2010年9月4日:パート2

 本日の朝刊各紙の政治面に、最大派閥である町村派(清和政策研究会)の「お家騒動」が取り上げられていた。 記事によると、2日の幹部会で、派閥の実質的なオーナーである森喜朗元総理が退会届けを叩きつけたとのこと。 理由は、先の参院自民党議員会長選挙で「参院町村派が一致して谷川秀善氏を支持しなかった」ことへの不満らしい。

 ここのところ、メディアの政治報道は、民主党の代表選挙一色になっている。 国民不在の内部抗争だとは思うものの、日本のリーダー(総理大臣)を決める選挙だ。 菅総理と小沢前幹事長の政策論争は、今後の政府の政策(=日本の進路)に直結する。 マスコミが注目するのは当然だろう。 残念ながら、自民党のニュースは、ほとんど出て来ない。

 久々にささやかな関心を呼んだ自民党の動きが、「派閥の内部対立で、長老が退会届を出した」みたいな騒動だなんて!(ガクッX10) もう、ため息しか出ない。 自民党議員として本当に情けない、というか、恥ずかしい気持ちだ。 こんなの、日本の政治にも、国民生活にも何の影響もない。 まさしく、「コップの中の茶番劇」ではないか!

 だいいち、こんなエピソードが漏れ伝わるだけで、国民は違和感を持つ。 これだけでも、自民党にとって相当のイメージダウンだ。 さっそく、地元の支持者から叱られた。 「一太君、派閥のゴタゴタの件、スゴく評判悪いよ!回りの人は皆、こう言ってる。自民党は、ちっとも懲りていない。なぜ国民の信頼を失ったのか、全く分かってないんじゃないかって!もう、派閥なんて言ってる時代じゃないぞ!」と。

 それにしても、森元総理が「派閥を出る」「役職を降りる」と騒いだのは、これで何回目だろうか?(苦笑) その度に慰留(?)され、前言を撤回している。 今回もきっと同じ展開になるだろう。

 政治家がこんな「腹芸」みたいなことを繰り返しているから、国民から信用されなくなるのだ。 派閥のメンバーでもない自分が言うのも何だけど、(今までの経緯を知っているだけに)こう思わずにはいられない。 「一度言葉に出したのだから、今度こそ、スッキリやめたらいいのに!」と。

 この騒動について書かれたある記事の最後に、町村派若手らの冷ややかな発言が引用されていた。 「(森氏が)派閥を出ても出なくても、派閥にとって意味はなくなった。」 派閥政治の終焉を象徴する言葉だ。

追伸:今回の参院自民党議員会長選挙では、森元総理と安倍元総理のスタンスが違っていたようだ。 安倍元総理は、参院町村派のグループ内で「中曽根氏を応援した議員」を止めなかったと言われている。 そのことで、安倍元総理を批判する派閥幹部がいると聞いた。

 事実だとすると、安倍氏を悪者にしようとする人々の感覚を疑う。 バカじゃないか!(笑) 安倍晋三元総理は「派閥談合で何かを決める時代ではない」と分かっているのだ。 しかも、(以前のブログにも書いたが)清和政策研究会は、誰かを参院議員会長にするために作られたのではない。 

 昨年の自民党総裁選挙の時でさえ、派閥が一致して応援する候補を絞れなかった。 そのことで、処分を受けた議員は1人もいない。 山本一太は自らの意志で、派閥を退会したのだ。 議員会長選挙で谷川氏を応援しなかった議員を辞めさせる?! そんなこと、出来るわけがない!!


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