2010年4月5日:パート3

 午後(夜の)9時40分。 東京の部屋でパソコンを起動させた。 先ほど、NHKのニュースで、谷垣禎一総裁が「離党した園田博之幹事長代理の後任に、河野太郎氏を抜擢する方針を固めた」という報道が流れた。 この報道に続いてスタジオに生出演した谷垣総裁も、「河野さんは若手の代表みたいなところがありますから!」と明言。 河野太郎氏の起用が事実であることを認めた。

 改めて言っておくが、自分は谷垣総裁が嫌いなわけではない! 数々の大臣や党の要職を経験した政治家で、谷垣氏ほど腰が低くて誠実な人物は、ちょっと見たことがない! 総裁選挙で谷垣総裁の名前は書かなかったが、6ヶ月前に民主的なプロセスで選ばれた党のリーダーを、「いまひとつ人気が上がらない」という理由だけで引きずり降ろすのは、筋が通らないと考えている。

 河野太郎氏とは、(長い付き合いだけに)長所も短所もよく知っている。 極端で激しい部分はあるが、正義感が強くて、真っすぐな人間性。 頭脳明晰で、破天荒な行動力。 「総理の器」だと信じていなければ、あんなに一生懸命、推薦人集めに奔走したりしない!

  が、しかし、自分は、谷垣総裁の「党執行部の刷新はやらず、派閥解消にも手をつけず、太郎氏の幹事長代理への抜擢とネクストジャパン(政権委員会?)なるもので党内のガス抜きをしようとする」手法は、いかにも中途半端だと思う。 「民主党には幻滅したが、元の自民党には戻したくない」と感じている国民に「モデルチェンジをした自民党」をアピールするには、あまりに不十分だ。(キッパリ)

 河野太郎氏が「幹事長代理」というポストを受けたことも(改めてじっくり考えてみたが)、本人のためによかったのかどうか、疑問だ。 だいいち、抜擢と言っても、園田氏が離党して空席になったポストの後釜。 しかも、3人いる幹事長代理の1人だ。 この展開には、正直言って、ちょっとガッカリした。 昨年の総裁選挙を一緒に戦った菅義偉氏も、世耕弘成氏も、きっと同じ気持ちを抱いたに違いない!

 河野太郎氏は、前回の総裁選挙で100票以上、獲得した。 幹事長を含む党3役の1人に抜擢されたって、何の不思議もない! ましてや、この人事が「執行部刷新の代替策」だとすると、あまりに拍子抜けだ。(ガクッ)

 総裁室で面会した時も、全議員懇談会で発言した時も、谷垣総裁には、(面と向かって)「もし人事をやると決めたら、中途半端ではなく、大胆にやってください!」とお願いした。 谷垣総裁が打ち出したこの一連の方策は「予定調和そのもの」という気がする。 なんか、仲間からハシゴを外されたような、一本釣りの分断作戦にやられたような、後味の悪い話だ。(ため息)

追伸:
1.それにしても、「ネクスト・ジャパン」(政権委員会?)って、一体、誰のアイデアなんだろう?! 「政権政策委員会」と、どこがどう違うのだろう?! この「影の内閣構想」には意味がないと主張して来た理由は、次回のブログに書く。

2.法案を成立させるのも、総裁選挙に出馬するのも、仲間(同僚議員)の協力が必要だ。 つくづく、こう思う。 政治家の足を引っ張るのは、誰でも出来る! が、政治家を(口だけではなく)物理的に助けられるのは、政治家しかない! 自分以外は皆、ライバル。 昨日の敵は今日の友。 「甘っちょろい友情」など存在しない政界で、「誰が本当の味方なのか」を見抜くのは、致命的に重要だ、と。


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