2010年8月8日:パート8

 午後7時。 ひと仕事を終えて、議員会館事務所に戻った。 各派閥の会長が公に発表したわけではないが、一部のマスコミでは「3つの派閥の幹部が谷川秀善氏の応援で合意した」ことになっている。 ここで言う幹部とは誰のことなのか?! どこで何がどう決まったのか?! ここらへんは調査中だ。

 が、しかし、この3派に所属する議員が「谷川秀善候補を支持しなかったら派閥を除名される」などということは、実際には考えられない。 ちょっと真面目に分析してみれば、スグに分かる。

 ハッキリしていることが、ひとつある。 町村派以外の2つの派閥に所属する議員が、「他派閥の幹部である谷川氏を応援しなかった」からと言って、所属グループから追い出されるワケがない!(笑) 永田町の常識だ。

 仮に「中曽根氏を支持したら派閥を除名される!」みたいな脅し文句で所属議員への説得が行われているとすると、それは町村派内部での動きだろう。 では、町村派のメンバーでありながら(議員会長選挙で)、幹部である谷川秀善幹事長を応援しない議員が出たとしたら、彼らは除名されるだろうか?! その可能性は、限りなくゼロに近い。 理由は次の3つだ。

(1)以前にも指摘したが、町村派(清和政策研究会)は、谷川秀善氏を議員会長にするために存在しているわけではない! 昨年の自民党総裁選挙では、自派の会長の擁立も出来なければ、特定の候補者に対する支持の一本化も出来なかった。 所属議員たちは、それぞれが支持する候補者の陣営で総裁選挙を戦ったのだ。 それでも、処分を受けたメンバーは1人もいなかった。 ましてや、参院自民党の議員会長選挙で谷川氏を応援しなかったというだけで、「けしからん!お前はクビだ!」なんて言うはずがない!!

 え? 派閥として「一致協力して谷川氏を推す」と(総会で)正式決定するんじゃないかって?! 町村会長を擁立することでも意見がまとまらなかったのだ。 参院町村派が「谷川秀善氏で一糸乱れず行く」なんて、(すでに現時点で)不可能な状況だ。(キッパリ)

(2)清風会(参院町村派)は、派閥内の同好会のようなもの。 派閥に関わる事項を決定する権限も、意志もない。 「所属メンバーを除名するかどうか」は、町村派本体(清和政策研究会)の幹部会で決まる。 幹部の中には、この方針に反対する人もいる。 誰かの意向で、無理矢理に辞めさせようとしたら、派閥総会では「反対意見」が続出するだろう。 とりわけ、「派閥談合の決め方はよくない!」「先の衆院選挙は谷川幹事長の発言で迷惑を被った!」と考えている衆院議員は、必ず反発する。

(3)それでも、中曽根候補を支持したという理由で「除名」を強行すればどうなるか?! 派内はスゴく悪い雰囲気になり、派閥執行部への不信感が強まり、最終的には「大量退会」に繋がっていく可能性がある。

 あ、もっと説得力のある理由があった。 派閥の問題児であり続けた山本一太が「除名」されなかったことだ。(笑X3) 総裁選挙で安倍支持を鮮明にした時には、派閥のオーナーから(全員の目の前で)「レッドカードだ!これ以上発言するなら出て行け!」と罵られ、総裁選挙に河野太郎を担いだ時は、(選挙後に)派閥幹部から強く退会を促された。 それでも、山本一太を追い出すことは出来なかった。 自分は、自主的に派閥を退会したのだ。
 
 要するに、派閥では「札付きの不良」であり続けた山本一太をクビに出来なかった派閥が、「議員会長選挙で谷川氏を応援しなかった」くらいのことで、1人でも減らしたくないと思っているメンバーを「除名処分」にするなんて、到底、考えられない!(断言)

 あ、携帯に電話がかかっている。 この続きはまた。

追伸:明日、「清和政策研究会」(町村派)の緊急総会があると聞いた。 「緊急総会」というのが物々しい。 この席で、町村会長が「うちのグループは一致して谷川秀善氏を支持すると決めた。従わない人は、派閥を除名する!」なんて言うのだろうか?! いや、あの町村氏が、そんなことをするワケがない! イメージが悪くなるだけだもの。

 さて、どんな集まりになるのか、興味津々だ。 「緊急総会」の模様は(あちこちに取材した上で)詳しく書かせてもらう。


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