2010年1月15日:パート2

 午後(夜の)10時30分。 東京の部屋。 背広のまま、パソコンを起動させた。 テレビでは、「小沢幹事長の秘書を務めていた石川知裕衆院議員が逮捕」というニュースが流れている。 石川議員は、前回の総選挙で「故中川昭一元財務大臣」を破って当選した。 とても「やるせない」気持ちだ。 今晩、複数の有識者から、「東京地検特捜部は、小沢幹事長自身を起訴する可能性が高い!」という分析も聞いた。

 いずれにせよ、現職の総理の2人の元公設秘書が起訴され、最高実力者である与党幹事長の公設を含む2人の元秘書が逮捕されたことになる。 え? 石川議員の後任である元秘書まで逮捕?! すなわち、政権No.1とNo.2の「5人の元秘書」が逮捕または、起訴された。 これは、どう考えても「異常事態」だ。 自民党政権だったら、首相も内閣も「即死」だろう。(苦笑)

 午後7時からの勉強会には、数名の議員、マスコミ関係者、エコノミスト等が参加していた。 小沢幹事長と検察の対決、今後の政局から、経済、外交まで、幅広いテーマで議論を交わした。 会が終わった後、政治家同士で立ち話をした。 

「捜査が小沢幹事長まで及んだら、どんな状況になるかなあ?」「小沢氏は辞任するか、あるいは自ら離党せざる得ないと思うよ!鳩山総理はむしろ好都合と考えるかも。」「いや、逆に、幹事長を辞めない気がする。だって、ポストを失ったら、完全に政治力を失ってしまう。」「え?じゃあ、検察の手が伸びても、そのまま幹事長のポストにとどまるってこと?そんなこと、出来るかなあ?」「あり得る。民主党での小沢幹事長の存在感は大きい!たとえば、暫くの間、党の代表になるとか、顧問になるとか、一歩下がって選挙戦略を指揮する。そんなやり方もあるんじゃないか。」

 捜査がどう進展するかは、分からない。 が、万一、司法の手が小沢幹事長自身にまで伸びた場合、民主党の対応を決めるのは「世論の反応」だと思う。 ただし、(以前のブログにも書いたが)小沢幹事長がどうなろうと、「敵失」で(民主党の支持率が低下することはあっても)自民党の支持率が大きくアップするなどとは思わないことだ。(キッパリ)

追伸:民主党政権の大きな特徴。 それは、「メディア戦略」(というより「テレビ対策」)を徹底してやっていることだ。 民主党の有力政治家1人1人が、それぞれ「特定のテレビ局」を担当しているかのような印象さえある。 あ、この政治家は、いつもこのテレビ局がフォローしている。 あの人は、こっちのチャンネルのカメラが追いかけているみたいな...(苦笑)

 政策の発信も、常に「テレビを意識して」行われる。 逆に言うと、「テレビから見放された瞬間に、政権は成り立たなくなる」という脅迫観念すら持っているのではないかと思うほどだ。 確かに、民主党議員の中には、(実は地元をちっとも歩いていないのに)「テレビ一本で」当選しているような政治家もいる。

 これが日本にとっていいことか、悪いことかは別として、民主党のこの「徹底したテレビ重視戦略」を、自民党も少し研究してみる必要がある。 誰か、若手の学者に声をかけてみようか、な。
 

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