2010年5月8日:パート3

 以前のブログでも触れたが、昨年の衆議院選挙で、自民党は惨敗。 落選した自民党議員の事務所で働いていた多くの「優秀な秘書たち」が職を失った。 当然、空席になっていた山本一太事務所の「政策秘書ポスト」にも、自民党の前職に仕えていた元秘書たちが、様々なルートで応募して来た。 

 ネットで興味を伝えて来た秘書経験者もいれば、履歴書だけを事務所宛に送って来たベテラン前職の元秘書もいた。 その中で、3人の元秘書とだけ、面接した。 理由はシンプル。 3人とも、当選に届かなかった「親しい若手現職」の元スタッフで、かつ、前議員本人から「私のために一生懸命、やってくれました。ちゃんとした人物ですから、ぜひ、面接してあげてください!」という推薦があったからだ。

 なるほど、会ってみたら、3人とも「しっかりした人物」だった。 政策の知識もあるし、選挙のこともよく知っている。 年齢に幅はあったが、誰を雇っても「政策秘書として十分、やってもらえる!」と思った。  何より、山本一太という政治家に興味を持ってくれたことが、嬉しかった。 にもかかわらず、結局、採用には踏み切れなかった。 

 彼らの秘書としての「資質や能力」に疑問があったらかではない。 50年の人生で一度も経験したことのなかった出来事が、自分を「慎重の塊のような生物」(笑)に変えていたからだ。(詳しいことは書かない。) 3人とも、もう就職先は決まっただろうか? 長く待たせてしまったが、来週、電話で正式に結果を伝えようと思う。

 3人の元秘書と会ってみて、痛感した。 政治家と秘書は「信頼関係」で結ばれていなければならない、と。 世の中に、優秀な人間はゴマンといる。 事実、ブログで「政策秘書を探している」ことを知った「若い学者」や「気鋭の弁護士」や「マスコミ関係者」から、履歴書やメールが何通も送られて来た。 「へえ、こんな専門家がスタッフとして手伝ってくれたら、さぞかし政策発信が楽になるだろうなあ!」と思う人物もいた。 が、政治家にとって秘書を選ぶ際の最大のポイントは、「優秀かどうか」より、「信用出来るかどうか」なのだ。 人間は、「経歴」や「見た目」だけでは判断出来ない。 残念ながら、こうした「立派なキャリアを持つ人々」の「人間性」を確かめる手段が見つからなかった。

 とりわけ、秘書経験のある人間(=元秘書)を雇う時には、「前の事務所でどんな仕事をしていたのか?回りからどう評価されていたのか?」「議員本人や他のスタッフとの関係はどうだったのか?」をきちんと調べる必要がある。 加えて、以前に仕えていた議員が分かっているのに、何の連絡もせずに雇うのは、政治家としての仁義にもとる行為だ。 仮に(どんな職業であれ)仕事を辞めている場合は、その理由を確かめねばならない。 これは、「権力闘争の世界」でパートナーを選ぶ際の、「最低限のノウハウ」だ。 

 自分が面接した3人の元秘書は、最初から「ちゃんとした人物」に決まっている。 だって、この3人と一緒に仕事をしていた信頼する仲間(若手前職)が、心配して頼んで来たのだ。 そのことだけでも、会う価値があると思った。

 あ、次の日程に行かないと。

  
直滑降レポートを応援していただける方は、blogランキングへ

山本一太オリジナル曲「素顔のエンジェル」無料配信中!