2010年2月28日:パート2

 昨日の街頭演説の大まかな流れ。 まず地元県議の挨拶があり、続けて、参院群馬地方区の候補者である中曽根弘文前外相と、地元参院議員の山本一太が演説する。 その後、2つの演説会に参加した参院比例区自民党公認候補2名がそれぞれマイクを握り、最後に、青年局次長の平将明衆院議員、小泉進次郎衆院議員の順で演説会を締めくくるというパターンだった。

 高崎駅西口の演説会場。 自民党街宣車の車上ステージには、7人の現職議員や候補者が並んでいた。 平将明衆院議員の演説が終わった後、誰かがつぶやいた。 「いよいよ、メインディッシュの登場か。」 そこでこう突っ込んだ。 「おいおい、それじゃあ、オレたちは皆、前菜なのか!(笑)」と。

 最後に登場した小泉進次郎衆院議員は、マイクを顔に近づけて、こう切り出した。 「いや、こんなにやりにくい街頭演説は初めてです!一太さんを初め、皆さんから持ち上げられて、スゴくハードルが上がってます。でも、前評判(期待)の高い映画が、見てみたら、結構、面白くないってこともあります。どうそ、皆さん、そこは甘く見てください!」 聴衆から、笑いと拍手が起こった。 このひと言で、聴衆の心を掴んでしまった。 並のセンスではない!

 嬉しかったのは、進次郎氏が、政権交代に関して「自分と同じ感覚」を共有していると分かったことだ。 自民党最年少の代議士は、次のような意味のことを言った。 「私は、政権交代は必要だと思って来ました。民主党が政権を穫って、期待していた部分もあります。もしかすると、民主党政権なら、自民党が踏み込めなかった既得権益にメスを入れてくれるかもしれない。いいことをやるなら自民党も協力すべきだ、と。」 

 進次郎氏は、ひと呼吸置いて、こう続けた。 「ところが、政権が発足してこの6ヶ月で何が出て来たのか?改革どころか、出て来たのは、鳩山総理と小沢幹事長の政治とカネの問題ばかりです。(中略)自由があるのが自由民主党。自由がないのが民主党。民主党は小沢幹事長の力を恐れて内部で自由な発言が出来ない状況ですが、本当に恐れるものを間違えている!本当に恐れるべきことは、小沢幹事長の力ではなく、国民視点を忘れることなのです!」(聴衆から「そうだ!」の声)

 こんなフレーズもあった。 「いろいろな人から、言われます。進次郎さん、あなたはボロボロになった家(自民党)を出て、新築の家(新党)を建てたほうがいい、と。でも、私は、自民党に耐震工事を施して、何があっても倒れない家に立て替えたいのです!」

 ステージ上から、聴衆の表情を観察した。 ほとんどの人が、進次郎氏の言葉に熱心に耳を傾け、何度も頷いていた。 恐るべきプレゼンの巧みさ! 何という説得力! 驚いたのは、聴衆の年齢層が幅広かったこと。 黄色い声援を送る女子高校生から、主婦、サラリーマン、お年寄りのご夫婦までいた。 自民党主催の演説会では、あまり見たことのない現象。 小泉進次郎衆院議員が、若い女性からお年寄りまで、幅広い層の有権者のハートを捕まえている証拠だ。

 さらに感心したのは、スピーチの中に、「ベテラン議員への配慮」が感じられたこと。 ここらへんが、また「ただもの」ではない。

 あ、そろそろ移動しないと。 この続きは、「小泉進次郎という衝撃:その4」で。

 
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