2011年4月16日:パート2

 昨日、昼12時30分から、衆院の常任委員長室で、自民・民主の政務調査会幹部による2回目の打ち合わせ会(第1次補正予算に関する協議)が行われた。 この会議のメンバーは8名。 民主党は、玄葉政調会長+政調会長代理2名+政調副会長。 自民党は、石破政調会長+政調会長代理3名(鴨下、林、山本)というフォーメーションだ。

 参院自民党議員総会(全議員懇談会)と重なったため、自分は欠席。 参院を代表して、林芳正政調会長代理が出席した。 先週行われた最初の打ち合わせでは、政調会長から、「第1次補正予算の粗々のイメージ」という紙が提示された。 この内容について、自民党側から質問や意見が出た。 玄葉政調会長が党内に持ち帰って検討し、次回の協議(昨日の打ち合わせ)で結果を報告するということになっていた。

 玄葉政調会長から手渡された「第1次補正予算のイメージ」に関して、自民党がクレームをつけたのは、主に4兆円を見積もっている財源の中身だ。 たとえば、民主党案(?)では、「年金国庫負担率の引き下げで2.5兆円を捻出する」ことになっている。 これに対して、自民党は、「震災対策に年金財源を使うのは筋違いであり、年金財源の安定化の観点からも、国庫負担率の引き下げは到底容認出来ない」という立場だ。 当然でしょう。 バラマキ政策を撤回すれば、ちゃんと財源は出る。 苦し紛れに、年金財源に手をつけようなんて、呆れて物が言えない!(怒)  

 さらに、民主党案(?)は、「子ども手当上積みの見直しで0.2兆円を確保する」としているが、自民党は、「子ども手当を6月以降は廃止し、児童手当に戻すことで1.3兆円の財源が出る」と主張している。 加えて、自民党案では、民主党案(?)にはない農業個別所得補償の見直し(0.1兆円)にも言及している。 すなわち、民主党はこの期に及んでも、「バラマキ4K政策」の撤回を拒んでいる。

 その他、玄葉会長が示した「補正予算イメージ」にある高速道路無料化社会実験の一時凍結(0.1兆円程度)や原発立地関係の周辺地域整備資金の活用(0.05兆円)に異存はないとしても、すでにピーク時から4割ダウンしているODA予算の20%削減は認めていない。 加えて、民主党案(?)は、第1次補正の財源について「国債発行ではなく歳出の見直しで対応する」としているが、自民党は、「震災に関する国債(「復興再生債(仮称)」の発行」を提案している。

 参院自民党・全議員懇談会の後、自民・民主の政調幹部協議に参加した林政調会長代理に直接会って、話を聴いた。 結論から言うと、民主党からの返事は、ほぼゼロ回答だった。(ガクッX10)

 前回の協議に出席し、かつ過去2度の打ち合わせで民主党政調会長から示された2枚のペーパーの内容を見て、ちょっぴり背筋が寒くなった。(ブルブル) 国家的な危機に直面しているこの時期に、民主党という政党が政府を形成していることに!! その理由は、「補正予算協議で垣間見えた民主党の恐るべき実態:その2」で。


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