2010年6月14日

 なぜ、派閥解消を訴えるのか?地元のある支持者に、こう言われた。 「一太さん、民主党は手強い!若くてイメージのいい大臣とか、フレッシュな党幹部が、連日テレビに登場する。ほぼ全員が40代だ。小泉進次郎氏以外は、自民党が古く見えちゃう。議論の内容はともかく、イメージでは完全に負けてるよ!もっと若い顔を全面に立てたほうがいい!」

 冷静に見て、テレビ出演でも、応援演説でも、民主党には「役者」が揃っている。 ざっと数えただけでも、聴衆にアピールする応援弁士が20名はいる。 これに対して、自民党は手薄だ。 だいいち、30代、40代の政治家が、昨年の総選挙で激減した。 ましてや、党幹部に、若手はほとんどいない。 大臣経験のある議員は多くても、国民に対して発信力のある政治家は、ひと握りだ。 

 極端に言うと、今、街頭に立って一般の聴衆を惹き付けるオーラがある自民党の政治家は、当選して1年も経っていない「小泉進次郎衆院議員」だけだと思う。 長老やベテランが枢要なポストを独占し、次世代スターを育てて来なかったツケが、モロに出ている感じだ。(苦笑)

 前回のブログで、「自民党と民主党の差が広がっている!」「このままだと民主党の単独過半数を止められない!」と書いた。 選挙の流れを大きく左右するメディア戦略でも、(ここまでは)明らかに「民主党の若さ」に押されている。 状況は、思った以上に深刻だ。 が、投票日まで、まだ1ヶ月ある。 あと1度か、2度、どこかで世の中の風向きが変わる可能性は、十分ある! 有権者の心にはまだ迷いがある。 気候は不安定だ。 選挙の直前になって、政府・与党が「爆弾低気圧」に見舞われることだって、ないとは言えない。

 ただし、仮に(何らかの理由で)有権者のムードが変わったとしても、今のままの自民党では、その「風」をキャッチして浮上することは出来ない! それが言いたくて、毎回、全議員懇談会で発言しているのだ。 再び民主党から離れた無党派層は、選挙に行かないか、さもなければ「みんなの党」に流れるだけだ。 谷垣自民党にとって最も重要なのは、この1ヶ月で風の向きが少しでも変わった時、微風でも舞い上がれるだけの態勢を作っておくことだ。 そのためには、(嫌というほど書いたが)「衆議院選挙で有権者からノーを突きつけられた自民党」が「モデルチェンジした」ということを内外に示さなければならない! まともに考えれば、誰だって、同じ結論になると思う。

 え? 政策はもちろん、重要だ。 が、菅直人政権のマニフェスト(恥も外聞もない抱きつき戦略)を見れば、「政策の違い」をアピールしにくくなるのは、目に見えている。 そこらへんは、次回のブログ「なぜ、派閥解消を訴えるのか?:その3」で。

 
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