とても勝てそうもない選挙区に自分を刺客として送ってください!」なんて本気で頼めるわけがない! 福田総理の誕生を期待していた大切な地元支持者の気持ちを逆なでしてまで(四面楚歌になる危険を承知で)、安倍晋三総裁候補への応援を最後まで貫くなどということが、出来るはずがない! この2回とも、政治生命が終わることを覚悟したのだ。

 あの人たちは、オレのこと、勘違いしてるんじゃないか?! 山本一太は、ほとんど「無役」だった。 ポストなんかなくても、発信は出来る! むしろ、「手負いの狼」(カッコよすぎますね!(笑))になったほうが、戦闘力(攻撃力)は上がるかもしれない。

3.今回の参院自民党役員人事をめぐる騒動の裏には、自民党の負のイメージを体現する「長老たち」がいる。 この件については、改めて解説したい。


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