2011年6月23日

 午後4時過ぎ。 党本部の「シャドーキャビネット閣議」を終えて、議員会館事務所に戻って来た。 昨日の衆院本会議で会期延長に賛成又は採決を棄権した自民党議員の処分を、幹事長室で検討していると聞いた。 たとえば、河野太郎氏と岩屋毅氏は延長に賛成し、小野寺五典氏は採決の前に退席した。

 谷垣総裁が決めた「延長反対の方針」に従わなかったのだから、何らかの処分は避けられないだろう。 組織としてのケジメは必要だ。 が、しかし、河野氏も、岩屋氏も、小野寺氏も、党執行部の決定と異なる行動を取った他の議員たちも、内閣不信任決議案には賛成票を投じている。 つまり、菅総理はノーでも、国会の会期延長には反対するべきでないという立場だ。

 河野太郎衆院議員は「通年国会をやるべきだ!」と一貫して主張して来た。 会期延長に賛成せざる得なかった気持ちは分からないでもない。 さらに言うと、小野寺五典衆院議員は宮城県(被災県)の代表だ。 勝手な想像だが、「政府の被災地への支援対策が遅れている。被災者の方々の気持ちを考えれば、国会延長に反対はしたくない。が、菅総理の延命にも手を貸せない。それなら、採決を欠席しよう!」と思ったのではないか? いや、単に体調不良で間に合わなかったということも考えられる。
 
 ちなみに、河野氏も小野寺氏も、地元での人気は抜群。 選挙基盤は盤石だ。 国会で活躍していることはもちろん、地元での活動にも一切手を抜いていない。 見えないところでも努力している。 この2人の政治家は「次の選挙を有利に戦うためのパフォーマンス」なんてやる必要がない! それぞれの信念に基づいての行動だ。(キッパリ)

 ただし、幹事長室としても何らかの対応は取らざる得ないと思う。 全く御咎めなしだったら、様々な思いを抱えながらも一致して行動した他の議員たちに示しがつかないからだ。 河野太郎氏も岩屋毅氏も政治家だ。 党の役職を降りるくらいのことは、最初から覚悟して起立(賛成)したに違いない。 もしかしたら、事前に辞表を書いている可能性もある。 

 そこはオープンな自民党のこと。 1人1人に事情を聞いた上で、来週の月曜日(?)に対応を決めるらしい。 が、この2人を含め、国会の会期延長に賛成又は採決を欠席した衆院議員たちに、「今の党の役職を降りてもらう(?)」以上の厳しい処分は必要ないと思う。 個人的には、採決を棄権した議員を処分するのは難しいと考えている。 そりゃあ、そうでしょう。 自民党の正式な手続きを経て反対を決めた「日韓図書協定」の採決に加わらなかった大物議員たちが「何かの処分を受けた」なんて聞いたことないもの!


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