2010年12月13日:パート3

 間もなく午後7時。 高崎から東京に向かう列車の中で、パソコンを起動させた。 午後から高崎市内を回った。 後援会の幹部や企業経営者とお茶を飲みながら、話をした。 「民主党政権がこんなに酷いとは思わなかった。菅内閣は末期症状だ!」 これが全員の共通認識だった。

 愛知県知事選挙に立候補を表明した大村秀章衆院議員が党紀委員会で除名処分になった問題については、除名処分に異論を唱える議員たちにも、大村氏の除名と愛知県連の決めた候補者の党本部推薦を求める人々にも、それぞれの「理」があるのだと思う。 が、愛知県が「自民党衆院議員が1人もいない」という異常な状況にあることは、十分に考えておく必要がある。

 党本部が県連推薦の候補者に「お墨付き」を与えるかどうかを最終的に判断するのは、総裁と幹事長だ。 が、様々な状況を考えると、自分は(あくまで個人の意見だが)、今回、党本部の推薦は見送ったほうがいいと考えている。 理由は次の3つだ。

 第一に、党紀委員会の結論に対して、大村秀章氏が異議申し立てをすると表明した。 石原伸晃幹事長が党紀委員会に諮ったのは、あくまで「大村氏の離党届を受理するかどうか」だ。 それが、(どういう経緯かは知らないが)一足飛びに「投票による除名」という結論になった。 この経緯から見て、異議申し立ては総務会に諮られる可能性が高い。 すなわち、除名処分の決定は、もう一度、党紀委員会に差し戻されるという流れになるだろう。 除名問題に決着がつかない限り、「党本部が県連の候補者を推薦する」というプロセスには進めない。

 第二に、自民党選対委員会の議論が、まとまりそうにない。 選対委員の1人である世耕弘成幹事長代理によると、愛知県知事選挙の候補者推薦問題に関しては、選対委員会で様々な意見が噴出。 簡単に結論は出そうもないとのことだった。 こんな状況下で執行部が推薦を強行すれば、党内にしこりが残る。

 第三に、大村氏の除名処分を見直すべきだと主張する党内の若手・中堅グループの動きが活発だ。 明日にも、党内で署名活動を始めると聞いた。 最低でも、30~40名(それ以上?)の署名は集まるだろう。 各マスコミの世論調査でようやく政党支持率が逆転した。 これから自民党が結束して反転攻勢に出ようという時に、党所属国会議員の要望を無視するのは、一致協力して戦う姿勢に水を差す。 それは避けたほうが賢明だ。

 第四に、自民党は「勝てない候補者」に乗るべきではない。 菅政権の支持率が20%まで下落し、政党支持率も自民党が民主党を上回った。 知事選挙でも、茨城の県会議員選挙でも、連勝を続けている。 来年4月の地方統一選挙に向けて、「この勢いを保つ」ことは至上命題だ。

 幾つかの会議で出ている「県連推薦の候補者では勝てない」という主張が、何を根拠にしているのかは分からない。 が、党として(早急に)本格的な世論調査をやったほうがいい! その数字をしっかり分析した上で、方針を決めるべきだ。

 あ、間もなく東京のアナウンス。 この続きは次回のブログで。


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