2010年5月4日:パート3

 午後6時15分。 上海から成田に向かう飛行機の機中で、パソコンを起動させた。 成田空港に到着するのは、午後9時の予定だ。 

 上海はなぜ、これほどのスピードで進化しているのか?! ひとことで言うと、(インフラで整備でも何でも)政府が投入するリソース(資源)の量が半端ではないからだ。 ザクッと言えば、毎年、2割づつ、政府の税収が増えている。 そうじゃなかったら、こんなドラスティックな投資が出来るはずがない!

 たとえば、中国の一部のネットユーザーたちが指摘している「有名な話」がある。 現在、上海 -杭州間を結ぶ既存の鉄道の所要時間は78分。 2010年末に完成予定の高速鉄道が開通すると、所要時間は30分短縮されて、48分になるらしい。 ところが、最近になって、上海-杭州間にリニアモーターカーを建設するプランが現実味を帯びて来た。 そこで、次のような反対意見が巻き起こった。 

 「仮にリニアモーターカーが実現しても、所要時間は38分。すなわち、10分しか短縮されない。リニアの建設費用は、数百億元(数千億円)と試算されている。たった10分、時間を短縮するために、同じ区間に数千億を投じて、リニアを導入する意味があるのか!」と。 日本だったら、絶対に考えられないことだ。(唖然)

 上海滞在中に会ったある有識者が言った。 「中国政府は、投資すれば(リニアを建設すれば)、ニーズ(=リターン)は後からついて来るみたいに考えているのではないか!」 これも、政府が使える資金が有り余っている中国だからこそ、出来る発想だ。

 あ、機内食が出るようだ。 ええと、今回は洋食にします。 この続きは後ほど。


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