2010年1月10日:パート2

 「公認問題」についての、自分の考えを整理しておきたい。 山崎拓・前副総裁を参院比例区で公認することには、断固反対だ! 仮に山崎氏が離党しようと、国民新党から出ようと、公認することによって自民党が被るダメージは計り知れない。 同僚議員たちも、地元で「国民の拒絶反応」をヒシヒシと感じているはずだ。 「党執行部は公認しない方向」というマスコミ報道はあるが、谷垣総裁は最終判断を下していない! 早急に決断していただきたいと思う。

 ここ数日、新聞各紙は「山崎拓氏の公認は見送るが、片山虎之介氏は公認する方針」と報じている。 何でも、片山氏が「ある全国組織の会長」を務めていて、公認しないと「民主党にその団体の票を奪われる」とか。 結論から言うと、片山前幹事長を公認することにも反対だ。 

 「落選した70歳以上の前職を公認する」という点では、山崎氏と変わらない。 自民党が再生するためには、古色蒼然としたイメージを刷新する必要がある。 多くの自民党支持者も「党の世代交代」を望んでいる。 そうした状況の下で、新陳代謝を図るという目的で自ら定めた比例区の定年ルールに例外を設けてまで「前回の選挙で落選した70歳以上の前職を擁立する」などということをやったら、それだけで「参院選挙の敗北」は確定的だ。(ため息)

 更に言うと、自分は片山氏が会長を務める「某組織の集票力」がどれほどあるのか、片山氏を公認しないと、本当にこの団体の票がワッと民主党に流れるのか、よく知らない。 が、しかし、片山氏の公認で自民党から離れる無党派層のほうが、ずっと数が多いと考えている。 すなわち、片山前幹事長を公認すれば、全体として「自民党の票」は減るということだ。

 青木幹雄・前参院自民党議員会長は、島根地方区(選挙区)からの再出馬を検討している。 メディア報道によれば、間もなく公認が決まるらしい。 参院地方区に「70歳定年の規定」は存在しない。 党本部と県連に異論がないなら、立候補することには何の問題もないと思う。 ただし、70歳以上の3人の(?)現職が全員落選した前回の参院選挙の結果を踏まえ、党執行部として「本当に勝てるかどうか?」は、(他の選挙区と同様に)きちっと分析したほうがいい。

 青木幹雄氏は75歳。 選挙に出馬する時は76歳。 次の選挙に当選したとして、任期中(4年後)に80歳になる。 いかに実力者とはいえ、日本の政治に「80歳の参院議員」が必要だろうか?! 民主党陣営が選挙戦で「世代交代」を訴えて来るのは間違いない。 島根地方区が、「注目選挙区」になることも。 連日、大きくメディアに取り上げられ、その度に相手候補の知名度が上がるという構図だ。 「保守王国」と言われた群馬でさえ、激戦が予想される。 島根地方区を「確実な1議席」とは、とても計算出来ない。(キッパリ)

 誤解のないように、もう一度、言っておく。 青木幹雄・前参院自民党議員会長が「地方区から再出馬する」ことに「クレームをつける」筋合いはない! が、しかし、個人的にはこう思う。

 「青木幹雄氏は、すでに『功成り名を遂げた』大政治家。政治家として80歳を迎えるより、後進に道を譲り、次世代の後継者を育てたほうがいいのではないか!自分の場合、80歳で政治家をやってるなんてとても考えられないなあ!」と。 いや、余計なお世話でした。(笑)

追伸:何度も書いているように、この3人の「スゴい先輩議員の方々」に個人的恨みは何もない! 自民党に長年に渡って貢献して来られた山崎拓・前副総裁に対して「公認は断固反対!」などというのは心苦しい。 片山虎之介前幹事長が「党内きっての政策通だった」ことも事実。(岡山県の有権者は、いろいろな意味で後悔しているだろう。) 同じ参議院だけに、ちょっと申し訳ない気もする。

 それはそうとしても、次回の参議院選挙は「自民党の存亡を賭けた戦い」だ。 ここで「反転攻勢」をかけられなければ、党は分裂する可能性が高い。 「自民党は衆院選挙の惨敗から、何も学んでいない!」「結局、古くて不透明な政党のままだ!」 国民にこんな印象を与えてしまう「落選したベテラン現職の安易な擁立」に賛成出来るわけがない!!

 
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