2010年6月21日

 約3ヶ月前。 自民党内に、民主党の「次の内閣」を意識した(?)「ネクスト・ジャパン」という組織が発足した。 その際、谷垣総裁は、「ネクスト・ジャパンに入ったメンバーは、全員、派閥を抜けてもらう!」と明言した。 この発言は、マスコミでも報道された。 残念ながら、この約束は、現時点でも果たされていない! ネクスト・ジャパンに抜擢された議員たちは、その後も派閥の会合に出続けている。

 ネクスト・ジャパンの「担当」の1人に任命されたある中堅議員が、最初の(?)会議で、「ネクスト・ジャパンの定期会合を、派閥総会のある木曜日の昼にセットしたらどうか?」と提案した。 他の出席者からも賛同する意見が続いたらしい。 が、あるベテラン議員が反対したために、この話は立ち消えになったと聞いた。

 谷垣総裁と2人だけで会った時も、全議員懇談会でも、「総裁のリーダーシップで、派閥解消をやってください!」と真っすぐにお願いした。 全議員懇談会での谷垣総裁の答えは、「確かにそう言ったが、それぞれ事情があって、急には難しい。物事には、ある程度、調整する時間が必要だ!」というものだった。 次の全議員懇談会でも、同じ趣旨の発言をした。 谷垣総裁の発言のニュアンスはちょっと違っていた。

  「私は(ネクストジャパンのメンバーに派閥を抜けてもらうということについては)ある程度、準備の時間が必要だと言いました。確かに、時間は経ちました。」 あ、いよいよ決断したのかなと思ったが、谷垣氏の口から「ネクストジャパンの方々には、派閥を正式に離脱してもらいます!」というセリフは出て来なかった。(ガクッ) 「...時間は経ちました。あとは、選挙に集中して欲しいと思います!」というフレーズで終わった。 

 最新の世論調査によると、菅直人内閣の支持率が少し下がったようだ。 が、比例区の投票先の調査では、民主党に大きく差をつけられたままだ。 民主党の数字が続伸しているというデータもある。 これは、とても深刻だ。 谷垣総裁は、真摯に、懸命に仕事に取り組んでいると思うが、国民の多くは「自民党は変わっていない」(=元の自民党にだけは政権を戻したくない)と思っている。 

 民主党との政策の違いをアピールし、政策の内容で有権者の判断を仰いでいかねばならないのは当然だ。 が、しかし、「自民党はモデルチェンジした」(少なくとも変わっていく意志がある)ということを示せるかどうかが、今度の選挙のカギを握っている。 だからこそ、谷垣総裁には、自民党のリーダーとして、「自民党はもはや長老支配、派閥政治の古色騒然とした政党ではない!」「衆院選挙の敗北に学び、国民の信頼を得られる政党に生まれ変わらせる!」という力強いメッセージを発信してもらわねばならない! その第一歩が「派閥解消宣言」なのだ。

 投票日まで、あと20日。 国民は少しずつ冷静になっていくはずだ。 少なくとも、あと1回、風向きが変わるタイミングがある。 要はそこで微風をキャッチして、舞い上がれるかどうか、だ。 数少ないチャンスを活かすためにも、谷垣総裁に「変わる覚悟」を示して欲しい! それが、激戦を戦っている各選挙区の自民党候補への「大きな後押し」になる!

 あ、そろそろ、銀座に向かわないと。 これから「東海由紀子候補」との街頭演説だ。


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