2011年6月12日:パート3

 午後5時過ぎ。 上毛高原駅から東京に向かう列車の車中。 予定より早い新幹線をキャッチした。 8号車の売店に行ってみたら、紅茶がなかった。(ガーン!) たまには、熱いコーヒーでも飲んでみよう。

 昨日のテレビ番組「サタデーずばッと!」について、前日の夜に「民主党からは福山哲郎官房副長官が出て来るらしい。ちょっと、辛い!(苦笑)」とツィッターでつぶやいたら、あちこちから「なぜですか?」という問い合わせがあった。 理由を書いておこう。

 今から2年前、政権交代の可能性が高まっていた頃、福山官房副長官(当時は民主党の政調会長代理?)は、あらゆるテレビ討論で、連戦連勝を続けていた。 というか、政権交代前夜、マスコミも世論も民主党政権実現を後押ししていた状況の中で、長妻昭前厚労大臣も、蓮舫節電担当(?)大臣も、全てのテレビ討論で自民党議員をカッコよく打ちのめしていた。 民主党の「TVスターたち」は、1年ごとに総理が変わっているのに総選挙をやらない自民党の異常さを指摘し、民主党のマニフェストは必ず実現出来ると断言した。

 自民党から誰が出て、何を言っても、TVの視聴者(=国民)には理解されなかった。 「無駄遣いを削れば20兆円近く財源が出て来るなんて、まやかしだ!」「財源の目処がない子ども手当なんて、出来るはずがない!」 そう主張しても、国民の耳には届かなかった。 TV局のスタジオで、何度も悔しい思いをした。 が、これは自業自得だ。 自民党は、そこまで有権者の信頼を失っていた。 深く反省しなければならない。

 あれから2年。 鳩山政権誕生後に次々、内閣や党で要職に就いた民主党の「TVスターたち」の言っていたことの多くが、誤りだったと証明された。(ガクッ) 事実、彼らは政治家として急速に色褪せていった。 先日、世耕弘成氏がこんなことを話していた。 「一太さん、2年前の衆院選挙の前に福山氏と一緒に出たテレビの討論番組の録画、今度、2人で見てみませんか?!(笑)」

 ハッキリ言って、あの当時、破竹の勢いだった福山副長官に「言いたいこと」は、山ほどある。 民主党内の福山氏に対する風当たり(?)の強さ(特に参院民主党内の厳しい意見)も、よく知っている。 ましてや、今は、菅総理の「側近中の側近」だ。 本当は、ガツンと言ってやりたい気持ちもあった。

 が、しかし、これだけ評判の悪い菅総理の「側近」(=官邸の中枢にいる官房副長官)としてテレビに出るのは、勇気がいる。 山本一太は、打倒菅内閣の急先鋒だし、コメンテーターの岩見隆夫氏も、菅総理には滅茶苦茶、厳しい。 福山氏は、政府の政策を批判されることを覚悟でやって来たのだ。 しかも、多忙な官房副長官が早朝の番組に登場するということは、(恐らく)「ただでさえ少ない睡眠時間」を削って時間を作ったということに他ならない。

 そのことを考えると、あまり厳しいことは言いにくいと思った。 加えて、政審会長になって以来、一度も連絡を取り合っていないが、福山氏と仲が悪かったわけでもない。 出演者控室での福山氏の「久し振りだと緊張しますね!」という言葉は、本音だと感じた。

 攻撃や批判を逡巡すれば、発言は中途半端になる。 言葉に苛烈さがなければ、何のインパクトもない。 実際、スタジオの討論では、「睡眠時間を削って出演している福山さんには申し訳ありませんが...」とか、「福山さんは一生懸命やっていると思いますけど...」とか、不必要な台詞を言ってしまった。(ガクッ) ああ、こういうところが、ダメだなんだよなあ。(反省) 今日、長野原町で会った何人かの支持者から、さっそくお叱りを受けた。 「一太君、昨日のテレビを見たよ。随分、遠慮がちだったじゃないか。次は、もっとガンガンやってくれよ!」と。

追伸:番組中、福山哲郎官房副長官は、慎重に言葉を選んでいた。 「私は政府の人間なので、政局についてはコメントしないほうがいいんですが...」 注意深く聞いていたが、菅総理を本気で庇う発言は、ほとんど見当たらなかった。 少なくとも、政権の延命に躍起になっている菅首相を最後まで支えようという気迫は感じられなかった。

 え? 総理の「腹心」であるはずの官房副長官から「身体を張って総理を支える」気持ちが伝わって来ない?! 実は、菅総理に「側近」なんていないんじゃないかなあ?!(苦笑X5)


直滑降レポートを応援していただける方は、blogランキングへ

山本一太オリジナル曲「マルガリータ」「素顔のエンジェル」無料配信中!