2010年5月9日:パート3

 ある政治関係者が言った。 「一太さんは、選挙までの数ヶ月間にもう一度、民主党に勢いが戻ったら、自民党には打つ手がなくなってしまうと言ってますよね。でも、民主党の反転攻勢に繋がるような材料、何も見当たりませんよ!普天間基地問題で、支持率も続落すると思うし。今のままいけば、自民党は1人区でかなり勝てるんじゃないですか?」と。 本当に、そうだろうか?!

 自民党にとっての「ベストシナリオ」とは、次のようなものだろう。 

1.普天間基地問題を含む鳩山総理の迷走で、内閣支持率が続落。各マスコミの調査で、20%を切る。

2.その後も、党内で燻っている鳩山・小沢交代論が炎上しない程度の10%後半で支持率が推移。結局、国民の支持を失った鳩山総理・小沢幹事長体制のまま、参院選挙に突入する。

3.民主党は過半数維持に失敗。自民党は(単独過半数は無理としても)議席を伸ばすか、少なくとも現状維持に成功する。

4.民主党がコントロールを失った参院で、みんなの党を中心とした他の政党と連携し、衆議院解散に追い込む。

 たしかに、現時点で「鳩山民主党の人気が回復する」要素は考えつかない。 政局がこんなふうに都合よく展開してくれたら、自民党にとってこれほどありがたいことはない! が、自分には、そんな簡単に物事が運ぶとは、どうしても思えないのだ。

 「劇場型政治」のシンボルだった小泉政権は、日本の政治文化に「ジェットコースター政局」という概念を生み出した。 ある時期まで「圧倒的に有利」だと思っていた情勢が、1、2週間経つと「すっかり逆転されている」という現象だ。 郵政民営化選挙の劇的勝利も、民主党の偽メール事件後の前原代表交代も、3年前の参院選挙での自民党惨敗も、全て「急激な天候の変化」の中で発生した出来事だ。 参院選挙では、1週間で状況を変える「爆弾低気圧」に、何度も見舞われた。 参院選挙まで、あと2ヶ月余り(場合によっては3ヶ月)あることを忘れてはならないと思う。

 加えて、「国民の自民党への信頼」は回復していない!(キッパリ) 別の言い方をすると、有権者の「古い自民党アレルギー」は、全く解消されていない。 その証拠に、鳩山内閣の支持率急落にもかかわらず、自民党の支持率は、むしろ下降する傾向にある。 今までには、見られなかった動きだ。

 え? マスコミや評論家の意見に合わせて、そう言っているわけではない。 自民党への拒否感覚が消えていないというのは、実際に地元を歩く中で痛感する「事実」なのだ。 「自民党のコアの支持者」を大切にしなければいけないのは当然だが、彼らの声だけ聴いていても、世の中全体のムードは把握出来ない!「選挙の趨勢」を決めるのは、無党派の人々なのだ。

 このブログに何度も書いているように、自民党は総裁選挙という民主的なプロセスで「谷垣禎一総裁」を選んだ。 当然、河野太郎氏を総裁選挙に引っ張り出した張本人の1人である自分は、「河野太郎」と書いた。 が、しかし、皆で決めた総裁を、今ひとつ人気が上がらないというだけの理由で(しかも7ヶ月しか経っていないのに)、引きずり降ろすようなことがあってはならないと考えている。 仲間にも、そう言って来た。


 そうは思いつつも、今の自民党には「あまりにも危機感がない」気がする。 「民主党の敵失」に頼るばかりで、有権者が嫌悪する「古い自民党の体質」を本気で変えようと言う覚悟が感じられない! 万一、民主党政権の自滅シナリオが狂って立場が逆転したら、谷垣自民党はなす術がなくなってしまうのではないか?! そう思うからこそ、「我々が選んだ総裁」に対して「言うべきことは言わねばならない!」と考えているのだ。

 あ、次の日程に遅れてしまう。 この続きは次回のブログ「谷垣総裁に意見を言い続けるワケ:その2」で。
 

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